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BPOの基礎知識


初回投稿日 : 2026/04/13

クレームで現場を止めないために、やるべきこと

定例会議でクレーム対応の改善案を出したら、ベテランのSVに「理屈は分かりますが、そうは動けないですよ」と返されて言葉に詰まった――そんな経験はないでしょうか。日々のセンター運営でどんなに努力をしていても、クレームの発生をゼロにすることは難しいものです。だからこそ、クレームが発生したときに現場が迷わず動ける仕組みを事前に整えておくことが重要です。対応の質をオペレーター個人のスキルや経験に委ねたままでは、対応のばらつきや二次クレーム、長期化といった余計なコストを生むリスクがあります。仕組みとして整えるべき視点を順に見ていきます。

クレームデータを現場任せにしない

クレームが発生し対応が終わった後、その記録はどうなっているでしょうか。「対応した本人のメモ」「口頭での引き継ぎ」で終わっていませんか。同じクレームが発生してもまた同じように対応に苦慮することになりかねません。クレームの内容はしっかりと分類・集計し、傾向を把握することが大切です。例えば、「発生原因」「対象商品・サービス」「解決方法」の3軸で分類するシンプルな記録フォーマットを作り、対応後に必ず入力するルールを設けるなどのケースがあります。

オペレーターが迷わない対応フローを設計する

クレーム対応の質がオペレーターによってばらつく原因の多くは、対応フローが明文化されていないことにあります。「どう声をかけるか」「どこまで自分で判断してよいか」が曖昧なまま現場に委ねられていると、オペレーターは対応に困ります。そのため、クレームの種類ごとに対応シナリオと判断基準を整理し、誰が対応しても一定の品質が保てる状態を設計することが重要です。例えば、お客様の感情が収まらない場合は、「まず謝罪と傾聴に徹し、解決策の提示は感情が落ち着いてから行い、一定時間(例:5分)経過しても収まらない場合はSVへ引き継ぐ」など明文化しておくことです。

エスカレーションのラインを決める

「このクレームはSVに上げるべきか」という判断を、オペレーターの感覚に任せていませんか。基準が曖昧だと、上げるタイミングが遅れて事態が悪化したり、逆に些細なことでもエスカレーションが多発して現場が回らなくなったりします。どのような状況になったらエスカレーションするのか、判断基準を具体的に定義しておくことで、現場は迷わず動けるようになります。

例えば「お客様が法的手段に言及した」「同一内容で3回目の入電」「10分以上解決の見通しが立たない」など、SVへ引き継ぐ条件を具体的な状況で列挙し、オペレーターが自己判断できる状態にしておくとよいでしょう。

クレーム対応の品質を測る仕組みを持つ

クレーム対応の改善を進めようとしても、現状が数字で把握できていなければ施策の効果を検証することができません。再発率・解決率・エスカレーション率といった指標を設定し、定点観測する仕組みを整えておくことが必要です。例えば、月次の定例会議に報告枠を設け、前月比較と改善施策の効果をセットで確認するなどです。

現場の声を吸い上げるルートを作る

フローや基準をどれだけ丁寧に設計しても、現場の実態とずれていれば機能しません。仕組みを形骸化させないために、定例ミーティングや簡単なアンケートなど、声が上がりやすい環境を意図的に作ることが有効です。例えば、週次ミーティングの最後5分を「フローへの疑問・困りごと共有」の時間として固定し、出た内容をそのままフロー見直しの検討材料として記録するなどです。

まとめ

クレーム対応は、現場の努力だけで品質を上げるには限界があります。データの蓄積、フローの設計、エスカレーションの基準、効果測定の仕組み、現場の声の収集――これらをひとつひとつ整えていくことで、センター全体のクレーム対応力は着実に底上げされていきます。「仕組みがないから現場が苦労している」という状態を放置しないことが、結果としてオペレーターの負担軽減にも、顧客満足の向上にもつながります。

執筆者紹介

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