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導入事例

ソニー損害保険株式会社 様

【保険事務のBPO事例】繁閑差が激しい自動車保険の事務プロセスを委託し効率化を実現

ソニー損害保険株式会社
ソニー損害保険株式会社
1999年、ダイレクト型という新しいビジネスモデルで参入し、業界に先駆けて自動車保険のインターネット・電話での申し込み受付を開始。ダイレクト自動車保険の市場においてトップシェアを維持し、ダイレクト自動車保険のリーディングカンパニーとして業界を牽引されています。「“Feel the Difference”~この違いが、保険を変えていく。~」を会社理念に掲げ、お客様との対話を通して合理的で質の高い保険サービスを提供し続けています。

お客様の声

【業務概要】自動車保険の契約手続きに関する事務業務


ソニー損害保険株式会社
カスタマーサービス部門 副部門長  齋藤 則明 様
カスタマーサービス部門 契約サービス部長  福田 直美 様

繁閑差が激しい自動車保険の事務プロセスの効率化

カスタマーサービス部門 副部門長
齋藤 則明 様

Q 委託を検討された経緯を教えてください。

カスタマーサービス部門 副部門長 齋藤 則明 様(以下、齋藤様):ソニー損保がダイレクト型という新しいビジネスモデルで業界に参入して20年になります。順調に成長を遂げ、これからも成長を続けていくためには、やはりビジネスを支える根幹の部分がしっかりとした状態でなければなりません。そのため、次のさまざまなフェーズに向けた基盤強化を進める必要があると考えていました。
特に事務領域においては、長年の課題として人に頼る部分が多く、システム化が不十分なところもあり、マニュアル化や業務の見える化にも課題があると感じていました。

このような状況下で当然コストの視点もありますが、新しい技術を導入し、世の中の先行的な取り組みや知見を自社に取り入れることは経営観点からも課題として挙がっており、常にさまざまな企業の情報収集を行っています。

その過程で、御社の「生産性を上げながら品質を高めていく取り組み」をお聞きする機会がありました。自動車保険は、 年間を通して業務の繁閑差が激しく、人を介して進める業務が多い中で、より効率的に業務を進めるノウハウを私たち以上にお持ちではないかという期待から、取り組みの検討を開始したのが第一歩でしたね。

 

保険の事務領域における運営実績と、業務の繁閑に合わせた課金形態の提案

カスタマーサービス部門 契約サービス部長
福田 直美 様

Q 選定にあたりどのような点をご評価いただいたのでしょうか。

カスタマーサービス部門 契約サービス部長 福田 直美 様(以下、福田様): この20年で業務規模がどんどん拡大していく中で、事務領域をいつまでも規模に合わせて拡大していくわけにはいきませんでした。また、世の中でも BPO (ビジネスプロセスアウトソーシング)の活用が進んでおり、当社としてもBPOの検討を進めてきたという背景がありました。

実は事務のBPO自体、当社としても初めての取り組みでした。コールセンター業務については以前から複数社と提携をしていましたが、事務領域、それも保険の事務におけるBPOでは、これまで自社に経験やノウハウがないため、実績のあるパートナーを探しました。

当社の場合、業務に固定の人員を配置しているため、繁閑調整ができないことに一番の課題を抱えていました。この課題に対し御社からの提案は、従量制課金という形態をとり、鹿児島センターで業務を実施するというものでした。自動車保険は2月から4月にかけて最も事務の業務量が増えるのですが、その繁閑差に合わせ柔軟に人員配置ができ、量が増減しても対応が可能というご提案は当社としても最も期待するところでした。もう一つは、社内でも人員を確保することが年々難しくなっている中、 BPO活用を組み合わせることで、社内のメンバーをより優先度の高い業務に再配置することが可能になることも、狙いの一つでした。

 

Q 業務の繁閑差にはどのように対応されていたのでしょうか。

福田様: 自動車保険の事務は、2月から4月にかけ繁忙期となり、業務量が跳ね上がります。社内だけで運営している時は、その差を残業や休日出勤といった対応で補うことで、運営していました。事務処理が遅くなると、お客様への契約書類発送などが遅れることになってしまうため、お客様に影響しないよう業務を滞留させず、コンスタントに処理していくことが重要です。ですから、委託にあたっても、繁閑差を吸収し安定的に稼働できることが一番重視したポイントでした。

 齋藤様:もう一つには、業務の繁閑対応を考える際、基本的にはスキルをマルチ化して業務負荷を平準化する必要があると考えています。従来、社内に業務マニュアルや手順書はあったものの、保険業務を熟知した社員向けのものになっていて、わかる人が利用する前提で作られているようなところがありました。ですが、本来は、スキルを共有しやすい、他のスキルも学びやすい、新人スタッフでも標準的に遂行できる、そういった環境を作らなければならないと感じていました。

