BPOの基礎知識
ホメとホメられる!イイとこの見つけ方
「メンバーのいいところを一つずつ挙げてみて」——あるセンターの朝礼で、こんなお題が出たそうです。すると、ほとんどの主任が黙り込んでしまった。「まじめ」「遅刻しない」くらいしか出てこなかったといいます。
褒めることが大事だとはわかっている。でも、とっさに「いいところ」が出てこない。無理に絞り出した言葉は、なんだか嘘っぽくて逆効果。結局「お疲れさま」で終わってしまう——。これは観察力の問題ではなく、「どこを見ればいいか」を知らないだけかもしれません。
「結果」ではなく「変化」を見る
褒め上手な人がやっていることは、意外とシンプルです。それは「結果」ではなく「変化」に目を向けること。たとえば、クレーム対応が苦手だったオペレーターが、今日は途中で保留せず最後まで応対を完了した。結果だけを見れば「普通のこと」ですが、昨日までとの違いに気づけると、自然と「さっきの対応、最後までやり切ったね」の一言が出てきます。件数の目標に届かなくても、前週より相手の反応が増えていれば、それは立派な前進です。大きな成果でなくていい。日々の小さな一歩に目を向けるだけで、褒める言葉は自然とあふれてきます。
「行動」をそのまま言葉にする
褒めるというと「すごい」「さすが」といった評価の言葉を思い浮かべがちですが、もっと簡単な方法があります。相手の行動をそのまま口に出すだけです。「議事録、最近フォーマット揃えてくれてるよね」「さっき会議のあと、新人に資料の見方教えてあげてたでしょ、見てたよ」——評価ではなく事実を伝えるだけで、相手には「ちゃんと見てくれている」という安心感が届きます。評価の言葉はときにプレッシャーになりますが、行動の描写にはそれがありません。だからこそ、受け取る側も素直に喜べるのです。
ホメると、ホメられる
面白いことに、人のイイところを見つける習慣がつくと、周囲の反応も変わります。たとえば、あるアウトバウンドチームで主任が「ありがとう」を意識的に増やしたところ、オペレーターからの相談件数が増え、エスカレーション前に問題が解決するケースが目に見えて増えたそうです。褒めることは相手のためだけではなく、自分への信頼を積み上げる行為でもあります。「この人は自分を見てくれている」——その安心感がチームの空気を変え、やがて自分にも返ってきます。
まずは今日のシフトで、隣のオペレーターの「昨日との違い」をひとつだけ見つけてみてください。難しいテクニックは要りません。気づいたことを、そのまま声にするだけで十分です。