顧客を知り、共感することによりアウトバウンドケアを実現
TMJの札幌センターでは、教育ビジネスを手掛ける企業のアウトバウンド業務を担っています。その目的は、主に休眠顧客の再入会なのですが、ビジネス環境の変化により新規顧客の獲得が難しくなっている昨今、これまで以上に休眠顧客の再入会および既存客の継続率アップが重要になってきました。そこでTMJでは、クライアント企業のニーズに応えるためにアウトバウンドケアを実施。顧客の背景や過去の取引履歴などからニーズを予測し、高いコミュニケーションスキルを備えたTSRによる丁寧な対話を通じて最適なタイミングで的確な提案を行い、成約率の向上に努めています。
プロフィール
2002年9月入社。大手情報通信会社や放送会社など複数のアウトバウンド業務をマルチで運営するコンタクトセンターのSVを経験。2004年にはカード会社のLSVに昇格し、以降、損害保険会社、通販会社のコンタクトセンターマネージャーを歴任する。
少子化と個人情報保護法の全面施行により、既存顧客の継続率や休眠顧客の回復へのニーズが高まる
アウトバウンドケアを導入した背景についてお聞かせください。
私たちTMJの札幌センターでは、教育ビジネスを手掛ける企業のアウトバウンド業務を担っており、過去に通信講座を受講していたことのある休眠顧客に対する再入会のおすすめを中心としたキャンペーンを展開しています。
昨今の教育ビジネスの環境を見ると、個人情報保護法の全面施行以降、見込客リストの入手が困難になったことから、新規顧客の獲得が難しい状況が続いています。加えて、一向に解決する様子のない少子化の問題により、2008年を境に市場規模が縮小に転じました。一般的に、新規顧客を獲得するために要するコストと、既存顧客を維持するために要するコストを比較すると、後者の方が安価であると言われており、企業がビジネスを継続するには既存客を維持することが重要であると言われています。先に挙げた教育ビジネスにおけるマイナス要因が、クライアント企業の「休眠顧客の復活」と「既存客の維持」への要求をより一層、強いものにしてきました。
クライアント企業では、既存顧客の継続施策にも、休眠顧客の復活施策にもダイレクトメール(以下、DM)を活用して高い効果を上げています。しかし、コンタクトセンターではそもそもDMを見てくれない、あるいはDMで訴求しても継続や復活に至らない顧客を対象としているため、私たちが担う業務の難易度は非常に高いと言えます。ですから、従前のアウトバウンドコールではクライアントの期待に沿うことはできないと考え、アウトバウンドケアの考え方を導入しました。
共感していくコミュニケーションによりネガティブ情報を聞き出し最適なタイミングで的確な提案を行う
アウトバウンドケアは、どのような手順で展開していくのでしょうか?
DMのメッセージはお子さんに向けた内容となっていますが、私たちが実際にコンタクトして受講をおすすめするのは親御さんです。ですから、アウトバウンドケアの対象は主にお母さんになります。
キャンペーンの手順は、はじめに企画要件確認会を開催してクライアントが仮説に基づき立案した企画を共有します。次に、仮説に基づいてTMJがオペレーションを組み立て、DM発送後にオペレーションを開始するという流れです。

当センターが実施しているアウトバウンドケアのトークフローは①オープニング、②ヒアリングコミュニケーション、③プレゼン、④ケア、⑤クロージングとなります。通常のアウトバウンドとアウトバウンドケアとの違いは、2つ目のヒアリングコミュニケーションです。アウトバウンドではありますが、まず親御さんの話に耳を傾け、お子さんの現状、親御さんの悩み、講座が続かなかった理由など、TSRが丁寧な対話により聞き出した上で、一人ひとりに最適なタイミングで的確な提案を行っています。従って、お子さんや親御さんの背景をいかに聞き出すことができるかが、アウトバウンドケアの要と言っても過言ではありません。そこで当コンタクトセンターでは、まず高いコミュニケーションスキルを備えたTSRの育成に取り組みました。
研修内容としては、主にクライアントの会社概要やおすすめする教材に関する知識、各講座が対象としている子どもとその親御さんの背景、訴求トーク、送付したDMの閲覧を行っています。中でも、各講座が対象としている子どもとその親御さんの背景を知ることは、コミュニケーションを図って共感するためには不可欠です。特に幼児は、挨拶ができるようになったり、トイレができるようになったり、日に日にできることが増えていきますから、幼児を持つ親の背景は毎月変化します。ですから、TSRには1度の研修ですべてを教えるのではなく、毎月研修を行うことで無理なく確実に知識を積み上げていきました。















