<開発の背景>
『コールセンター白書2019』 によると、現代のコールセンターでは顧客やオペレータの発話音声をテキスト化する音声認識システムや人工知能(AI)を活用したチャット・ボットなどのさまざまなITソリューションが導入されており、センター長ならびに管理者といったマネジメント層は高度なITリテラシーが要求されています〔1〕。一方で、オペレータはITソリューションの活用のみならず、高度な応対スキルが求められるため、コールセンターではオペレータへのモチベーションをケアすることを目的とした、持続的な育成環境の構築に取り組むことが重要視されてています〔2〕。また労働力不足の環境下、53%の回答企業がオペレータの採用難対策として、採用人材の早期育成、定着支援のためにオペレータのモチベーション管理に取り組んでいることもあり、オペレータの採用難はコールセンター業界全体の共通課題となっています〔3〕。TMJは、2015年からの研究で判明しているオペレータのパフォーマンスにおけるモチベーション値の影響や人手不足問題解消に向けた離職防止への効果期待を踏まえ、感情解析技術を開発するEmpath社とコールセンター業務の支援ツール「EmoDaruma」を開発しました。
出典:〔1〕月刊コールセンタージャパン編集部『コールセンター白書 2019』(2019年、リックテレコム)P.80、〔2〕同、P.56~57、〔3〕同、P.50~53。
<主な機能>
◆業務支援機能
オペレータ用画面では、オペレータの発話内容から感情をリアルタイムで解析。その結果から「褒め」「労い」などをバーチャル・アシスタントが表情で通話状況を客観的に評価、サポートを行います。
◆運営管理支援機能
管理者用画面では、お客様とオペレータの感情パフォーマンスを一覧で確認。双方の感情推移をビジュアルで確認しながら、画面を通じて即時フィードバックが可能に。応対中の「褒め」「労い」を遠隔で行うことはもちろん、状況に応じた最適な指示を画面上で行うことができ、オペレータケアの即時性を高めます。
<期待される効果>
- 新人オペレータの早期業務習得、生産性の向上、定着率の改善
- 管理者(スーパーバイザー)の管理品質向上、工数削減、オペレータケアの充実