お客様の声
ジェネクスト株式会社
取締役 営業本部長 滝口 正嗣 様
道路交通法施行規則の改正を機にアルコールチェック代行サービスを開始
──貴社のサービスについて教えてください。

滝口様:弊社は、運行管理アプリ「AI-Contact」を用いた社用車の安全管理や車両管理をメイン事業としています。これは交通事故鑑定から派生したサービスで、スマートフォンの位置情報と地図情報、運転規制情報と照らし合わせて交通違反を検知する仕組みになっています。一時停止違反を検知できることが強みです。
道路交通法施行規則の改正が行われ、2022年10月から、業務として自動車を運転しようとするドライバー及び運転を終了したドライバーに対して目視とアルコール検知器を使って飲酒の有無を確認することが義務付けられました。これを機に2022年9月からアルコールチェック代行サービスを始め、アルコールチェックから安全管理まで一気通貫で提供しています。
──アルコールチェック代行サービスの一部をTMJに委託いただいております。その業務の概要について教えていただけますでしょうか。
滝口様:ドライバーのアルコールチェックを、企業の管理者様に代わってTMJのコールセンターで行っています。具体的には、ドライバーから「AI-Contact」を通じて届いた点呼依頼に対して、コールセンターからドライバーへコールバックします。そこで、ドライバーの本人確認と酒気帯びの有無(アルコール濃度)を確認し、記録します。このコールバック、確認、記録の業務をTMJに委託しています。
──販売代理についても委託いただいているそうですね。
滝口様:はい。TMJのお客様にアルコールチェック代行サービスを紹介していただき、契約につなげています。
これまでの運用実績とボリューム面に期待を寄せる
──業務を委託するにあたり、TMJにご期待いただいた点はありますでしょうか。

滝口様:一番は「3分以内にコールバックする」ということです。TMJは受付体制が非常にしっかりしているとお見受けしたので、3分以内にコールバックできるだろうと考えました。
──ありがとうございます。3分以内にコールバックできそうだと思われた背景にはどのような理由がありましたか?
滝口様:TMJのこれまでの取り組みや、コンタクトセンターの運用状況について説明を受ける中で、きっと私共の求めるサービスレベルを満たしてくれるだろうと確信できました。
アルコールチェック代行サービスは「AI-Contact」を通じて提供しています。アルコールチェックの項目は8点あるのですが、このうちの6点はドライバーが「AI-Contact」アプリを操作することで自動で入力され、ドライバーの本人確認とアルコール濃度の確認の2点をコールセンターで行います。チェック項目が2点であるため1人のドライバーに要する時間は短いのですが、道路交通法施行規則の改正によりアルコールチェック代行サービスの契約数が伸びる見込みがあったことから、既存の委託先のキャパを越えてしまうことが明らかとなりました。TMJと出会ったのはそんなときでした。モビリティ関連業務に特化した約200席規模のコールセンターを持つTMJならば、より多くのドライバーに対応していただけるだろうと、ボリューム面でも期待しました。
アラートツールを開発・導入し「3分以内にコールバック」を実現
──業務を委託するにあたり、大変だったことや印象的なことがありましたら教えてください。
滝口様:TMJはコールセンターのプロですから、委託開始に当たっての苦労は特にありませんでした。立ち上げ時もスムーズだった印象です。
委託開始にあたり最新の注意を払ったのは、実際に業務を行う際に使用する弊社のシステムを理解していただくことです。TMJの管理者向けに説明会を開催し、システムへの理解に努めました。
──アラートツールの連携にもご対応いただいたと聞いております。
滝口様:3分以内にコールバックするための取り組みとして、点呼待ちのアラートを映し出すツールの活用に関する提案を受けました。開発から導入までTMJが実施し、すでに運用が始まっており、ドライバーからの点呼依頼の見落とし防止に役立っています。このほか、緊急連絡先として新たに回線を設置してもらい、とても助かっています。
──コールセンターとは別に緊急連絡先を設けたのですね。

滝口様:そうなのです。アルコールチェック代行サービスをご利用中のお客様から、弊社およびコールセンターの営業時間外に連絡の取れる窓口についてご要望をいただいていました。コールセンターの回線は発信専用なので着信できません。そこで設けたのが緊急連絡先です。ここではアプリの不具合など緊急性の高い用件のみ受け付けています。緊急連絡先でアプリの操作方法を聞かれても答えられませんから、緊急の用件以外には使わないよう、お客様にお伝えしています。
──現在の委託業務における運用状況をどのようにご覧になっていますか。
滝口様:当初の期待通り、よくやっていただいています。目標のサービスレベルは、3分以内にコールバックすることです。コールセンターからコールバックしてドライバーが本人であることと、アルコール濃度がゼロであることを確認しなければ、ドライバーは出発できません。コールバックに時間がかかり5分、10分とドライバーを待たせてしまうとクレームにつながります。混雑時はどうしても3分を越えるケースが出てくるのですが、今はその割合を1%ほどに抑えることができています。
さらなる契約増を見込み、受付体制の拡充を視野に入れる
──委託業務および関連業務における今後の展望をお聞かせください。
滝口様:2023年12月から検知器によるリアルタイムのアルコールチェックが義務化されたことによって、対象企業はチェック業務を内製化、あるいは外注により運用をスタートしました。それから1年経ち、内製化を選んだ企業からは、負担が大きく大変だという声が聞かれています。おそらく、法令に対応しきれていない対象企業もあるのではないでしょうか。ですから、今後は内製から外注に切り替える企業が出てくるものと思われます。そうした企業に対応し、「AI-Contact」アルコールチェック代行サービスの契約数を増やしていければと思っています。
──さらなるニーズ増への柔軟な対応をTMJにご期待いただいていると受け止めました。

滝口様:現在、東京と札幌のコールセンターで委託業務が行われているため、結果的にではありますが非常時のリスクが分散されています。アルコールチェックは毎日、休みなく発生する業務です。人々が安全に暮らせる安心な社会の実現のためにも、BCP対策は重要であると認識しています。アルコールチェック代行サービスの契約数増加と、より強靭なBCP対策も踏まえて、拠点や運用の検討を進めたいです。
──コール代行業務を通して、人々が安全に暮らせる安心な社会の実現に携われていることを嬉しく思います。
本日はありがとうございました。