『音声認識技術を用いた応対品質評価業務のBPR』に関する取り組みの背景
企業の新規顧客開拓が厳しさを増す中、多くの企業においては、既存顧客との関係を強化し、顧客満足度を高めることで、優良顧客の囲い込みを促進する傾向が高まっています。多くの企業において、顧客との直接の接点となるコールセンターでの応対は、企業のイメージを左右する重要なポイントであり、コールセンターにおける応対品質の向上は非常に重要なテーマとなってきています。
また、企業が顧客応対に力を入れる一方で、顧客から企業に求める期待も高まっており、同じ応対をつづけていても顧客は満足しなくなってしまいます。そのため企業は、常に顧客の期待を上回る応対を提供し、顧客満足を高めていく必要があります。
『音声認識技術を用いた応対品質評価業務のBPR』に関する取り組みの目的
企業が継続的な顧客満足向上を実現するためには、顧客応対を行うTSR(※2)の育成が鍵であり、そのための効果的・効率的な管理、評価、教育の開発は緊急の課題となっています。
TMJでは、これまでも電話応対の品質向上のために、全社横断的な品質管理の仕組みや評価制度を導入してまいりましたが、今回の取り組みでは、音声認識システム・ソリューションの国内最大手企業である株式会社アドバンスト・メディアとのコンソーシアム(共同事業体)という形で、同社のAmiVoiceRを導入いたしました。経験や勘に頼りがちな応対品質の評価業務に音声認識技術を導入し、応対品質の評価や、その後のTSRへの教育の効率化とともに効果の向上を目指してまいります。
『音声認識技術を用いた応対品質評価業務のBPR』に関する取り組みの概要
『サービスイノベーションを通じた生産性向上に関する支援事業( サービス工学適用事例開発分野)』の公募について
サービス産業が提供するサービスの品質を高め、かつその提供をより効率的に行うために、『経験』や『勘』に頼りがちな部分に、『科学的・工学的手法』(=客観性・再現性のある方法)を導入して付加価値や効率性を高めサービスの生産性を向上させる先導的なプロジェクトを、財団法人 日本生産性本部が、経済産業省からの委託により公募。
(公募期間:平成21年4月16日~5月25日)
株式会社アドバンスト・メディア概要
・設立 :1997年12月
・本社所在地:東京都豊島区東池袋3-1-4 サンシャインシティ文化会館6階
・代表者 :代表取締役会長 鈴木 清幸・代表取締役社長 長谷川 一行
・資本金 :44億23百万円(145,352株)(2009年6月末日現在)
・事業内容 :
◆AmiVoiceR を組み込んだ音声認識ソリューションの企画・設計・開発を行う『ソリューション事業』
◆AmiVoiceRを組み込んだアプリケーション商品を提供する『ライセンス事業』
◆企業内のユーザや一般消費者へのサービスにAmiVoiceRを提供する『サービス事業』
株式会社アドバンスト・メディアについて
アドバンスト・メディアは、独自の音声認識等の技術AmiVoiceRにより、“声”で文章入力などができる各種ソリューションを提供してきました。AmiVoiceR音声認識エンジンは、利用者毎に声の事前学習(エンロールメント)を行うことなく、すぐに音声入力できます(不特定話者対応)。医療・教育およびエンターテインメント・議事録・コールセンタ・ビジネスソリューションの分野で主に利用されております。例えば医療分野においては、導入施設が2,900を超えるまでとなり(2009年3月末現在)、医療診断の効率化に貢献し、その導入効果が高く評価されています。2008年には音声認識技術AmiVoiceRを活用した『音声入力メール』が、経済産業省の外郭団体である独立行政法人・情報処理推進機構(IPA)主催の『ソフトウェア・プロダクト・オブ・ザ・イヤーR2008』(SPOTY2008)を受賞しました。