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お客様に向き合い、社員の成長を促す
会社の枠を超えた共創価値で社会に貢献

TMJ創立30周年という節目を迎え、新たな一歩を踏み出すべく、常日頃お世話になっているクライアント企業を招き、両社の出会いから、それぞれの想いや取り組み、今後の展開について代表の丸山英毅と語り合う対談企画。
第2回目はTMJの原点である株式会社ベネッセホールディングスから専務執行役員 CDXO兼 Digital Innovation Partners本部長の橋本英知様をお招きし、TMJとの更なる「共創価値」をテーマに、両社の今、そして今後のビジョンについて語り合いました。

インハウス時代のDNAを継承し、事業を発展

はじめに、創立30周年を迎えたことへの率直な想いをお聞かせください。

株式会社TMJ 丸山英毅社長(以下、丸山): 1955年に株式会社福武書店(現・ベネッセコーポレーション)が誕生してから37年後の1992年、TMJの前身の株式会社テレマーケティングジャパンが福武書店の100%出資子会社として設立されました。

インハウスコールセンターより独立分社化する形でのスタートであり、くしくも、その年は私が社会人となった年でもあります。不思議な巡り合わせを感慨深く感じております。

TMJはクライアントが成功するダイレクトマーケティングや、CRMの提唱とサポートを行い、クライアントのサービス向上とマーケティング効果に貢献することをミッションに掲げてきました。

これはインハウスコールセンター時代に人材教育やオペレーションの礎を築くことができたからこそ、成し得た取り組みです。独立後も通信教育講座の「こどもちゃれんじ」「進研ゼミ」のコールセンター業務を継続できたことで、業績を軌道にのせることができたと考えております。

ベネッセ様が株主・クライアントとしてお力添えいただき迎えることができた30周年です。TMJの原点であるベネッセ様には深く感謝しております。

株式会社ベネッセホールディングス橋本英知専務(以下、橋本専務):まずは、30周年を迎えられたことに対し、率直に「おめでとうございます」とお祝いの言葉を述べさせてください。 今までも、そしてこれからも、ベネッセの基幹事業の一つである通信教育事業のコンタクトセンター業務に対し、全幅の信頼を寄せております。

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ベネッセとTMJはもともと一つの企業体であり、別会社となった今も企業ビジョン、目指す方向性はDNAレベルでつながっていると感じております。もちろんTMJはセコムグループをはじめ、さまざまなクライアントを通して、新たな文化・価値を吸収し、進化・成長されているのは周知の通りです。しかし、根本的には相通じるマインドが継承されていると思うのです。

それは何かというと、人の成長をサポートし、一人ひとりのライフステージに応じた課題解決に向き合おうという姿勢であり、それを実現するために“人”を大事にする会社であるということ。30周年を経て、ますます両社のより強い関係性と絆を感じております。

会社の垣根を超えて、
共通のゴールを目指す

2017年にベネッセからセコムグループへ株式譲渡をされましたが、当時の心境や状況はどのようなものだったのでしょうか。

株式譲渡は、社内でも意見が二分する大きな出来事でした。しかし、「進研ゼミ」などの通信教育事業に集中したベネッセの事業ポートフォリオを見直し、構造改革を行っていくことは避けては通れません。議論に議論を重ねての決断でした。

TMJには大きな衝撃だったかもしれませんが、TMJの今後のさらなる発展を考えてのことでもあります。株式譲渡後もTMJは我が社にとって重要なパートナーであることに変わりはありません。実際、引き続き通信教育事業のコンタクトセンター業務やアウトソーシング業務を担って、我が社に大きく貢献していただいております。

2017年より前から、TMJが担っていた業務の一部をベネッセに移したり、その数年後に、事業部全体をTMJに移管するプロジェクトが進んだりという変革の経緯がありました。 TMJに入社後にベネッセで働いたり、ベネッセからTMJに出向したりする人もいるなかで、会社の枠を超え、進研ゼミなどの通信教育講座会員の皆様、保護者の皆様に寄り添う気持ちが培われていきました。そのため、2017年の株式譲渡後に、よりいっそう、その思いを強く保っていこうという気運が社内に広がりました。

