BPOの最前線コラム

FAQの「番頭さん」!?
FAQマネジメントにおける「ナレッジマネジャー」の重要性

2018.03.09

  • コスト削減
  • 品質向上

「ナレッジマネジャー」の役割とは

FAQマネジメントにおけるナレッジマネジャーの役割は、大きくは二つの種類に分けられます。

①お客様向け(外部)FAQサイトの運用・改善
お客様がアクセスするWebサイトの「よくある質問(FAQ)」を運用・改善し、お客様の自己解決向上につなげるとともに、コンタクトセンターへの問い合わせを抑制する。企業によってはFAQだけでなく「サポートサイト」全体が運用対象となり、説明書や故障修理受付サイトなども含む場合がある。

②お客様応対用(内部)FAQの運用・改善
コンタクトセンターの問い合わせ窓口で、オペレータが応対に使う内部FAQ(マニュアルやトークスクリプトなどを含む場合もある)を運用・改善し、お客様応対の生産性を向上させるとともに、情報の見つけやすさや使いやすさといった点でオペレータの満足度を高める。

一般的には、お客様向けのFAQサイトはWeb担当部門、お客様応対用の内部FAQはコンタクトセンター部門で運用しているケースが中心です。しかし、昨今の「CX」といったコンタクトチャネル最適化の観点や、情報管理の効率化の観点で、内外FAQマネジメントを一元的に運用する企業、運用したいと考える企業が増えてきています。
そうした取り組みにおいて中心となっていくのがナレッジマネジャーという存在といえます。

FAQマネジメントを自社で行うべきか?外部委託すべきか?各企業様の取り組み事例

まず、FAQマネジメントを各社がどのように実践・運用しているか、TMJが活動を支援する企業様の事例をまとめてみます。

表にもあるように、各企業様が自社でナレッジマネジャーをアサイン・配置しているケースと、TMJにナレッジマネジャーの人員を含めて運用・改善を委託されているケースが半々です。
自社でナレッジマネジャーをアサインされる企業様は、もちろん人員的な余裕があることが前提ですが、お客様向けのFAQサイトやお客様応対に使用する内部FAQの運用・改善を「自社のノウハウ」として保有したいと考えるかどうか、といったところがひとつの判断ポイントであるといえます。FAQの運用・改善を自社のノウハウとして保有するには、その役割を持つ人材のアサイン、運用や改善の勘所を学び自ら動かしていけるようになるための教育が必要であり、時間も必要になります。また、特にお客様応対用の内部FAQに関しては、利用状況の評価方法やオペレータの声をフィードバックする仕組みづくりなど、きめ細かい運用設計が重要です。
そういった人材をすぐにはアサインできない企業様や、効果的な運用・改善により効果を発揮するまでの時間を短縮したい企業様は、外部委託をご検討いただくと良いといえるでしょう。

自社でナレッジマネジャーをアサインする際に気をつけるべきこと

昨今、FAQマネジメントの重要性が認識され、自社でナレッジマネジャーをアサインする企業が増えてきています。その場合は、アサインした人材が定着し、周囲の協力を得ながらしっかり経験を積んでいくための取り組みが重要です。
実際にTMJがFAQ運用・改善を支援している企業様でも、当初自社でナレッジマネジャーをアサインしたもののうまくいかず支援を要請いただいたケースが多く存在します。
ここで、「うまくいかない自社ナレッジマネジャーのアサイン」の例をいくつか見てみましょう。

このように、「他業務を兼任していて、業務状況によりFAQが放置される」「ナレッジマネジャーの役割が周囲に浸透していない」「ノウハウがないまま手探りで対応している」というケースでは、FAQの改善効果を発揮できないばかりか、場合によってはせっかくアサインしたナレッジマネジャーが離脱してしまうようなことにもつながってしまいます。
自社でナレッジマネジャーをアサインする場合でも、一定のスキルを身につけて安定した活動が行えるようになるまでは、外部のノウハウを活用することが望ましいといえます。

「ナレッジマネジャー」に今後求められるようになること

TMJが支援する企業様の事例では、上記の事例のように「お客様向け(外部)FAQサイト」「お客様向けサポートサイト」「お客様応対用(内部)FAQ」「FAQサイトのお客様満足度調査」など、ナレッジマネジャーが対応する範囲が拡大する傾向にあります。それに伴って、ナレッジマネジャーも1名ではなく2名~複数名を配置する企業様も増えてきました。また、昨今のトレンドにもなっているチャットボットやAIを使ったオペレータの回答支援など、FAQを活用・応用してさらにお客様との接点を強化・効率化しようという企業も増えています。ナレッジマネジャーは今後もFAQの「番頭さん」として、FAQマネジメントを統括し、企業のお客様接点において重要な役割を担っていくことは間違いないといえるでしょう。その中で、FAQマネジメントを自社の「コア」となる領域と位置づけるかどうか、また、TMJのように運用・改善の実績や、最新事例を豊富に有する企業のサポートをどう活用するか、という判断もより重要になっていくといえます。

TMJの「FAQインテグレーションサービス」は、FAQそのものの現状分析や改善にとどまらず、コンタクトチャネルの全体最適化を目指す企業様の現状やご要望に応じてサポートさせていただく、コンサルティング型のサービスです。また、昨今の企業様のニーズを受けて提供を開始した、自社でアサインされたナレッジマネジャーの育成サービスも高く評価されています。
FAQマネジメントで成果を最大化するための進め方やナレッジマネジャーの配置や育成についてお悩みのご担当者様は、ぜひ一度ご相談いただければと思います。

伊藤 哲彌

事業変革本部 コンサルティング部 Non Voice推進室 室長

単にツールやシステムの導入にとどまらず、電話窓口を含めたマルチコンタクトチャネル全体の最適化を実現するべく、システムの導入、運用やデータマネジメント設計、ナレッジ活用まで幅広くサポートする部門「Non-Voice推進室」の室長として、自ら多くの案件でコンサルティングとプロジェクトマネジメントを担当する。多数案件の改善に関わっている経験を踏まえ、新たなコミュニケーション手法やコミュニケーション技術要素の研究開発にも携わっている。

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