委託業務の一例
お客様の声
株式会社ラーンズ
経営推進室 室長 三宅 雅美 様
専門性の高い人事をシェアードすることで効率化
──御社は10年以上前から給与計算業務を外部委託し、2015年からTMJの人事シェアードサービスを導入していただき弊社でサポートさせていただいております。外部委託の背景にあった課題はどのようなものだったのかをまずはお聞かせください。
株式会社ラーンズ 三宅 雅美 様(以下、三宅様):ラーンズの人事・労務領域である、勤怠関連、社会保険・健康保険手続き、給与計算など、すべてTMJにお願いしています。現在では採用・教育等以外はほとんどアウトソーシングです。
外部委託に至った経緯としては世の中のトレンドによるものが大きかったのですが、重要視したのは人事・労務および総務業務をベネッセグループのシェアードセンターに集約することで効率向上を図ることでした。
以前は人事・労務の知識に長けた社員が在籍しており1名で業務に当たっていたのですが、定年を迎えるにあたり、属人的でない業務体制に整えたいという背景からその方にTMJへの業務の移管対応をお願いして、その後はTMJで運用していただいています。
人事や総務といったコーポレート業務は会社全体の事業活動を管理する重要な業務です。社内でも外注でも業務内容に違いはありませんが、非常に専門性が高いもの。私は2018年から担当させていただいておりますが、2019年に業務領域をどう切り分けるかを見直しました。自社と外部とで共に業務を推進する上で、委託範囲の切り分けについて最適なバランスを見いだせてきたと現在は感じています。
日々改定する労働基準法にもすばやく対応
──人事業務において、その他の業務と異なる注意すべきポイントはどのようなものなのでしょうか。
三宅様:弊社では人事・経理・総務の他、営業窓口や製作物確認等の業務もTMJに委託しています。その中で人事業務の特性として個人情報の取り扱いというのが何より大きいですね。また近年では働き方改革もあり、労働基準法は毎年改定されている状況です。
その中で労務(人事)は常に最新の法知識を身に着けておく必要がある部署です。絶対に漏れてはいけない個人情報や労務の情報データを扱う一方で、時代に即した正しい法律にも精通していること。当たり前ですがその道のプロフェッショナルであることが労務(人事)には求められます。それに対応するべくTMJと連携しながら日々の業務を運用しています。
また弊社では2020年度より、社員の社会保険等人事関連手続きに関するシステムを導入しました。導入する際も、TMJにご相談させていただき様々なご提案をいただきながらシステム導入を進めました。自社だけでは導入から運用至るまでスムーズに進めるのはかなり困難だと思いますので、新しいことを始める際に気軽に相談できる頼れるパートナーがいるのは大きなメリットだと考えています。
小規模な会社こそ、専門性の高い業務のアウトソーシングは効率的
──アウトソーシングのメリットはどういった点にあるとお考えでしょうか。
三宅様:一番はやはり、その分野ごとのスペシャリストにすべて業務をお任せできることです。人事・労務は専門性が高い領域なので、相応の知識や経験を持つ人員を常に雇用しておく必要があります。ラーンズは100人ほどの会社なので人事は1人で担当することになりますが、その1人が人事・労務の責任をすべて背負わなくてはならないような状態は避けたいと考えています。
経営推進室の場合は5人おり、他領域は基本的には2人体制です。ただ、弊社の会社規模で人事労務のスペシャリストのような従業員を部署に2人配置することは容易ではありません。それならば人事領域は専門知識のある外部へ業務を委託したほうが効率的ですし、知見の継続性も担保できると考えています。
アウトソーシング成功のポイントはアウトプットの目線を共有にあり
──人事領域をアウトソーシングする際、成功させるためのポイントをどのように考えますか?
