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BPOの基礎知識


初回投稿日 : 2022/05/31

「AML」とは?ガイドラインに基づく意味や具体策を紹介

マネロン対策の一つに「AML」があります。不正の手口は年々複雑化しており、マネー・ローンダリング対策への重要性はますます増しております。マネー・ローンダリングや不正取引の発生数増加は企業の利益の損失や信頼の失墜に直結するだけでなく、社会の秩序を揺るがす事態やテロ資金供与につながる可能性があります。今回はAMLとは何か、ガイドラインや対策方法などを解説します。

マネー・ローンダリングとは

マネー・ローンダリング(money laundering)とは、日本語にすると「資金洗浄」のことで、マネロンと略称で呼ばれることもあります。マネー・ローンダリングは、犯罪など本来の事業活動とは異なる不正な手口で入手したお金を、どこから出たのかわからなくするために行う行為のことです。正確なお金の出所や実際の所有者をわかりにくくすることで、捜査機関などに発見されたり検挙されたりすることを逃れるために行われます。

具体的には、他人名義の口座や架空の口座などをいくつか移動させる方法が用いられます。そして、最終的には違法性のないお金であるかのように見せ、疑われることなく使えるようにすることが目的です。マネー・ローンダリングが容易に実行されてしまうと、違法性の高い資金が一般社会に出回ることになります。マネー・ローンダリングは高額な資産が狙われることが多く、その裏には大きな犯罪組織が隠れていると考えられています。さらに、テロなど新たな凶悪犯罪の資金として使われないとも限りません。

日本におけるマネー・ローンダリング周辺を取り締まる法律として、「麻薬特例法」「組織的犯罪処罰法」「テロ資金提供処罰法」「金融機関等本人確認法」などが施行されています。そして、マネー・ローンダリングを阻止するための動きがAMLです。

AMLとは

AMLは「Anti-Money Laundering(アンチ・マネー・ローンダリング)」を略した言葉です。その名が示す通り、AMLとは、マネー・ローンダリングをはじめとする、テロなどの凶悪犯罪への資金供与の防止対策を指します。前述したように、多額の違法な資金が動くことでさらなる凶悪犯罪へつながる可能性が高くなります。こうした犯罪を未然に防ぐために、銀行証券会社カード会社といった金融機関には、政府の規制によってAML強化を行うことが求められているのです。

現在、テロ組織をはじめとする犯罪組織への資金提供によって、凶悪な犯罪が増えつつあります。お金の違法な流れをいち早く察知し、犯罪を生み出さないためにAMLは国際的に重要視されています。

ところが、日本の一部金融機関においてAML強化はまだ十分なものとはいえません。マネー・ローンダリングとテロ資金供与対策を行う国際組織「FATF(金融活動作業部会)」の発表によると、日本の一部の金融機関が実施するAMLには不備があり、さらなる対策の強化が必要といわれています(2021年8月時点)。

金融庁は2024年3月末までにAMLの対応を完了させるよう呼びかけていますが、具体的な計画を策定していない金融機関もあります。取り組み開始時期が遅れている金融機関に関しては、期日までに対策が間に合わない可能性があるため、金融庁から早急な対応が求められています。

AMLで求められる対応とは

金融庁が2021年5月31日に示した「マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に関するガイドライン」に記載されている情報をもとに、AML強化に向けて対応が求められる事項を3つ紹介していきます。

① リスクベース・アプローチ

リスクベース・アプローチとは、金融機関などがマネー・ローンダリングやテロ資金供与リスクの特定評価を行い、低減することをいいます。

リスクの特定

「リスクの特定」では、クレジットカードの決済や取引が実行された国や地域、顧客の属性などのリスクを検証します。これは、リスクベース・アプローチの出発点です。取引や決済が行われた地域については、内外の当局やFATFから指摘があった国や地域も含め、包括的に検証することが求められます。

リスクの評価

「リスクの評価」においては、「リスクの特定」と同じように取引が行われた国や地域、顧客の属性などを包括的に検証する必要があります。「リスクの評価」を行うために、まずは全体的な方針や手法について確立します。そして、評価の結果を文書化し、リスクの低減に向けて必要な措置を検討します。「リスクの評価」は定期的な見直しをするのはもちろん、重大な影響が懸念される事象が見られたときは、その都度評価の見直しをすることが必要です。「リスク評価」の過程については経営陣の関与が求められ、結果についても経営陣が承認を行っていきます。

リスクの低減

「リスクの低減」で求められる対応とは、顧客や取引内容の調査結果と照合したうえでの実効的な低減措置の判断と実施です。もしも、マネー・ローンダリングやテロ資金供与のリスクが高い場合には、より厳しい低減措置を実行しなければなりません。「リスクの低減」については、金融庁のガイドラインをはじめ、さまざまな事例や国内外の当局などの情報とも照合しながら直面するリスクに合った措置が必要です。

取引の記録についてはすべて保存し、疑わしい取引が確認されたときは速やかに届け出をすることが求められています。また、ITシステムの活用によって情報収集やデータの蓄積を行い、適度な検証と更新を行う必要があります。

② 経営陣の関与・理解

AML対応は、経営陣の関与と理解も必要です。関連部門など特定の担当者だけに一任するのではなく、経営陣が中心となって対応していく姿勢を見せていきましょう。経営陣が進んで管理体制を強化し、方針についての説明なども行うことが求められます。

③ 官民連携・関係当局との連携等

AML対応では、官民連携・関係当局との連携が重要になってきます。なぜなら、自社だけで情報収集を行うのは限界があるためです。AML強化のノウハウを蓄積することを考えても、自社だけで対応するのは効率的とはいえません。情報やノウハウはできるだけ共有することが求められます。そのためには、関係省庁や業界団体などとの連携や、顧客管理の徹底とリスク評価、さらに取引のモニタリングやフィルタリングの実施が必要です。

そして、これらの分野でITを活用して高度化を行い、外部の委託先などとの共同化を図ることも重要でしょう。株式会社TMJでは、AML強化に向けた属性確認業務のサポート「継続的顧客管理サポートサービス」を提供しています。「継続的顧客管理サポートサービス」を活用することで、有効性を高めながらマネー・ローンダリングやテロ資金供与対策を進めることが可能です。

AMLを万全に

顧客の資産を守り、犯罪組織への資金流れを防ぐためにも、金融機関は抜け目のない対策が求められています。しかし、短期間で世界基準のAMLを実施することは簡単なことではありません。

TMJが提供する「継続的顧客管理サポートサービス」を活用することで、比較的短期間でもAMLの強化が図れます。お問い合わせは<こちら>。

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執筆者紹介

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