『品質革新賞』受賞の背景とQCサークル活動の取り組み
このたびの『品質革新賞』受賞は、当社の変革推進本部 TCS推進室が取り組んできた「広域に拡散した複雑な就労体系の職場における、リアル・バーチャルを組み合わせた小集団活動推進の成功事例」が対象となります。
当社では、2006年よりQCサークル活動をベースとした独自の「小さな改善」活動に取り組んでおりますが、サービス業におけるQCサークル活動は非常に珍しく、さらにアウトソーサーとして、様々な業種・業界のクライアントのコールセンター運営を担うテレマーケティング業界ではほとんど前例がないことから、QCサークル活動の支援組織である日本科学技術連盟からも、興味深い事例として注目されております。
当社のQCサークル活動の特徴は、生産の現場であるコールセンター部門だけでなく、経理や人事といったサポート部門も含めた全社的な活動を行っていること、正規雇用・非正規雇用といった就労体系に関係なく、多くの社員が活動に参加していることがあります。
今回の受賞は、“広域且つ多拠点にわたる就労場所の制約”や“社員の就労体系の複雑さ”といった、QCサークル活動推進の障壁となりやすい課題を解決し、活動を定着させるために、社内の活動推進組織である変革推進本部TCS推進室が実施したさまざまな取り組みが評価されたものです。
『品質革新賞』受賞理由(日本科学技術連盟ホームページ掲載の受賞理由より一部抜粋)
社員の勤務場所が全国に広く散在し、雇用形態・勤務形態も多様化しているといった複雑な環境下で、ブログ(Web Log)、文書共有システム、Web 会議などのIT 技術を利用したバーチャルな仕組みと、管理者の関与・発表会・表彰・成果の水平展開などのリアルな仕組みを組み合わせて推進の仕組みを作り上げてきた。その結果、参加チーム数の増加に加え、お客様満足、社員満足の向上を図り、離職率低下、正社員への転換者数増加などの成果を挙げている。
このリアル・バーチャルの仕組みは、他社でも導入可能であり、IT 技術をうまく使って効率的に運営できていることから革新性も高く、品質革新賞に値すると判断できる。
『品質革新賞』とは
その組織に相応しいTQM(Total Quality Management/総合品質管理)の実践を通じて、厳しい国際競争に勝ち抜く優れた企業を輩出することを目的として設立された賞で『TQM奨励賞』と『品質革新賞』という2つの賞で構成されている。
『TQM奨励賞』
品質改善が着実に浸透し、その継続と拡大によって企業の業績が上がり、国際的な品質管理先進企業となりうる組織の品質マネジメント・システムを表彰するもの。
『品質革新賞』
TQMを構成する諸要素(新技術開発、情報技術の活用、QC手法の活用、小集団活動の展開、人材育成など)について、他の組織の模範となる創造的で革新性を持った取り組みおよびその成果を表彰するもの。
当社では、今回の『品質革新賞』受賞を機に、「小さな改善」活動をさらに推進し、経験や勘といった個人のスキルに依存しがちなコールセンター運営に、社員一人ひとりが“考える”科学的な視点と、立ち上げ、育成、運営、改善といったコールセンター運営における様々な段階における適切なサポート体制を取り入れることで、より一層の品質・生産性の向上、提供サービスのレベルアップに努めてまいります。