menu
アセット 3
JP / EN
アセット 3 CLOSE
kv-sp
kv-txt

“社員一人ひとりの幸せ”が
企業の成長につながる
社会に無くてはならない
サービスインフラへの進化を目指して

TMJ創立30周年という節目を迎え、新たな一歩を踏み出すべく、常日頃お世話になっているクライアント企業を招き、両社の出会いから、それぞれの想いや取り組み、今後の展開について代表の丸山英毅と語り合う対談企画。 第1回目はTMJをグループの一員として迎えてくださったセコム株式会社代表取締役会長 中山泰男様をお招きし、TMJ参画当初の心境や事業展開、その後のグループシナジーの成果や両社の今後のビジョンについて語り合いました。

出会いを経て、深まる想い

はじめに、創立30周年を迎えたことへの率直な想いをお聞かせください。

株式会社TMJ丸山英毅社長(以下、丸山):2022年はセコムが創立60周年を迎えられた年であり、TMJがセコムグループの一員になって5年を迎えます。そうした節目が重なる年にTMJが30周年を迎えられたことに深く感謝するとともに、並々ならない深いご縁を感じております。

2017年にセコムグループの一員になって早5年、おかげさまでTMJグループでは初となる、売上500億円を超える規模まで成長することができております。こうした成長も、ひとえにこれまで支えてくださった株主の皆様をはじめ、クライアント企業様、日々の業務に取り組む社員とその家族、パートナー企業様あってのことです。 感謝してもしきれない気持ちでおります。

セコム株式会社中山泰男会長(以下、中山会長):セコムグループの一員となってから5年、セコムのBPO・ICT事業の一翼を担っていただき、これまで素晴らしい業績をあげられ、大きく貢献していただいたことに、まずは御礼を申し上げます。

ここ数年は、コロナ禍という厳しい状況においても、新たに自治体窓口の運営などにも尽力され、社会を支える企業として事業を続けていただいており、今後のさらなる活躍に期待はますます高まるばかりです。

img-01

TMJがセコムグループの一員となった当時、中山会長は社長というお立場でした。
TMJに対する想いや期待、決断に至った背景についてお聞かせください。

当時、セコムでは、セキュリティサービスで培ったノウハウを活かし、ビジネスサポート業務を始めたところでした。少子高齢化による労働力不足が進む中で、企業が生産性向上を図るためには、コア事業に資源を集中させる必要がありますが、コア事業と密接に関わりのある、ノンコア事業をおろそかにしてしまうと、メインとなるコア事業も崩れてしまいます。 そこで、お客様が安心して任せることができる「セキュアな」ビジネスサポート業務が必要だと考えていました。これは、セキュリティを提供するセコムにとって、うってつけのサービスであり、当時は社長の立場として、今後のさらなる事業拡大に向け、スピード感をもって体制を強化していく必要があると感じていました。

TMJはベネッセグループのインハウスコンタクトセンターをルーツとして培われてきた高品質なノウハウや知見を、独立分社化以降も様々に進化させ、かつ強化されていることに加え、クライアント事業を自分ごととして捉え、真摯にお客様満足を追求する姿勢にはセコムと通じるものを感じていました。 セコムグループの一員になっていただければ、強力なタッグを組んで、社会の生産性向上を進めていくことができるに違いない、その想いで、最優先でアプローチさせていただきました。今では両者の間で様々な協力関係が構築され、当時の期待以上の成果をあげられていると感じています。

1本の電話、1件の事務対応が
お客様の「真実の瞬間」になる

中山会長からの期待を受け、TMJとしてはどのような事業の成長や進化を目指されたのでしょうか。

セコムグループの一員になったことを契機に、私自身も「白本」と呼ばれるセコムの理念を読み込み、私たちが何者で、どこから来て、どこへ行くのか、事業を通じて何を成し遂げたいのか、の言語化を行い、CI(コーポレート・アイデンティティ)を作り上げました。 これまでのクライアント企業の利益追求、価値提供という観点から、一段視座を上げて社会貢献、そして社員とその家族も幸せにする価値観を加味しました。