 

Q 事務業務全体のマニュアル化、標準化も重視されたポイントだったのですね。

齋藤様:実は、当社の社内ではよしと思っているマニュアルが、委託後に鹿児島(TMJ鹿児島センター)で実際に一からやってみるとその通りにできない、手戻りが発生するということを経験しました。その時にあらためて、標準化の難しさを実感しました。

福田様:私たちは一定の知識がある上で利用していた手順書で、保険業務が初めてで用語も分からない方に向けた内容ではなかったということですね。元々のマニュアルは、言語化しづらい行間の部分も多くあったのですが、委託時に洗い出して不足している部分をどんどん補強していきました。領域ごとに一つずつクリアし、今では質問にはすべて記述で回答できるようにマニュアルを整備し、標準化が進んでいます。

齋藤様:現在はマニュアルの改善がいったん完了し、さらにスキルのマルチ化も進んでいます。それぞれの業務の繁閑に合わせた対応もできていることを含めて、委託した当初の目的が随分達成できてきているのではないかと思っています。

 

生産性、品質の向上、そして一年を通して安定的に運営し業務をコントロールできる体制の実現

Q 委託して良かった点をお聞かせください。

齋藤様:社内だけで運営していた時と比べ、明らかに生産性がたかまっており、また、ミス率も想定を下回っています。この数字を下支えしているのは、センタースタッフの定着率だと思っています。全国的に雇用問題が厳しさを増し、鹿児島も例外ではない中、今までのところ非常に定着率が高く、想定以上によい結果を出していただいています。

人が定着する組織には、研修制度やインセンティブ、評価の仕組みなどさまざまな要素がありますが、働いている人が期待を持てる環境かどうかも大事です。そこをTMJの管理者やリーダーの方々が日々の声掛けやフィードバックなどのコミュニケーションに注力することで、補っていただいている印象です。働いている方がしっかりと行動し成果を出すという流れを、非常にきっちり作っていただいていることも、御社にお願いして良かった点ですね。

鹿児島センターを訪問した時にスタッフの表情がどんどん変わってきたなという印象を持ちました。同じ目標に向かう仲間という感じが伝わってきてうれしく思います。

福田様:一番良かった点は、繁忙期を含め年間を通して安定的に高品質な業務を提供いただけるということにつきます。それとともに、業務委託なので当社は直接の業務指示はしないのですが、御社で適切に組織を構築され計画的に人材育成を進めていただいていることも良かった点だと考えています。私たちから共有した年間の業務計画に合わせてスキルイン計画を立て、繁忙期に向けしっかりと態勢を整備いただいています。今年の繁忙期も滞りなく業務を行うことができました。業務量に合わせたコントロールが実現できていることが、当社にとってもお客様にとっても一番のメリットだと思っています。

一方で、私たちが横で業務状況を確認できる環境ではないため、何かあったときに、どのようにキャッチアップし支援していくかが課題ですね。現在も、週次でコミュニケーションを取りながら日々のレポートの中でお互いに課題を共有しあって進めています。

 

環境の変化に合わせて最適化しながら、事務領域における「確実な品質」を提供していく

今後の展望についてお聞かせください。

齋藤様:ソニー損保が組織としてお客様に何を提供していくかと考えると、事務領域においては「確実な品質」であり、それがCX向上につながっていくのだと思っています。人が行うオペレーションのクオリティを常に高めていくと同時に、環境の変化に合わせながら、現状に満足することなく、顧客視点で組織をリードする取り組みを積極的に行っていきたいと考えています。

小規模なところで実績を積みながら確実に運営する品質の高さは、御社の強みだと思います。今回の取り組みで得た業務負荷を分散するノウハウや先行事例は、当社の中だけでは持ち得ないノウハウでしたので、今後もさまざまな面でご協力をいただければありがたいと思っています。

福田様:御社が安定運営や品質向上を担っていただいているおかげで、私たちはコンタクトセンターや事務領域でCX施策に積極的に取り組むことができていると思っています。今後もこれをモデルケースとして他の領域にも展開するなど、協力体制をより強めながら取り組んでいければと期待しています。

 

立ち上げから現在の運営まで

ソニー損害保険株式会社
カスタマーサービス部門 契約サービス部 自動車契約事務課
マネージャー 川上 健司 様、西川 優 様、濵﨑 美和 様、石山 愛 様

株式会社TMJ 人事戦略部 藤本 量(立ち上げ当時の担当LSV)

 

安定した品質で確実に運営できることが重要

カスタマーサービス部門 契約サービス部
自動車契約事務課 マネージャー
川上 健司 様

Q 委託業務について、運営面で特に大切にされていることはありますか。

川上様:今回対象となった自動車保険の事務業務では、やはり「正確かつ確実」であることに主眼を置いています。数社にご提案いただいた中で実現性が高く、現実味を感じられたのが御社のプランであり、その仕組みを一つひとつ誠実に、共に創り上げていく姿勢に共感を持ちました。

