BPOの最前線コラム

オペレーションにおける『寄り添い/お客さまの立場で』を実践するために

  • 顧客獲得

コンタクトセンターの品質向上の観点として、“お客さまに寄り添って” あるいは “お客さまの立場で”…という基準が含まれることはよくある。しかし、実践となると結構難しいのではないだろうか? そんな時に覚えておくと良い考え方を今回は紹介したい。

『認知的不協和』という考え方

それは、社会心理学者のフェスティンガー(L. Festinger)が提唱した『認知的不協和』という考え方である。『認知的不協和』とは、矛盾する二つの認知をした場合、自分にとって不都合な方の認知を変えようとする心理のことである。化粧品を例に挙げれば、「効果がある」と「効果がない」というような矛盾する認知(感覚)ということになる。「その化粧品を選択したのは正しかった」と「効果があった」という感覚は協和するが、「その化粧品を選択したのは正しかった」と「効果がない」は不協和するということになる。不協和がおこると、「その化粧品を選択したのは正しかった」と思いたいので、様々な角度で「効果があった」と感じることが出来る情報を探すようになるという。

認知的不協和と妻

そう言えば、先日、化粧品のブランドをスイッチした妻がこんな風に話しかけてきた。

妻:「すごくいいみたい、ほら」

どうやら “肌のキメが細かくなったでしょ?” と言っているらしい。その変化までは私にはわからなかったけど…、

私:「・・・ほ、ほんとだね。」  ははー、これが認知的不協和ってやつだな。

私:「無添加というのも安心でいいよね」 私は化粧品の容器を眺めながら、客観的な事実をとりあげて言った。

妻:「そうなの。やっぱり●●にしてよかった!」

「この商品を選択したことは間違いではなかった」と一緒に思ってあげることで、妻の中でその確からしさが増したらしい。満足気な表情で洗面所に戻っていった。

不協和を打ち消してお客さまの心をつかめ

お客さまの対応でも同じことが言えるのではないだろうか?
そもそも最初のきっかけとして、その商品を良いと思って購入頂いたことは間違いないわけであるから、「お客さま、良い選択をしていますよ」「お客さま、その選択は間違いないですよ」ということを伝えることが、寄り添うこと/お客さまの立場になることの第一歩になるはずである。電話でお問い合わせ頂くお客さまは、不協和を打ち消す何かを求めているのかもしれないのですから。

川野 克俊

事業基盤本部 事業企画部 商品・事業企画室 室長

顧客満足度(CS)調査や各種調査・分析を通して、顧客期待と行動を可視化、顧客接点における施策の企画・実践を提供する部隊を率いる。徹底した顧客目線とVOCの活用により「あるべき姿」を導くアプローチには定評があり、クライアント社内のプロジェクトにも深く関与。カスタマーエクスペリエンスの構築・実践、共創マーケティングなど新しいカタチの顧客接点づくりにも取り組んでいる。 筆者へのご意見・ご質問は kkawano@tmj.jp まで。

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