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導入事例

セコム損害保険株式会社 様

保険金請求書類のペーパーレス化、BCP拠点でワンストップのバックオフィス運営を実現

セコム損害保険株式会社様

セコム損害保険株式会社様では、2019年より保険金請求に関するバックオフィス業務(ペーパーレス化など)を、2020年よりBCP対策として自社で行っていた「事故受付センター」および「サービスセンター」の一部をTMJへ委託いただいています。
今回は、保険金請求のバックオフィス業務を行うTMJ鹿児島センターでの取り組みについてお話を伺いました。

セコム損害保険株式会社
セコム損害保険株式会社
セコムグループの一員として、損害保険事業を通じてお客様に「安全・安心・快適・便利」な商品やサービスをお届けしているセコム損害保険株式会社様。お客様のニーズ・信頼・期待に応えるため、お客様を第一に考えた業務・対応の徹底に取り組んでいます。

全体の業務フロー図

※TMJ福岡センターでの「事故受付センター」および「サービスセンター」の取り組みは
こちら:事故受付センター・サービスセンターの業務委託で、BCP対策を強化

お客様の声

セコム損害保険株式会社
本店損害サービス第二部 部長 東 真一郎 様
損害サービス業務部 業務企画グループ 課長代理 小林 翔馬 様

委託の目的はペーパーレス化の推進とBCP対策の実現

セコム損害保険株式会社
損害サービス業務部 業務企画グループ 課長代理
小林 翔馬 様

──TMJ鹿児島センターで行っている業務の概要を教えてください。書類の電子化(ペーパーレス化)は社会的にも注目されている取り組みですね。この業務にはどのような特性がありますか?

セコム損害保険株式会社 損害サービス業務部 業務企画グループ 課長代理 小林 翔馬 様(以下、小林様):保険金支払業務のバックオフィスとして、お客様から返信されてきた書類のスキャニング、入力、発送などをお願いしています。

弊社では主力の火災保険とがん保険をはじめ、さまざまな保険商品を扱っているため、取り扱う書類は非常に多岐に渡ります。加えて、保険金請求の際にお客様にご提出いただく修理の見積書や医療機関の領収書などは、発行する会社ごとにフォーマットもサイズもバラバラで、ひと目見て何の書類かわかりづらかったりします。書類の種類の多さと、内容判別の難しさが、業務の特性です。

──業務委託にはどのような背景があったのでしょうか?

小林様:大きく2つの背景があります。ひとつは、ペーパーレス化の推進です。

弊社がペーパーレス化への取り組みを開始したのは2015年からです。ネットで保険契約を完結できるようにすることで、契約管理側のペーパーレスを実現し、これに続くかたちで保険金請求書類のペーパーレス化に着手しました。また、ペーパーレス化を前提として基幹システムの新規開発も進めることとなりました。

もうひとつは、BCP対策です。書類を紙で管理していたのでは、大規模災害が発生した際に機能不全に陥ってしまうかもしれない。こうした事態を回避するための体制の早期構築が求められていました。

また、当初は想定しておりませんでしたが、現在、テレワークを推進するにあたり、混乱することなく業務を維持・継続ができる環境下であるため、強みであると感じました。

新体制のポイントは“スピード”

──委託前はどのような体制で業務を行っていましたか?

小林様:書類の発送も受領も、保険金支払い部門である全国のサービスセンターの担当者が、お客様ごとに対応していました。案件ごとに管理番号をつけていましたが、各工程での作業は手作業で、大規模災害が起きたときの著しい業務増への対応が課題となっていました。

──新体制で業務を行う上で気をつけた点はありましたか?

小林様:保険金請求という事案の特性上スピードが求められますから、いかにタイムラグを無くし、電子化された書類の確認をすみやかに行うことがポイントと考えていました。ですので、鹿児島センターと各サービスセンターとの間でタイムラグが生じるのではないかと気になっていました。

また、これは委託への不安ではないのですが、書類の現物が手元にある状態で保険金の支払い処理を行っていたので、手元に書類が無い状態で処理することがイメージできず、不安に感じていました。

書類の取り扱いが大きく変わることに対するマインドの切り替えも難しかったのです。

それからもうひとつ、場所についてですね。BCPの観点から災害に強い場所をイメージしていたので、鹿児島センターを提案された時は噴火や台風を懸念しました。実際には、大雨の時には交通機関の影響でTSRの出勤が遅れることもありましたが、作業はおおむね滞りなく行われていたので、今は不安ではありません。

