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【開催レポート】TMJビジネス交流会(2015年6月開催)
経験価値提供を実現するための「課題」とは何か

~「部門連携」と「顧客視点マネジメント」を推進するヒント~

去る6月9日、東京・西新宿TMJ本社にて、コンタクトセンター/バックオフィスの運営・企画管理に携わる皆様にご参加いただき、「共に成長し、共に高める」を目的としたビジネス交流会を開催しました。
「カスタマーエクスペリエンス(以下、CX)時代におけるコンタクトセンターのあり方を考える」を通年コンセプトとして、第2回目となる今回は「CXの課題を知る」をテーマに、損害保険ジャパン日本興亜株式会社(以下、損保ジャパン日本興亜)業務品質部企画グループ/マネージャー 坂上宗久氏と、TMJ競争力開発部 Client Value推進室 室長 川野克俊とのパネルディスカッションが行われ、損保ジャパン日本興亜のCXにおける具体的な取り組みと、そこから導き出された顧客動向や部門連携の重要性、コンタクトセンター(以下、CC)が果たす役割などが話し合われました。

カスタマーエクスペリエンスの課題を抽出するために必要な要素とは…

第一部

第一部の様子(東京会場)

TMJ営業本部営業管理部の泉より第1回のふりかえりとして、本交流会では、 一般的に明確な定義が定まっていないCXを、「“すべての顧客接点”で発生する、企業やサービスとのインタラクション(相互作用)を通じた“総合的な経験”」であると仮説化し、そのプロセスを“旅”に例え「カスタマー・ジャーニー」であると本会での定義を説明。その中でCCにおけるCXを、「企業と顧客の理想的な関係づくりのために、顧客が自社の優良顧客になるまでの優れたシナリオを『顧客目線』で考え設計し、部門連携を実現しながら運用していくことが重要」と定め、この後に続くパネルディスカッションやワークを通じて、「CCにおけるCXとは何か?」「CCができることは何か?」を参加者全員で考えていく、という目線合わせを行いました。

第2部

損害保険ジャパン日本興亜株式会社 業務品質部企画グループ/マネージャー 坂上宗久氏

全社横断でCXデザインプロジェクトを進行する責任者の一人である坂上氏と、そのサポート役としてプロジェクトに携わった川野が登壇。
<前半>は、川野から「お客様評価日本一/No.1」を重要な戦略と位置づける損保ジャパン日本興亜において、品質向上の実現をする手段としてCXデザインプロジェクトが発足し、そのトライアルの場としてCCを対象とした経緯を説明。
そして、坂上氏からは、CXとは、それ自体が目的ではなく一つの概念であり、従来のシステムや業務改善などの戦略と横並びで存在する一つの手法であること、CXをデザインする際、「as is(現状)」と「to be(目標)」の間には“ギャップ”が存在し、それをサービスで埋めようとしがちだが、そこには業務や制度などのルールを変えるといった会社全体の取り組みとして推進していくことが必要だと語られました。

TMJ競争力開発部 Client Value推進室 室長 川野克俊

さらに「to be」を描く3つのポイントとして、消費行動モデル(*)を例に挙げながら、「認知」→「感情」→「行動」と変化する①顧客行動パターンの理解②入電時にお客様がどのプロセスに位置しているかの見極め③その位置においてお客様がどのような心情であるか(感情曲線)を捉える、これらの要素が重要であり、その感情曲線に合わせたオペレーションができるかがポイントとなることが共有されました。

*AISCEAS(アイセアス)…2005年5月「宣伝会議」の中でアンヴィコミュニケーションズ 望野氏が提唱した消費行動モデル

パネルディスカッションの様子(東京会場)

<後半>では、実際にプロジェクトにて作成されたカスタマージャーニーマップを基に、その成果と現時点で導き出されるCXデザインの秘訣がパネルディスカッション形式で紹介されました。坂上氏からはカスタマージャーニーマップを作成する際に、プロジェクトメンバー全員でCCへ行き、お客様の生の声を聞き続けたエピソードが披露され、電話のむこう側の相槌やため息、かすかに聞こえる舌打ちなど、会話の奥にあるお客様のちょっとした感情の起伏を感じ取れるようになったことで、見えていなかった感情曲線が描けるようになった経験が語られました。また、現場のSV/SPはお客様の些細な感情の起伏を日々感じ取っているはずであり、VOCを正確に報告してもらうことは勿論、テキスト化されないお客様の感情をカスタマージャーニーマップの作成に活かすなど、CCはCXのデザインに主導的に関与するべきだと強調されました。

また、本会のテーマであり、プロジェクトを推進していく上で高いハードルとなっている「部門連携」については、企業規模や部門ごとに多くの部署が関わる中、“お客様のためにすべき”だと考える概念や手法が異なることで対応が部分最適化しているため、目線合わせや連携の難しさがあること、その際にカスタマージャーニーマップは、全体として目指したいCXデザインを図解で説明できるため、メンバー間の目線合わせに大変有効なツールであることなどが語られ、具体的な実例や参加者からの質問も交えながらパネルディスカッションは展開されました。

第3部

参加者がグループに分かれワークショップを実施。参加者それぞれが購入前から購入後に至る顧客行動パターンをワークシートに落とし込み、それによって浮き彫りとなる企業サイドの課題や解決策を抽出。各グループにはTMJ営業本部よりファシリテーターが付き、他業種・業界の垣根を越えた活発な意見交換が行われました。

参加者の声

「徹底的な顧客視点を追求された取組み事例は、非常に参考になりました」
「CXについて、コンサルではなく運用側の視点、考え方がとても参考になりました」
「各企業様がかかえている問題点、改善活動が聞けて大変勉強になった」
「実際に(ワークシートを)書いてみることで、考え方が理解できました」
「他業種ではありますが同じ問題点を抱えていたり、取組みを知ることができました」
「社内に共有してCXが推進できればと思いました」

  • ワークシート作成の様子(東京会場)
  • 交流ワークショップの様子(東京会場)

プログラム

2015年度 TMJビジネス交流会
カスタマーエクスペリエンス時代におけるコンタクトセンターのあり方【第2回】
経験価値提供を実現するための「課題」とは何か
~「部門連携」と「顧客視点マネジメント」を推進するヒント~

 

1.CXとは
2.講演・パネルディスカッション
 損保ジャパン日本興亜株式会社 業務品質部 企画グループ マネージャー 坂上 宗久 氏
 株式会社TMJ 競争力開発部 Client Value推進室 室長 川野 克俊
3.交流ワークショップ
4.懇親会

概要

開催日時

東京 2015年6月9日(火)15:00~19:00
※大阪は同月18日(木)、名古屋は同月19日(金)に開催

参加費

無料(事前登録制)

会場

東京 TMJ本社 20F研修室

TMJビジネス交流会とは?

コンタクトセンター/バックオフィスを取りまくビジネスシーンの変化、新しい業界の潮流、最新情報を学ぶ場として、TMJではワークショップ型イベント【ビジネス交流会】を定期開催しています。「共に成長し、共に高める」を目的に、2015年度は「カスタマーエクスペリエンス時代におけるコンタクトセンターのあり方」を主軸に企画・開催いたします。