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【開催レポート】TMJビジネス交流会(2015年10月開催)
CX成功事例から考察する
コンタクトセンターだから見える真の“顧客視点”と打ち手

去る10月27日、東京・新宿住友スカイルーム(新宿住友ビル47F)にて、コンタクトセンター/バックオフィスの運営・企画管理に携わる皆様にご参加いただき、「共に成長し、共に高める」を目的としたビジネス交流会を開催しました。
「カスタマーエクスペリエンス(以下、CX)時代におけるコンタクトセンターのあり方を考える」を通年コンセプトとして、第3回目となる今回は「CXの打ち手を考える」をテーマに、株式会社ベネッセスタイルケア(以下、ベネッセススタイルケア)東京Ⅱエリア事業本部/営業部長 西川智氏による講演と、TMJ競争力開発部 Client Value推進室 室長 川野克俊が加わりパネルディスカッションが行われ、ベネッセスタイルケアにて実践された顧客像の可視化、応対基準、部門連携などのCX構築プロセスと、その成果から見えてくる“顧客視点”の本質とCX推進に必要な手法などが話し合われました。

成功事例に見るCX推進に重要な3つのポイントとは…

第一部

東京会場

TMJ営業本部営業管理部の泉より、第1~2回のふりかえりとして、本交流会ではCXを「“すべての顧客接点”で発生する、企業やサービスとのインタラクション(相互作用)を通じた“総合的な経験”」と位置づけ、そのプロセスを“旅”に例え「カスタマー・ジャーニー」であると定義し、その中でCCにおけるCXは、企業と顧客の理想的な関係づくりのために、顧客が自社の優良顧客になるまでの優れたシナリオを“顧客目線”で考え設計し、運用していくことが重要であるという認識が共有されました。
また本交流会では、過去の開催から示唆される「CX推進において、CCは主役になれるのか」という視点に対し、「顧客像の可視化」「連携オペレーション」「展開・浸透」の3つの課題を軸に「打ち手」を考察していくという目線合わせを行いました。

第二部

株式会社ベネッセスタイルケア 東京Ⅱエリア事業本部 営業部長 西川 智 氏

有料老人ホームを運営するベネッセスタイルケアのコールセンターにおいて、CXを推進するプロジェクトを主導した西川氏と、そのサポート役としてプロジェクトに携わった川野が登壇。
冒頭は川野より、ベネッセスタイルケアからの当初の依頼は、競合他社との比較を目的とするミステリーコールの実施だったが、その比較する基準自体を見直してみるべきではないかという問い掛けにより始まったプロジェクトであったこと、また、その取り組みが後に『CSスタンダード』として『コンタクトセンター・アワード(*)』ピープル部門/優秀賞を受賞することになった経緯が説明されました。

TMJ競争力開発部 Client Value推進室 室長 川野 克俊

そして、西川氏からは、当時、事業拡大により増える入電量に対する体制強化を果たしたコールセンターが、営業戦略の変更をきっかけに新たなトライとして掲げた「オペレーターの提案力強化とCS向上」という課題に対し『CSスタンダード』が構築され、そのプロセスにみる次の3つのポイントが説明されました。

<3つのポイント>
1.お客様の期待を構造化(顧客像の可視化)
2.窓口への期待を明確化(連携のオペレーション)
3.窓口対応のあるべき姿(必要なスキルの明確化)


まず、プロジェクトは、お客様の期待を構造化するため、ホーム見学者や営業担当者へのインタビューを行いながら象徴的な顧客像とその共通するニーズを抽出し、4通りの顧客モデルをペルソナデザインとして可視化した。次に、営業部長や営業担当者へのインタビューを行い、お客様が問い合わせから入居、退居に至るプロセスに対し、各部門がどのように関わっているのかという全社営業フローを作成、中長期的な事業計画の中で、窓口への期待やCCがどのような位置づけにあるのかを整理することで連携のオペレーションが明確になった。さらに、競合情報を調査し、SV・ASVなどにインタビューを行い、今後の窓口対応のあるべき姿を、3つの応対ポリシーや30項目の応対基準としてまとめオペレーターに必要なスキルを明確にした。

