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導入事例

株式会社東京海上日動コミュニケーションズ 様

お問い合わせの自己解決率3.3倍を実現!「見られる」だけでなく「解決につながる」FAQに改善

株式会社東京海上日動コミュニケーションズ
株式会社東京海上日動コミュニケーションズ
東京海上グループの一員として、コンタクトセンターの運営やバックオフィス業務を中心に幅広い顧客接点を担う企業です。高品質なサービスと確かな運営力を強みとし、リモートコミュニケーションの力で安心と信頼を提供しています。

お客様の声

株式会社東京海上日動コミュニケーションズ
火災・新種保険カスタマーセンター

エグゼクティブ・マネージャー 今井 由紀子 様
アシスタント・マネージャー  片山 忠明 様

FAQ改善を軸にした幅広い支援の取り組み

──貴社の業務についてご紹介いただけますでしょうか。

株式会社東京海上日動コミュニケーションズ
火災・新種保険カスタマーセンター
アシスタント・マネージャー  片山 忠明 様

片山様
東京海上日動コミュニケーションズは、東京海上日動から委託を受けてお客様対応や代理店支援のコンタクトセンターを運営しています。その中でもカスタマーセンターでは、ご契約いただいているお客様や加入を検討されているお客様からのお問い合わせや各種手続きを、お電話やメール、チャット等を通じて対応し、日々お客様のお困りごとを解決することを第一に取り組んでいます。

株式会社東京海上日動コミュニケーションズ
火災・新種保険カスタマーセンター
エグゼクティブ・マネージャー 今井 由紀子 様

今井様
加えて申し上げますと、東京海上日動の公式ホームページ上にあるFAQサイトの運営も担っています。FAQのあり方をさらに良くしていくために、2024年度からカスタマーセンター内の事業所横断で「ナレッジ活用高度化プロジェクト」を立ち上げ、コールリーズンに沿ったWeb導線の改善に向けてPDCAを回しているところです。

──電話だけでなく、WEBサイトなど他の接点を含めてお客様対応をされているということですね。

今井様
はい。具体的には「お客様サポートページ」というハブとなるページを基軸として、FAQやAIチャットボット、誘導ツール、手続きフォームといったさまざまなWEB導線の連携を最適化することによって、お客様にとってよりエフォートレスな環境を提供することに取り組んでいます。さらに、そこで整備したナレッジをオペレーター育成にも活用し、オペレーション全体の高度化・効率化につなげています。

──ありがとうございます。次に、TMJに委託いただいている業務の概要を教えてください。

片山様
TMJの皆様にはFAQサイトの改善活動全般を支援していただいています。例えば、0件ヒット率や検索閲覧率、解決率といった主要な指標の深掘りや、社内の事例データベースを活用したFAQ改善などです。また、セキュリティリスクの発生を想定し、初動対応もお願いしています。最近では半期ごとに改善活動をまとめた成果レポートの作成にも協力いただき、幅広い支援を受けている状況です。

FAQ刷新後に残った課題と、第三者視点による改善の必要性

──今回、委託を検討した背景には、どのような課題があったのでしょうか。

今井様
もともと公式ホームページにはFAQサイトがありましたが、2019年にサイトの作りを全面刷新しました。しかし、いったん新しいサイトに丸ごと入れ替えたものの、中身はというとお客様にとって分かりやすい説明文やデザインにはなっておらず、使い勝手としては十分ではありませんでした。そこで、外部のベンダー様にもご協力いただいて、まずはFAQの作成・メンテナンスのルールを再構築し、その上で全件リライトしました。保険商品は多岐にわたるため、すべてを見直すのは多くの工数がかかりました。

全件リライトした後は、次なる課題として、お客様にとってより利便性の高いFAQに拡充すると同時に、社内のオペレーションを効率化することも急務だったのです。そうした課題を解決するには、私たちだけでなく、客観的な視点で改善を提案してくれる第三者の協力が必要だと考えました。

──委託先を検討した際に、TMJを選んだ決め手を教えていただけますでしょうか。

今井様
決め手はいくつかありました。まず、コンタクトセンター運営のノウハウだけでなく、FAQやCX分野に関する知見と実績が豊富だったこと。次に、プレゼンがとてもわかりやすく、提案内容に納得感があったこと。そして、コンサルティング費用が想定内であったことです。さらに、FAQのノウハウを最大限に活かしながら最適な運用や改善活動を設計してもらえるという点が、当社の目指す方向性としっかり一致していたことも大きな理由でした。

