リーダーシップに形はない。相手次第で変化し、共に成長するもの
首都圏 課長
藤下 知香子さん
リーダーシップに形はない。相手次第で変化し、共に成長するもの
首都圏 課長
藤下 知香子さん
今回ご登場いただくのは、TMJの社員育成を担う部署の課長を務める藤下知香子さん(2005年入社)。今回は藤下さんのキャリアの背景、リーダーとしての哲学、そして育成に対する熱い思いを伺いました。
2005年、藤下さんは福岡のセンターにオペレーターとして入社しました。契約社員として働きながらSV(スーパーバイザー)を経験した後、2011年に正社員としてのキャリアをスタートさせます。
ちょうど今年で入社から20年を迎えます。正社員登用に応募したのは、当時のセンターマネージャーから「試験を受けてみないか」と声をかけられたのがきっかけでした。その後正社員となり、福岡、熊本、岡山、みなとみらいと様々な拠点の生産現場でリーダーとして役職を上げつつ、2024年度からは課長として育成機関の運営に携わっています。
リーダーになることを意識するターニングポイントとなったのは、やはり正社員試験の打診を受けた時だったと思います。TMJで長く働きたいと思っていたので上司からキャリアステップの説明を受けて可能性が広がったような気がしました。当時はまだ漠然としていましたが、リーダー職を目指せる人材が必要とされているのは理解できましたし、せっかくならマネージャーになって、さらにその先も見てみたいという感じでしたね。
“育成”に対して高いモチベーションで臨む藤下さんも、今年でリーダー9年目。初期には「牽引型」だったリーダーシップスタイルは、経験を積んでいくうち徐々に変化してきたといいます。
最初はとにかくメンバーを引っ張るタイプでした。目標達成のために熱意を伝え、奮起させる牽引型スタイルです。それでうまく回る場合もあるのですが、かつて意欲の高いベテランメンバーが多いチームを担当したことがありました。その際に牽引型のアプローチがトップダウン的に捉えられてしまったことがあり、メンバーの強みを活かしきれていなかったのかもと気づきました。
新人が多いチームでは支えたり教えたりする伴走スタイルが必要ですが、ベテランが多いチームでは信頼して任せることも重要です。リーダーシップのスタイルは一つの形に固定されたものではなく、状況に応じて柔軟に変化させるべき。それからはメンバー一人ひとりを理解し、状況に応じて最適なリーダーシップを選ぶ“臨機応変”を意識するようになりました。
今は、メンバーと接する際には相手の考えを知ることから始めて、どんなことをやりたいのか、何に困っているのかをきちんと理解してマネジメントすることを大切にしています。そして自分たちの組織のミッションやビジョンを分かりやすく伝えた上で、メンバーの迷いや不安をきちんと受け止めながら一緒にゴールを目指していく。あえてリーダーシップのタイプとして規定するなら“臨機応変/伴走型”でしょうか。
リーダーとしてメンバーの成長を促し、伴走してきた藤下さん。リーダーは難しいけれどやりがいもあり、面白いと語ります。
自分がどんな時にやりがいを感じるかという点では大きく2つありまして、1つ目はメンバーや周囲のみなさんの期待に応えられた時です。育成プロジェクトを開始した時も最初はなかなか状況が厳しかったのですが、育成を心待ちにしてくれる声をいただいた時はありがたかったですし、実際に育成したメンバーが活躍できていることはすごく嬉しいです。
そして2つ目は、育成した人たちが長くTMJで働いてくれたり、リーダーとなって同じ仕事に関わることができたりした時。TMJでのキャリアの入り口に携われたことに喜びを感じますし、「続けてきて良かったな」と思いますね。
マネジメントでは特に“人と対峙すること”が一番求められるので、とにかく奥が深い。業務レベルだけでなく個人の考えに向き合い、理解した上で、個性の違う人たちの良いところを活かしながらチームや組織として成り立たせていく。それがマネジメントの難しさであり、面白さでもあります。
そのためには考え方やテクニックを学ぶことも時には必要で、私自身も研修や経験を通じて学んできました。マネジメントはその時々で変化するものなので、終わりが見えないところがまた魅力的ですし、突き詰めていく楽しさやこれまでの経験を活かせる点も大きなやりがいですね。
その一方で、責任感やプレッシャーに対する不安を抱える人も多いリーダーという役職。藤下さんもその例外ではなかったものの、いざという時こそTMJのサポート体制を実感できたそう。
私も最初は「マネージャーになると責任を取らなければいけない」と怖く感じていました。でも、実際には一人で背負うわけではなく、いざという時には上司や仲間が支えてくれます。わりと深刻な案件トラブルに直面したこともありますが、上司が一緒にクライアント対応をしてくれた経験があり、「一人じゃないんだ」と実感できました。
また女性がリーダー職に就くことへの不安もあるかと思いますが、マネージャーになってからの方が自分の裁量でスケジュールを調整できるので、家庭との両立がしやすいと感じています。もちろん、繁忙期やトラブル対応で負荷がかかる時期もありますが、それはこれまで仕事を遂行してきたなかで経験してきた状況ですし一時的なもの。マネージャー職でもワークシェアは進んでいますし、産休・育休もきちんと計画を立てればさほどの混乱も出ないはず。会社も理解を示してくれますしサポート体制もあるので、安心して挑戦してほしいですね。
最後に、リーダーを目指す人たちへのメッセージを伺いました。
リーダーシップに正解はありません。引っ張るだけでなく、一緒にやっていく、サポートする、任せるといった多様な形があるので自分に合ったスタイルを見つけていけば良いのではないでしょうか。
役職が上がることで見える景色が違ってきますが、自分が関わる範囲が変わってきたり、影響範囲が広がったりするだけなので、そんなにハードルは高いと思わなくて大丈夫!最初は不安かもしれませんが、ご自身が大切にしていることを続けていけば多少の変化はあっても軸は変わりません。
社内での関係性が深まっていく中で、教えていただくことや気づかされることもたくさんあります。同じように迷いながらマネジメントしている仲間もいっぱいいますし、上司が支えてくれたりもするので孤独ではありません。
リーダーシップを発揮する方向は様々あるので、例えばオペレーターの方々に教えるのが好きとか、運営管理が好きだなとか、少しでも面白みを感じている分野があればその範囲を広げてみるというところから考えてみてもいいのかもしれません。むしろリーダーとしての挑戦を通じて得られる喜びや成長は大きいと思いますので、少しでも興味があればまずは知ることから始めてみてください。
※本記事は2025年3月時点の情報です。