以上のようなプロセスの中で、「お客様の言葉の背景をうかがい、一緒に考え提案することで“不安”を“期待”に変える窓口を目指す」という方向性が明文化され、また、育成プログラムや定期的なカリブレーション会の開催などの定着に向けた活動へと展開することにより、結果、オペレーターのモチベーションが向上し離職率が低下。課題となっていたオペレーターの提案力強化も実現し、ホームへの見学誘導率が向上したという成果が共有されました。

パネルディスカッションの様子

後半は、講演にて語られた3つのポイントがより具体的にパネルディスカッション形式で展開されました。
川野からは、顧客像を可視化するベースとなる “お客様の期待”を捉えるため、まずCCモニタリングや見学者に同行するなど、様々な立場の関係者から情報収集を行い、さらにグループワークを通して、顧客像を区分する基軸を浮き彫りにしていった経緯を説明。また、西川氏からは、ペルソナデザインに描かれている4通りの顧客像が具体的に説明され、全顧客を客観視し整理することは容易ではなく、ターゲットとなる主要顧客にフォーカスしたくなるが、コールセンターには様々な入電があるため少数派の顧客も含め共通ニーズを抽出しセグメントすることが、作成においての重要なポイントであるということが強調されました。
また、本交流会の参加者アンケートからも課題意識が高い「部門連携」について西川氏は、全社営業フロー(ジャーニーマップ)を各部門と共有したことにより、CCは入居相談の起点であり重要な位置にあることが社内で認知されるようになった。また、このジャーニーマップの展開における背景には、オペレーターが他部門の顧客接点を把握し全体像を掴むことで、自ら“何をすべきか”思考できるようになったことにもう一つの意図があり、その為にもジャーニーマップを作成することは重要であることが語られました。

*主催:株式会社リックテレコム コンピュータテレフォニー編集部

第三部

参加者はグループに分かれ交流ワークショップを実施。参加者は「大切なお客様は定義されていますか?」「どのようにして社内で部門連携していますか?」という2つの質問に対する「やるべき事/やりたい事」をディスカッションシートに落とし込み、それを基に今後の課題や解決策を考えるグループディスカッションがスタート。各グループにはTMJ営業本部よりファシリテーターが付き、活発な意見交換が行われました。

参加者の声

「顧客増の可視化の手法、考え方はCC以外の業務にも活用できるヒントがあり非常に有意義でした」
「CXの考え方が今までより理解が進みました」
「現状分析から顧客ニーズをつかみ、対応し、営業までつなげる内容はとても参考になりました」
「問題意識と具体的な打ち手が分かりやすかったです」
「顧客に応じたサービス、商品の提案だけでなく、応対を変えるという内容は目からうろこでした」
「他社の前向きな取組みを聞くことができ、ぜひ自社の取組みにおいても参考にしたい」

  • ディスカッションシート作成の様子
  • グループディスカッションの様子

プログラム

2015年度 TMJビジネス交流会

カスタマーエクスペリエンス時代におけるコンタクトセンターのあり方【第3回】

CX成功事例から考察する『コンタクトセンターだから見える真の“顧客視点”と打ち手』

 

1. 第1~2回のふりかえり

2. 講演・パネルディスカッション

  株式会社ベネッセスタイルケア 東京Ⅱエリア事業本部 営業部長 西川 智 氏

  株式会社TMJ 競争力開発部 Client Value推進室 室長 川野 克俊

3. 交流ワークショップ

4. 懇親会

概要

開催日時

東京 2015年10月27日(火)15:00~19:00
※大阪は同月8日(木)、名古屋は同月9日(金)に開催

参加費

無料(事前登録制)

会場

東京 新宿住友スカイルーム(新宿住友ビル47F)

TMJビジネス交流会とは?

コンタクトセンター/バックオフィスを取りまくビジネスシーンの変化、新しい業界の潮流、最新情報を学ぶ場として、TMJではワークショップ型イベント【ビジネス交流会】を定期開催しています。「共に成長し、共に高める」を目的に、2015年度は「カスタマーエクスペリエンス時代におけるコンタクトセンターのあり方」を主軸に企画・開催いたします。