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ベネッセがお客様相談室といわれるインハウスコールセンターを設けたのが1975年です。そして、時代とともに、この先のテレマーケティング事業の拡大を見据え、インハウスコールセンターを機能子会社から事業子会社にする動きが生まれて、1992年にTMJの独立分社化に至りました。

ベネッセはB to C事業が中心ですが、TMJはB to B事業において強いパートナーと組んだ方が事業を拡大できるという期待に応え、成長されてきたことは言うまでもありません。丸山さんがおっしゃったように、株式譲渡後も現場間での関係性は変わらず、むしろ年々関係性が強まっていった印象です。

株式譲渡後もますます絆が強くなっていかれたようですが、TMJとの関係を通じて成長や発展など得られたポジティブな変化はどのようなものだったのでしょうか。

優秀な人材を育成できていることです。TMJとは、ワンチームでお客様対応をしてきたなかで、絆が強くなった間柄です。ベネッセ業務で一緒に汗をかいたTMJの若手社員が、ベネッセ以外の業務につき活躍していくことを嬉しく、誇りに思います。

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そしてさまざまなクライアントの業務で成果を出し成長し、またベネッセ業務に上位ポジションで戻ってきてくれるケースも出てきています。そんなTMJ社員の成長に負けないよう、ベネッセ社員も必死にがんばる。そのような相互作用による人材育成の効果は非常に大きいと感じています。

セコムグループの一員になった今も、単なる委託先、委託元という関係ではないと受け止めています。例えば、通信教育講座の教材の使い方をお客様にどうしたら理解してもらえるか、サービス向上を図れるかという共通のゴールに、会社という枠を超えて一緒に向かっている感覚です。 TMJにはインハウスコールセンターのDNAが脈々と受け継がれていますし、会社が別になったことで、いい意味で適度な緊張感と成果貢献への意識が高まったと認識しています。

時代の変化へ対応力を身につけ
企業価値向上を図る

ベネッセとして目指す社会の実現に向けて、どのような変化や挑戦が必要であり、そのためにTMJにはどのようなことを求められているのでしょうか。

ベネッセのパーパスとして、私たち一人ひとりの行動そのものが、「Benesse=よく生きる」の実現につながること、企業人である前に良き市民、良き社会人であるべきだということを自覚しようというものがあります。 ベネッセが社会を創るのではなく、個人の集合体である社会をより良くするためには、まずは一人ひとりが良く生きることが大切です。

しかし、より良い生き方は一人ひとり異なり、世代や時代、環境によっても変わってきます。だからこそ、企業が身につけておきたいのが時代の変化への対応力です。創業から67年の歴史を経て、積み上げてきた実績や成功体験をどうやって捨て、今まで経験したことのない新しいヒト、モノ、コトに取り組んでいけるか。 多様性を受容し、柔軟に取り組むことを意識するフェーズにあると捉えています。

橋本専務から、変化する社会に柔軟に対応していくことがキーになるというお話がありましたが、それを受けて、TMJが求められている変化や、世の中に起こしたい変化についてお聞かせください。

2017年に独立分社化した時に、TMJの創業からの歴史とこれからについて見つめ直しました。そしてCI(コーポレートアイデンティティ)である「たゆまぬ対話と改善で誰もが暮らしやすい社会を創る」というミッションを掲げて取り組んできたしだいです。 B to B事業の先にいるエンドユーザーの価値観が変われば、当然、我々も変わっていかなければなりません。例えば、10代から20代前半のZ世代が、電話ではなくテキストベースのコミュニケーションが主流であるなら、それに対応したテクノロジーを活用していく必要があります。