また、自動車保険における2月から4月にかけての繁忙時期の業務を、外部の有効な資源を活用させていただくことで、一定の安定した品質で確実に運営することができるという構想を描いていただいた部分に期待し、御社にサポートをお願いしました。

 

保険業務が初めてのオペレータでも利用できるようマニュアルを整備

カスタマーサービス部門 契約サービス部
自動車契約事務課 石山 愛 様

Q 立ち上げの際のエピソードをお聞かせください。

川上様:やはり立ち上げにはさまざまな苦労はありました。想定外の事象もいろいろありまして。アウトソーシングを実行する現場の観点から振り返りますと、一つには、業務が標準化されているようで標準化しきれていない部分がありました。暗黙知を前提として、分かるだろう、この業務なら運用・習慣上こうなるだろうといった行間の部分です。保険業務を知っている人とまったく経験がない人では知識・習慣上のギャップが思った以上にありました。

石山様:ギャップという点でいうと、最初は何が分からないのかが分からない状態で、そのすり合わせが難しかったですね。前提となる知識や経験による齟齬を解消していく過程で、それぞれが使っている用語について互いに認識を合わせる作業を行い、マニュアルに落とし込んでいきました。
現場への落とし込みを進める中では、みなさん純粋に仕事を覚えるという姿勢があって、そこにはとても感動しました。もっとこう教えたら分かるのかなと考えたり、工夫したりしましたね。

カスタマーサービス部門 契約サービス部
自動車契約事務課 西川 優 様

川上様:いま振り返ってみれば、当社の中の標準化にまだまだ課題があったことが判ったので、今後に活かせる経験だったかと思います。
もう一つ例を挙げますと、自動車保険の事務業務では気をつけるべき勘所というのがありますが、処理だけをしていくと、その勘所への注意が薄れていく傾向があります。現場の管理者層だけではなくオペレータも含めて、業務の全体や勘所を知り、理解・浸透いただく必要があったと思います。全体を把握した上で、その中における委託領域の業務を確実に理解することが必要でしたね。

西川様:最初は一部業務の委託からスタートし、その後、委託範囲を徐々に広げていきましたが、順次拡大をすることにより、徐々に知見も高まり、委託までの標準化の準備が手際よくできるようになりました。また、よりスムーズに伝えられるよう、前提知識として業務の背景など全体を説明し理解いただくことも、心がけるようにしていきました。

カスタマーサービス部門 契約サービス部
自動車契約事務課 濵﨑 美和 様

濵﨑様:私は業務の委託が一定進んだ途中から、業務運営に加わりました。
業務委託当初ほかの人が苦労されたことなどを踏まえ、マニュアルやルール決めについて時間を割いて対応をしていったので、スムーズな取り組みができ、そのあとの稼働率も順調に伸ばせていけたと思っています。

TMJ 藤本:その後、TMJでも昨年度から委託いただいた業務のマルチ化に挑戦しています。委託いただいた業務はいくつかのカテゴリに分かれており、業務の繁忙が少しずれているため、各チームが連携し、繁忙に合わせて相互に応援しあう形で、業務を行っています。各業務の難易度は、それなりにありますが、対応している現場の皆は新しい業務に意欲的に取り組んでいただいており、マルチ化が実現できてきています。

 

生産性は150%近くまで達成。これからも生産性を高めながら品質を追求していく

Q KPIの達成状況についてはいかがでしょうか。

TMJ 藤本:生産性は150%近くまで達成し、その後も年度ごとに目標を上げながら、その目標を達成しています。品質についても基本的に毎月クリアしている状況です。ケアレスミスをなくすためにバックオフィス業務版の品質管理チェックシートを開発し、運用することでミス防止を図っています。
事務領域というのは生産性を求めがちですが、品質もすごく大事で、ミスの予備軍を潜在的に抱えた状態はリスクとなるので、毎年減らしゼロに近づけるよう努力しています。

 

Q 今後の展望をお聞かせください。

川上様:委託したことにより年々改善していることが実績として表れています。そして今後、今回の取り組みで得られた知見を、新しい領域に展開すること計画しています。
業務を標準化することによって、もっと協業いただける領域があるのではないかと考えています。これからも頼れるパートナーとして、広域で、誠実に確実な品質をお客様にお届けするためにお手伝いいただければと思っています。

 

ソニー損害保険株式会社・自動車保険の契約手続きに関する事務業務
立ち上げメンバーの皆さま
(後列左から)藤本 量(TMJ)、西川 優 様、川上 健司 様、白壁 真須男 様
(前列左から)濵﨑 美和 様、石山 愛 様、豊田 理恵 様

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