業務フローや作業手順で委託後の業務を具体的にイメージ

──立ち上げにあたり苦労されたことはありましたか。

小林様:保険金請求書類のペーパーレス化と基幹システムの構築プロジェクトが並行していたので、実際に基幹システムが稼働したときに上手くかみ合うのかというところが、想像の域を出ず悩ましかったです。

基幹システムの稼働後に発生した事案は、はじめからペーパーレスで手続きがスタートするので頭の切り替えがしやすいのですが、システム稼働までに手続きが終わらなかった仕掛りの事案についてはどのように対応していくのがよいか、検討を重ねてきました。

TMJにお力添えいただいたところは、業務の巻き取りです。本社に来ていただき、サービスセンターがどのような書類を、どのような手順で処理しているのか実際に見ていただきました。当社でもマニュアルを作成していますが、どうしてもイレギュラーな対応が出てきますから、そういったところもお伝えして業務フローや作業手順に細かく落とし込んでいただきました。出来上がったものを共有していただき、私たちも委託後の業務をイメージすることで、安心できましたね。

ミスゼロのための工夫

──保険金の請求書類に係る事務処理はミスが許されない上に、スピードが求められる業務です。TMJの運営になって、工夫されていると思う点はありますか?

小林様:抜けなく作業が進められるよう、作業手順に沿ってペアでチェックし、進捗管理システムに反映しているところが工夫というか、しっかりやられている点だと思います。

また、書類を色つきファイルで分類したり、作業中の紛失や混在を防ぐために書類が飛び出さないクリアファイルを使用したり、細かい工夫をされていて感心しました。

また、スキャンシステムにもチェックポイントがあり、事案ごとの進捗状況がわかるシステムを構築しています。われわれは金融機関なので、正確性は当然のことながら最重要ポイントです。

当日処理でタイムラグを短縮

──正確性の他に重視されている点はありますか?

小林様:もうひとつ重視しているのが、先ほども少し触れましたが「スピード」です。鹿児島センターで書類をスキャンした後、サービスセンターで書類を確認できるようになるわけですが、スキャンが遅れてしまうと、確認も遅れ、最終的に保険金支払いの遅れにつながりますから、スピードは非常に重視しているところです。

基本的には当日処理で運営していただいています。朝、郵便局に書類を取りに行きスキャンを行い、1日2回のバッチ処理で基幹システムにスキャンデータを格納しています。ただ、台風の季節などで1日の受領数が通常の4倍近くになると、その日のうちに全件処理できないこともあるので、そのときは優先順位を見極めて対応いただいています。

──TMJのスピードに関する評価はいかがですか?

小林様:基本的に、サービスセンターでは前日到着した書類を翌日には確認できているので、そこは問題ないと思っています。ただ、欲を言えば休み明け(土日の分)の生産性が高まることを期待しているところです。

火災保険は繁閑がありますが、がん保険は1年を通して受付件数が安定していますから、火災保険の繁忙期にはがん保険のスタッフが支援に入ります。スキャニング設備は同じものなので、件数に応じてフレキシブルに対応していただいています。

その他、トラブルや大きな変更が発生した場合も、鹿児島センターの管理者と密な連携が図れているので、都度、相談しながら業務を進めることができています。

昨年の法律改正により健康保険証番号の取得ができなくなりましたので(※)、届いた書類に健康保険証番号が記載されていた場合はマスキングしなければならなくなったのですが、これにもスムースに対応していただきました。

※「医療保険の被保険者等記号・番号等の告知要求制限について」

ノンコア業務を削減し、きめ細やかなお客様対応を実現

──書類電子化の業務委託を通して、改めて気づかれたことなどがありましたら教えてください。

小林様:現場のサービスセンターから事務処理が楽になったという声が聞かれます。ノンコア業務に多くの時間をさいていたことに気づかされました。業務委託することで、お客様との直接のやりとりにあてられる時間が増え、事故対応に注力できることは、非常に大きな成果だと思っています。

──最後に、今後の展望についてお聞かせください。

小林様:今回、業務委託をしたことによって社員の事務処理が軽減され、きめ細やかなお客様対応ができるようになりました。われわれの保険金をお支払いする業務は、お客様の最前線にあるので、親切で丁寧なお客様に寄り添った対応が第一に求められます。今後は、顧客 満足度調査の結果をもとに改善に努めていきたいと考えています。

また、業務委託によって得た新たな知見を、他の業務にも展開していきたいと考えています。

われわれにとって、TMJは信頼できるベストパートナーです。

──ありがとうございます。セコム損保様には、日々の業務が円滑にまわるよう多大なるご支援をいたただき、本当に感謝しています。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

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