取り組みで得られた、自己解決率3.3倍の成果とナレッジ人材の輩出

──FAQサイトの改善活動を開始して、見えてきた変化はありますでしょうか。

今井様
まず、プロジェクトの大前提として、CX・品質・効率・標準化の観点で重視していることからお話ししますと、主に5つあります。

1つ目は、「お客様が最小限のプロセスで知りたいことに辿りつけるか。辿りついたFAQが分かりやすいか」。2つ目は、「お客様がお困りごとを解決できて、電話などで問い合わせをせずに済んでいるか」。3つ目は、「サイト上で解決できなくてもお客様にとって納得感のある案内になっているか」。4つ目は、「商品部門などと連携して鮮度管理が徹底できているか」。そして最後に、「作成からメンテナンスまでの一連のナレッジマネジメントにおいて代替性が確保できているか」。
これらを常に意識しながら活動を進めてきました。

片山様
それらのポイントを踏まえて、2021年度から共同で取り組みを進めまして、2024年度末時点でFAQサイトのアクセス数は約3倍に、自己解決率も3.3倍にまで伸びました。FAQが単に「見られる」だけでなく「解決につながる」ものになったことが大きな変化です。FAQは他のナレッジ施策の基盤でもあるので、お客様の利便性向上に根差したお問い合わせの抑制という点でも改善効果が社内外に広がっていると感じています。主要な指標も良好に推移していて、ナレッジ人材の輩出にもつながっています。

AIチャットボットや誘導ツールの導入も並行して進めていたので、どこまでがFAQ単体の効果かを正確に切り分けるのは難しいのですが、それでもFAQがナレッジ基盤の中心であることは間違いありません。FAQの作成や管理の仕組みを刷新できたことは、効率化や鮮度維持に直結しました。

今井様
加えて、日々の運用面においては、例えば自然災害が発生した際に、需要が高いと想定されるFAQを即座にサイトのトップ画面に表示するなどの対応を行っています。そうした際のお客様のアクセス数の増加状況からも、ナレッジの表示をコントロールすることひとつをとっても、「お客様や社会のいつもを支え、いざをお守りする」という保険会社としての使命に関わることの大切さをみなで実感しています。

──先ほど「ナレッジ人材」という言葉が出てきましたが、これはどのような人材を指しているのですか。

片山様
ナレッジ人材とは、FAQ改善やサイト更新を自らの手で行える人材のことです。現在は各チームに一人ずつ配置できるようになっています。損害保険は商品種目も多岐に渡るため、種目チームごとにナレッジ人材を配置することで、何か起きたときにすぐに対応できる体制が整っています。これは事業継続計画(BCP)の観点からも重要です。以前は自動車保険の領域にしか対応できる人材がいませんでしたが、今では火災や傷害保険など他の種目にも人材を配置でき、属人化を防げるようになっています。

──現在の運用課題の解決状況についてはいかがですか。

片山様
現場の課題に耳を傾けて、改善につながる提案を積極的にくださるのでとても助かっています。定例会やレポートでの考察やアドバイスは現場メンバーにとって改善のヒントになっていますし、セキュリティリスクが発生したときも迅速に関係部署と連携し、初動対応をしていただきました。そうした点で非常に頼りにしています。また、FAQの表現面でも「お客様にとってこういう表現の方が伝わりやすいのでは」というアドバイスをいただき、実際に解決率の向上につながっています。

デジタルと人の力で高める顧客体験と持続可能な改善体制

──今後の展望や、当社への期待があれば教えてください。

今井様
私たちはコンタクトセンター運営の専門性を強みに、東京海上グループ内のお客様接点や代理店接点の最前線を担っています。それゆえに、価値貢献として期待されている役割も大きいです。

今後ますますデジタル技術が加速度的に進展していくことに伴って、私たちの足もとのオペレーションにおいても、生成AIの活用を前提とした業務プロセスへと大きく舵を切っていくことになります。そのためには、お客様向けはもちろんのこと、オペレーターの支援という点でもさらなるナレッジの高度化が欠かせません。

特に損害保険は商品改定も多くFAQの数が増えれば増えるほど、人の手による鮮度管理に限界を感じています。生成AIを活用して修正が必要な箇所を自動検出したり、修正文案を自動生成したりするような実効性の高い方法も探っていきたいです。

片山様
直近では、東京海上日動マイページに関するFAQにも注目しています。アクセス数も利用者数も増えており、東京海上日動マイページを起点とした手続きもどんどん拡充されています。

そのスピードに合わせてFAQも拡充し、解決力のあるわかりやすいFAQを継続的に提供していく考えです。また、お客様にとってデジタルでエフォートレスな環境を構築し提供し続けていくことや、人ならではの温もりのある応対でCXを高め続けていくこと、そのことにメンバーみながエンゲージメント高く取り組んでいけるような環境づくりにも力を注いでいきたいです。

──生成AIの活用については、TMJでもご提案可能です。さらなる改善に向けて、引き続きご支援できたらと考えておりますので、引き続きよろしくお願いします。本日は、ありがとうございました。

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