そして、2025年のありたい姿として中期経営計画に掲げたのが「社会インフラを支え続ける」「クライアントの成長を支え続ける」「従業員とその家族の将来を支え続ける」の3つです。特に直近の3年間は働き方改革、コロナ禍での生活様式の変化によりプロフィットセンターとしての期待値が高まる中で、未曽有の不安を抱えながらも社員一人ひとりが最前線でお客様対応、事務対応にあたってくれたからこそ、今のTMJがあると思っています。

TMJの事業の原点は1本の電話、1件の事務対応の積み重ねです。それが売上となり、クライアントやその先のお客様にとってなくてはならない存在となって、順調に成長することができております。企業は社会に必要な商品やサービスを提供し、得た利潤を社会や社員に還元する公器。 そう捉えて社員に報酬だけではなく、働く喜びややりがい、成長を実感できる場として今後もさらに充実させていきたいと考えています。

img-02

セコムグループ全体として、事業や社会に向き合う際に社員一人ひとりに意識してほしいことはなんでしょうか。

一つひとつの仕事は、提供する側から見ると数ある仕事のうちの一つと捉えてしまうかもしれませんが、お客様にとっては、その1本の電話、その1件の事務対応こそが、会社やサービスの価値を判断する、いわゆる「真実の瞬間」であるということを意識してほしいと思っています。 そして、その真実の瞬間を左右するものは、社員一人ひとりの心の持ちようであり、そのベースとなるのが会社の「理念」なのです。 社員一人ひとりが理念に共感するなかで、一つひとつの仕事を正しく真摯に取り組むことが、お客様の満足度を高め、企業の成長につながっていくと考えています。

よく、企業にとって「理念」と「利益」は両輪であると言われています。これは、両方が大事であり、どちらか一方でも欠けてはいけないことを示しています。私はこの両輪を自転車のイメージで捉えています。前輪が理念で、後輪が利益です。ハンドルで操作する前輪で行き先を決め、ペダルにつながった後輪が推進力を生むのです。 理念だけでは進まないし、利益だけでは向かう先が分かりません。この順序が重要で、あくまでも理念が先、利益が後なのです。

img-03

社員一人ひとりの「変化適応力」を
高め、社会に貢献する存在へ

セコムグループでは、2030年ビジョンとして、「『あんしんプラットフォーム構想』の実現により、変わりゆく社会に、変わらぬ安心を。」を掲げられていますが、この実現に向けてどのような展望を描いていらっしゃいますか。

「あんしんプラットフォーム構想」のコンセプトに「一人ひとりの不安やお困りごとに対して、きめ細やかな切れ目のない安心を提供することで、お客様の多様化する安心ニーズに応えてまいります。」という一節があり、これは、TMJの果たすべき役割が詰まった言葉であると受け止めています。

クライアントとその先のお客様に寄り添いながら、先回りした対応で期待を超える満足と安心を提供すること。日々進化するテクノロジーと融合して、人だからできる価値提供、能力に磨きをかけていきたいと考えています。

丸山社長がおっしゃった、「人だからできる価値提供」という考え方は、私も非常に重要だと感じています。目まぐるしく変わりゆく環境の中で、企業の価値を高めていくものは、まさに人の「変化適応力」であり、この変化適応力を社員一人ひとりが磨いていくことが、企業の成長につながるのです。

昨今のコロナ禍では、安全・安心が大きく脅かされたと感じています。「安全」が消失する、つまり、リスクが顕在化することで、様々なつながりが絶たれ、社会・経済の流れが一時的に滞りました。また、「安心」が消失することで、集中や休息が妨げられ、パフォーマンスが下がるという事態を経験することになりました。 これらは社会全体に連鎖していくことが明白となり、安全・安心の価値が高まると同時に、安全・安心に対する社会的なニーズも一段上のフェーズに入ったと感じています。