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一方、DX戦略が活発になると、その流れに後れを取る層が一定数出てくるのも確かです。SDGsが目指す「誰一人取り残さないグローバル社会」に対して、TMJが企業間の橋渡し役、潤滑油として今まで以上に存在価値を高めていくことが問われています。 テクノロジーをうまく活用しながら、人にしかできない能力を高め、調整していくことが重要なポイントではないかと考えています。

時代の変化に応じてどれだけ変化・対応し、どのように新しい技術を使っていくのか、人を活かすために機械に任せるところは任せる。そして人でないとできない領域で活躍できる人材を育てていく。TMJ、ベネッセ共にトライしていく価値があり、必要なテーマです。

人にしかできないことを高めるために、具体的にどのようなテクノロジー活用が必要であると思われますか。

DX戦略としてオペレーション業務を例に取ると、お客様対応の後、オペレーターが入力した大量の“お客様の声”はあるのですが、フルに活用できていないのが現状です。AIを活用して、いかに音声認識やテキスト変換を短縮化、効率化できるかという課題があります。

ベネッセにはDX推進を加速させるグループ内のデジタル人財が結集した「Digital Innovation Partners」(DIP)がありますが、TMJのDX対応はまだまだこれからです。多くのスタートアップ企業やSaaS企業、アプリ開発企業がベネッセにアプローチしている現状を踏まえ、我々もそうした企業とジョイントベンチャーを創るなど、もう一歩踏み込んだ展開を図る段階に来ていると感じています。

ベネッセも新しいテクノロジーを使いこなせているとは言い切れません。それに、そもそもテクノロジーを導入することが目的ではなく、導入により社員やオペレーターがどう力を発揮し成長していくかが肝心です。 手段としてのテクノロジーを使いこなすことで、人が成長します。人材が成長するほどクライアントを通じて社会に貢献できる。それがTMJ、ベネッセ両社が目指している姿です。

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目の前にいるお客様への対応が、
自己の成長、充実度の鍵

TMJの従業員に期待する、今後の変化や挑戦についてお聞かせください。

うちの社長が時折「TMJの従業員の方がベネッセらしい」と口にすることがあります。社会課題の解決をビジョンに掲げる企業は多いのですが、実際にどれだけの企業が実践できているかは疑問です。 B to B事業でありながら、エンドユーザーまで見据えて考えられる企業は実際は少なく、エンドユーザーの満足が自分たちの喜びとして純粋に実践しているTMJは稀有な存在です。 ベンダーは基本的にクライアントの評価を気にするものですが、TMJはB to B to Cで事業を捉える点が、他のベンダーと一線を画します。そういったところから、TMJにベネッセよりベネッセらしい従業員が多い、と社長は評しているのかもしれません。

お客様一人ひとりに対してベストな支援を追求する。それができる社員を育てることが大切で、成長した社員がまた次の社員を育てる。その好循環が、事業や会社を超えて、社会貢献につながっていくと考えています。

人材教育には競合他社と比べてかなり注力しており、バックグラウンドの多彩な社員が揃っているのがTMJの強みでもあります。日々、成長を実感できる環境を整え、誰しもがもつ誰かの役に立ちたいという貢献欲求に対し、会社として承認していくことを重要視しています。

最後に30周年を迎えるTMJやその社員に向けて、メッセージをお願いします。

一度しかない人生です。まずは自分自身が毎日充実した日々を送る。そういう人が増えるほど、より良い社会が形成されていくと思います。目の前にいるお客様一人ひとりの期待に応えていくことも、充実した日々を送ることにつながります。

今携わっている業務において大変なことや、思う通りになかなか進まないこともあると思います。でも、日々の努力を信じてください。すると必ず成長できたという実感が得られる時が来ます。 失敗してもいいから、コツコツやり続けることが大切。迷わずやり続ければ、目指す未来が見えてくるはずです。皆さんの今後ますますの活躍を期待しております。

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