三宅様:新しいことを始める際には、業務フローを確立させてそれをマニュアルとして示すようにしています。そのマニュアルを基に委託会社側でそれを継続的にアップデートしてもらうことが有効だと感じました。そこで気を付けていることは、最初にお互いのアウトプットするものの目線を合わせることです。マニュアルならば社内の業務フローはどのようなものなのか、そして最終的にそれがどのような業務成果につながるのかまで、ボタンのかけ違いを防ぐためにアウトプットの目線を共有することが重要だと感じています。
外部に業務を委託するアウトソーシングの場合、自社で行っていた業務の進め方をそのままお願いすると、どこかいびつな運用になってしまうケースがあります。派遣社員が行う場合はあくまで社内の従業員として行うため、指揮命令下での業務となりチェック体制も敷かれています。
しかし、派遣とは異なりアウトソーシングは業務をお任せして結果を返していただくものです。どこまでお任せするか、どこまで指示を仰ぐのか……などタスクの切り分けを行い、業務を適切な形態にリバイスして運用することが重要です。社内の業務すべてをそのまま移管して依頼するのは、アウトソーシングとして適切ではないと思っています。
ポイントは「何のために何をお願いするのか、そして何をアウトプットするのか」。それを適切に整理した上でアウトソーシングを進めないと、こちらの意図とは違うものが結果として返ってくることも考えられます。
人事業務の高い信頼性で社員の働く環境をサポート
──実際に業務を委託してみての評価はいかがでしょうか。またTMJに求めることをお聞かせください。
三宅様:人事領域に対する安心感は抜群で、強い信頼を感じています。人事はさまざまな社員と接する部署ですが、社内のスタッフから伝えるよりTMJからお願いしてもらうほうがうまくいくことも多いと感じています。
TMJに人事業務を委託するようになった当初は、一つひとつの業務が弊社の社員に対しても過分と言ってもいいくらいに丁寧にご対応いただいていました。しかし人事業務を委託しているわけですから、人事の部署として必要だと判断した際には時には「こうしなさい」と強くコミュニケーションをしてもらっても問題ないとお伝えしました。
これは外部委託という形式ではありますが、弊社社員と一体感を持って業務を進めていただきたいという考えからです。社内と業務委託という社外の立場の違いで壁を感じてしまうと、時に業務の指示や意思の疎通が取りづらくなってしまうこともあります。TMJには高い信頼度を感じているからこそ、遠慮なくコミュニケーションしていただいた方が、円滑に業務が進められるのでかえってありがたいなと感じています。
──ラーンズ様から見たTMJはどのような存在でしょうか。
三宅様:弊社にとって、TMJはなくてはならない存在です。現在、社内に人事・労務の知見に長けたスタッフがいないため、TMJなしでは業務が立ち行かなくなってしまいます。人事というセクションは会社全体にとって非常に重要な位置づけです。そこをお任せできる信頼できるパートナーとして、末永くフォローしていただきたいと思っています。
あとは現在の弊社のご担当者の人柄の良さも、ずっとお付き合いしたいと感じる理由の一つですね。言うべきところはきちんと言ってくださいますし、耳を傾けるべきところではきちんと聞いてくれる。素晴らしいパートナーだと思います。何かこちらの要望が通らない場合でも「できない」と突っぱねるのではなく背景も含めて説明に来てくださいます。ロジカルに状況を分析して説明してくださいますし、自身のスキルアップのための学びにもなります。
業務改善を進める上での頼れるパートナーとして
──人事領域における今後の展望をお聞かせください。
三宅様:グッドパートナーとして継続的にお願いしたいと考えていますが、業務について今まで以上に改善のご提案いただけるとありがたいですね。担当社員への啓発にもなりますし、TMJから学んでいければと考えています。
現在社内では経理プロジェクトを進めており、人事とも連携しています。TMJにも全面協力いただき、多くの様々なご提案をいただいています。以前は部署ごとの縦割りの組織形態でしたが、経理と人事は連携が求められる部署ですから、TMJにアドバイスをいただきながらお互いの意見を活発に交わしながらプロジェクトを進めていければありがたいですね。
ラーンズとTMJ、それぞれがなるべく手間を減らし効率的に業務を進めるためには、率直な意見を出し合うことが大切です。お互いに効率よくまた楽しく業務にあたって会社を発展させていけるような関係をこれからも築いていけたらと思います。今後も新たにシステムを導入するなど、フローも時代や人に合わせて変わっていく必要があります。いい仕事ができるよう、お力添えいただきながら対応していき成果に繋げられればと考えています。
──本日はありがとうございました。