今、中山会長から「安全・安心に対する社会的なニーズが一段上のフェーズに入った」という話も出ましたが、TMJとしてはどのような展望を描いていらっしゃいますか。

TMJの事業規模は、BPO業界においてはまだ中堅です。グループシナジーを高めるためには、常にチャレンジャーとして挑戦を続け、セコムのBPO事業会社として他社との差別化、自社の特徴を尖らせていく必要性を感じています。

先ほど「真実の瞬間」のお話がありましたが、まさにカスタマーサクセスの実現には、社員のサクセスが不可欠であり、自社の成長だけではなくBPO業界の認知度向上、環境整備への貢献も必須です。私たちの責務はステークホルダーへの価値提供が一番にありますが、ひいては社会の一員であり、地球で暮らす上での責任があります。 多様性を尊重する社会の実現や、セコムグループの2045年温室効果ガスの排出量ゼロ達成に取り組むことで、ESG(環境・社会・ガバナンス)などの観点に配慮しながらSDGs(持続可能な開発目標)にも貢献していきます。

img-04

“社員が幸せでなければ
企業は成長してはならない”

セコムグループとして、これまでも、これからも大切にしていきたいこととは何でしょうか。

SDGsへの貢献というお話をいただきましたが、実はSDGsには、広く知られている17の目標の前に、前文と宣言文があり、その宣言文の一節に、「持続可能な開発は、平和(Peace)と安全(Security)なくしては実現できない。同時に、平和と安全は、持続可能な開発なくしては危機に瀕するだろう。」と記載されています。 安全・安心と持続可能な開発は密接に結びついており、より良い世界への変革には、「持続可能な開発」と「平和と安全」は車の両輪として、どちらを欠いても先へは進めないのです。

社会がより激しく複雑に変化する中、持続可能な未来を実現するための最重要ポイントは「つながり」であると考えています。どこかが儲かれば、どこかが損をするという一企業、一個人の部分最適ではなく、企業や個人の強みを活かした全体最適が求められる時代になっています。

社会の様々なつながりが絶たれないように、セキュリティサービスを広く普及させていくとともに、セキュアなビジネスサポートにより「つながりの質」を高めていくことは、安心してやりたいことに集中できる社会を築いていくために、ますます重要な要素になっていきます。 そしてそれは、社会に無くてはならないサービスインフラになると実感しています。

最後に30周年を迎えるTMJやその社員に向けて、メッセージをお願いします。

今から30年前の1992年に制定された「セコムの事業と運営の憲法」の中に、「セコムは、成長しても、組織を構成する社員が活き活きして幸せでなければ、そんな成長は意味がないし、成長してはならないのである。」という一節があります。 社員一人ひとりの力でセコムグループは成り立っており、そして何より大切なのは、その社員一人ひとりが幸せであること、という考え方です。この考え方は、株式会社日立製作所フェローの矢野和男氏の著書でも「幸せな人が多い企業は生産性が高い」と記されているように、昨今では、人的資本経営として注目を集めていますが、セコムでは従来から大切にしている考え方なのです。

最近明らかになってきたことですが、幸せには、「Be」の幸せと「Do」の幸せの2種類があると言われています。「Be」の幸せは、健康であることや、家族や仲間とのつながりを感じる幸せ、「Do」の幸せは、物事をやり遂げた時の達成感や喜びを指しています。「Be」の幸せを犠牲にして、「Do」の幸せだけを追い求めても長続きはしません。土台としての「Be」の幸せがあってこそ、その上にある「Do」の幸せを持続的に実現することができるのです。

冒頭でも申し上げましたが、2017年にセコムグループの一員となっていただいて以降、TMJとセコムの「仲間としてのつながり」はますます広く、深くなっていると感じています。是非とも、このつながりを活かして、社員の皆様一人ひとりに、日々の仕事を通じて、さらなる達成感や喜びを追求していただきたいと思っています。

これからも、ともに成長し、ともに新しい未来を切り拓いていきましょう!

img-05
to-top
totop