BPOの最前線コラム

チャットボットは諸刃の剣?
FAQとの連携でお客様サポートのCXを高めよう

2018.10.31

  • 品質向上
  • 業務効率化

チャットボットは「モバイルフレンドリー」でスマートフォン時代にも合致している

チャットボットはご存知の通り、バーチャルなキャラクターなどとチャットで会話をするように、知りたいことや困りごとをサポートしてくれるツールです。多くの情報量を一度に読ませるような使い方には適していませんが、質問→回答がシンプルに展開し、多くのスマートフォンユーザーが利用するLINEやメッセージツールと同様の操作性で直感的に利用できることも大きな特徴のひとつです。
インターネット利用者のうち、スマートフォンのみで利用する消費者が半数になろうとしているという調査結果(LINE株式会社2017年調査)も示すように、PCに比べればだいぶ小さいスマートフォンの画面で、知りたいことや困りごとを解決したい消費者にとって、チャットボットのような分かりやすいインターフェイスは有効と言えます。

Webサポートにおけるチャットボットの役割とは?

チャットボットは、会話するような形で知りたいことや問題を解決するツールですが、基本的には「お客様の知りたいこと・やりたいことが載っている場所へ連れて行く」役割と言えます。
つまり、チャットボットが何でも知っていてその場で答えてくれるのではなく、ある程度の会話をチャットボットが行った上で、お客様の知りたい情報が載っているページ(商品ページやFAQコンテンツなど)、あるいは問い合わせ窓口へ誘導する形です。
FAQサイトを開いて、多くの情報から求めるFAQを探すのが苦手・面倒なお客様、あるいは、何がWebでできて何が問い合わせ窓口でないといけないのかが分からないお客様にとって、チャットボットがシンプルに答えを導いてくれれば、問題解決への近道となり、お客様満足の高いサポートが可能になると言えるでしょう。

チャットボットの導線設計

ただし、意外と基本的な部分での疑問や誤解もあるようです。ここ数ヶ月で私が実際に聞いたチャットボットを導入した、導入を検討している企業様の声を紹介しましょう。

チャットボットの素朴な疑問① チャットボットがあればFAQは不要?
TMJではFAQやチャットボットといったWebサポートの改善やツール導入を支援していますが、クライアント様の中には「チャットボットを育てればFAQ(サイト)は不要になる」というお考えをお持ちの方がいらっしゃいます。確かにFAQ情報をチャットボットが持つことはできますが、会話のようなインターフェイスなのに、いきなりFAQの何百文字何千文字の情報をチャットボットの画面に表示させたら、お客様は・・・読んでくれませんね。きっと。
むしろ、チャットボットは適切な情報へのナビゲーターと位置づけて、お客様のニーズをいかに「入り口部分」でカバーできるかを考え、実際の問題解決や手続きはFAQやコンテンツページ、マイページなどでおこなっていただく構成とした方が、それぞれの場の特性を生かした使い方と言えるでしょう。
また、FAQサイトはコンテンツひとつひとつが外部検索エンジンでの検索にヒットします(自社サイトのSEOになる)が、チャットボットそのものは一般的に外部検索にはヒットしません。その意味で、自社サイトへの誘導はFAQで、サイトに来たお客様のナビゲーションはチャットボットで、というような「共存」の形を考えるのが良いと言えます。

チャットボットの素朴な疑問② 「AIチャットボット」は勝手に成長してくれる?
この質問をされることも多いですが、完全に間違いではないものの少なくとも現段階では、AIが自分でデータを分析して会話コンテンツを生成してくれるわけではありません。お客様のニーズを整理し、会話シナリオとしてチャットコンテンツを組み立て、誘導先を決めてリンクを張り・・・といった作業や、コンテンツの修正は人が行う必要があります。ただし、お客様のどんなキーワード検索に対してコンテンツが足りていないのか、あるいは、会話の途中で離脱してしまいやすいコンテンツはどれか、といった分析の部分において、AIエンジンが効果を発揮する場合はあります。クリック数の多いコンテンツや質問の選択肢を動的に上に表示するような機能を持ったチャットボットも出てきているようです。

CXにおけるチャットボット活用の可能性

チャットボットの最大の特徴であり魅力といえるのは、バーチャルなオペレータやキャラクターが会話のようなインターフェイスで、知りたい情報を案内したり誘導したりしてくれることです。FAQサイトはどうしてもそのシステムの構造上、情報が平面的になってしまう側面がありますが、チャットボットはその特徴を生かして「Web接客」やおもてなしのような位置づけとして活用することが可能です。
このコラムをご覧になる多くの方は、コンタクトセンターやお客様接点に関わっていらっしゃることと思いますが、だからこそ、私たちがチャットボットの活用を考える時、コンタクトセンターでお客様対応のエッセンスを盛り込み、単なる情報誘導の前捌きではなく、接客としての活用を考えたいものです。
弊社ではチャットボット活用のご提案をする際、チャットボットは応対として顧客満足重視、FAQは解決性や問い合わせ削減といった、異なる評価軸での活用をベースに、各企業での導入目的に沿ったツール選定や導入支援、評価改善の支援などをおこなっています。チャットボットを導入したが活用できていない、これから導入するがどんな目標設定をすべきかわからない、といったご担当者様は、ぜひご相談いただければと思います。

チャットボット活用についてのまとめ

伊藤 哲彌

事業変革本部 コンサルティング部 Non Voice推進室 室長

単にツールやシステムの導入にとどまらず、電話窓口を含めたマルチコンタクトチャネル全体の最適化を実現するべく、システムの導入、運用やデータマネジメント設計、ナレッジ活用まで幅広くサポートする部門「Non-Voice推進室」の室長として、自ら多くの案件でコンサルティングとプロジェクトマネジメントを担当する。多数案件の改善に関わっている経験を踏まえ、新たなコミュニケーション手法やコミュニケーション技術要素の研究開発にも携わっている。

無料のお問い合わせ、お見積り、資料請求はこちらから

WEBでのお問い合わせ

お電話でのお問い合わせ
0120-777-5009:00 ~ 18:00 土日祝日除く