音声気分解析技術とコールセンターにおける活用
音声気分解析技術とは、音声・発話等の物理的な特徴量から、発話者の気分の状態を独自アルゴリズムで判定し、気分状態を測定する技術であり、昨今大きく注目されています。
コールセンターにおけるお客様対応では、お客様の申し出、ご用件・課題をきちんと把握し、正しくお答えすることはもとより、感情・気分・気持ちに共感し、お客様に合わせたコミュニケーションを取り、ご満足頂く対応を行うことが求められています。
感情・気分を把握し、お客様それぞれに合わせたコミュニケーションが取れるかどうかは、オペレーターの技量に左右される傾向にあります。またオペレーターの感情・気分の状態が声や話し方などの応対に現れる傾向にあり、特に不安や戸惑いはお客様に伝わりやすくなります。
こうした状況により発生するお客様対応のばらつきを抑制し、オペレーターのモチベーションを向上させ、コールセンター全体の品質をどう向上させていくかが課題となっています。
音声気分解析技術をコールセンター運営の強みに進化
音声・発話を測定する音声気分解析技術は、お客様・オペレーター双方の「発話・声」により判定された気分に基づく対応が可能となるため、個人の技量に頼らないコールセンター構築・運営への活用が期待できます。
TMJは、この音声気分解析技術をコールセンター構築・運営の強みに進化させるため、スマートメディカルが提供し、同分野で実績をあげているソフトウェア「スマートコールセンターシステム※」を用いて、同社と共同研究を開始することにいたしました。
コールセンターでのお客様対応時の「発話・声」に基づき、気分の状態を測定・可視化することで、品質向上(CS・応対・ES等)の効果を導くノウハウを蓄積し、音声気分解析技術を用いた独自のコールセンター構築・運営手法を確立していきます。今後はサービス化も視野に研究開発に取組んでいく予定です。
※音声感情解析技術を活用し、顧客の感情を解析し、サイレントマジョリティを視覚化。オペレーターの意欲を把握し、管理者による分析やコーチング、フォローを視覚的に手助けしてくれるソフトウェア
スマートメディカル株式会社概要
スマートメディカルは、からだとこころによりそう医療の実現をめざし、PCC(プライマリケア・クリニック)事業とICTセルフケア事業を展開しています。PCC事業は、駅ナカや駅前など生活動線上の立地に「かかりつけ医」機能を持つ多診療科クリニックを集積し、病気の予防に貢献することを目的としています。ICTセルフケア事業は、音声から気分状態を可視化するエンジン「Empath™(エンパス)」を利用し、メンタルヘルス対策やマーケティング等に役立つアプリケーションを開発しています。本技術は震災後の仙台市の仮設住宅でのプロジェクトでも採用され、利用者の気分状態を検知し、ストレス対処やスタッフの離職率低減に貢献しました。
・設立 :2010年11月26日
・本社所在地 :東京都千代田区紀尾井町3番8号
・代表者 :代表取締役 柴﨑 望
・資本金 :2億3,620万円(資本準備金を含む) ※2015年1月現在
・事業内容 :PCC(プライマリケア・クリニック)事業/ICTセルフケア事業/バルケー事業