BPOの最前線コラム

運用で差をつける機械学習システムの活用

2018.07.31

  • コスト削減
  • 品質向上
  • 業務効率化

事例が増えてきた機械学習の活用

AIを用いて、それまで人が行っていた検査や仕分け、抽出といった作業を機械学習により自動化させる事例が増えてきました。そうした、様々な成功事例のニュースを眺めているとほとんどの場合、『引き続きデータを集めて精度を上げていく』といったことが書かれているかと思います。ですが、なぜデータが集まると精度が上がるのでしょうか?

何を学習しているのか?

機械学習は膨大な事例を学習することで、明確にルール化しにくい作業を自動化させるモデルを作成することができます。そのためには、正しい基準で分類されたデータを学習させることが正確なモデル作成のために必要になります。しかし、完璧に正しく分類されたデータが揃っていることはほとんどありません。なので、機械学習のアルゴリズムはそうした不正確な結果が入り込むことは稀であると仮定することで、大量のデータを使って正しいモデルを作ることができます。そのため、基本的には大量のデータを集めることが精度の高いモデルを作るための近道となります。

正確な判定は本当にできている?

ところが、実際にデータを扱っていると不正確な分類結果が入り込むことは稀ではなく頻繁に起こります。なぜなら、判定基準や判定ルールを整備していても、それを人間が正確に適用できていない場合があるからです。また、例外は必ずでてきます。そこで、その都度例を増やしても今度は個別の判断例が多すぎて全てを把握して判定すること自体が難しくなってしまいます。そのため、例外的なものはその人の考えで分類されるようになり、暗黙的な基準がいつの間にか出来上がっていきます。そうして、過去に人間が行った分類や判定結果には多くの間違いや暗黙的な基準による分類結果が含まれる場合がほとんどです。

モデルの改良

それ以外にも、継続して機械学習システムを使っていく中で、判断基準が変わることや、時期的な要因で学習時には見られなかった例が現れるなど、モデルの判定がうまくいかなくなるケースは多くあります。そうした場合には学習データを修正し正しい結果を返すようにモデルを作り直す必要があります。しかし、そのためにただやみくもに学習データを増やしてもモデル精度が上がらないばかりか、データ管理やモデル修正のための余計なコストがかかり、肝心の生産性向上やコスト削減効果が薄くなってしまいます。

機械学習システムの運用

では、どのようにモデルの学習データを管理し、学習をさせていけばよいのでしょうか。機械学習や自動学習という言葉が使われていますが、多くの方が想像するのとは異なり、『常に』データを受け取ってモデルの学習をしてくれるわけではありません。学習データの内容を確認し、十分な精度になるようにモデルを修正するのは人間の役割です。そのため、運用の中でモデルの精度を検証しながら、適切なタイミングでモデルを修正していくための手順をしっかりと計画立てて実行する必要があります。

機械学習の実業務への活用事例が増えるにつれ、システムの開発や検証方法のみならずこうした運用方法についての重要性も認識され始めてきています。しかし、未だ最適な方法論があるわけではありません。そのため、今は個々の業務にあわせた運用設計が必要になります。

機械学習システムの導入から運用まで

TMJでは機械学習の導入時には、業務効率の改善を前提として、単純に精度の高いモデルを導入するのではなく、費用対効果を最大化するための業務全体の改善を目標に提案をさせていただいております。業務の中へAIの導入を検討している場合は是非お気軽にご相談ください。

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小泉 敬寛

事業変革本部 コンサルティング部 Data Science推進室

京都大学で人の行動やコミュニケーションに興味を持ち、映像記録を記憶として活用するための検索技術やテレビ電話を用いたコミュニケーション分析などの研究を行ってきた。TMJ入社後はそれまでの知見や技術を活かし社内外のデータ分析プロジェクトへ参画する一方、人工知能をはじめとする最先端技術の研究開発をおこない、それらを活かした仕組みや価値創出のためのソリューション開発などを担当する。

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