石狩市は、札幌市に隣接し、重要港湾石狩湾新港とその後背地に総面積約3,000haの工業流通団地である石狩湾新港地域を抱え、北海道における産業・物流面での重要な拠点機能を担っています。現在、石狩湾新港地域には700社を超える企業が立地し、日中は約2万人の就業者が働いています。その通勤手段における公共交通の利用率は全体の2%弱に留まり、自家用車(約68%)と立地企業が個別に手配する自社バス(約30%)が主体となっており、新たな公共交通サービスの導入が課題となっていました。また市街地においても路線バス利用者は減少傾向にあり、さらに新型コロナウイルス感染症の影響により減便が継続しています。
オンデマンド交通はIoT、AI技術を活用し、タクシーの利便性と路線バスの効率性を兼ね備えた新しい交通手段として近年注目を浴びている交通サービスであり、全国各地の自治体、交通事業者において導入、もしくは導入に向けた実証実験が行われています。石狩市においても、上記課題に対する施策として、最先端のオンデマンド交通システムを活用した新たな交通サービスの導入検討を進めています。
8社は、実証運行を通じ、利用者となる石狩市民、石狩湾新港地域の就業者、また共同事業者として運行を担う地域の交通事業者の声を集め、地域に根差した持続可能な交通サービス導入を目指していきます。