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全部か、ゼロかで止まっていませんか。仕事の並べ方、3つの置き場所、そして一番多く残る「どちらとも言えない」の扱い方をまとめました。
「AIを入れよう」という話が出る。担当者が調べる。全部は無理だとわかる。そこで議論が止まり、半年後にはなかったことになっている。よくある展開です。
100か0かで考えるから、0になる
上から降りてくる方針は、たいてい粒度が大きいものです。全部をAIに載せる前提で調べはじめると、例外が見つかるたびに一つずつ潰れていき、最後は「時期尚早」に着地します。選択肢が二つしかないので、0に落ちるわけです。
分ける前に、まず並べてみる
先にやることがあります。例えば、直近1週間に自分の部署へ届いた依頼を、メールの件名のまま書き出すといった、現状を可視化する作業です。粒度は揃えなくてかまいません。40も50も出てきますが、それでいいのです。
頭の中にあるのは、いつも対応している数種類だけです。少ないと思っていた例外が毎日発生していた、という発見はここで出てきます。
3つの置き場所に振る
並べ終わったら、3つに振っていきます。
AIに出すのは、答えが一つに決まるもの。規程の該当箇所を探す、決まった様式の書類を用意する、といった仕事です。
人に残すのは、答えが相手によって変わるもの。断りの連絡、条件の交渉、評価に関わる判断がここに入ります。
外に出すのは、量が読めないもの。年度末の申請ラッシュ、決算期の伝票処理、採用シーズンの応募対応。自社で人を抱えれば平常時に余り、抱えなければ繁忙期に溢れる仕事です。
3つ目の判定には、簡単な目安があります。月ごとの件数を12か月分並べてみて、最も多い月と少ない月の差が2倍を超えるもの。そこは自社の人員では吸収しにくい仕事です。
本命は「どちらとも言えない」の山
実際にやってみると、3つのどこにも入らないものが一番多くなります。ここを放置したまま進むので、いつまでも分類が完成しません。
やることは、条件を足して割ることです。たとえば経費の精算。領収書が揃っていて規程の範囲に収まっていればAIで完結しますが、書類が足りない場合や例外申請にあたる場合は人が見る必要があります。同じ「経費精算」でも、途中で行き先が分かれます。
仕事ごとに分けるのではなく、仕事の途中で分ける。この視点が入ると、止まっていた議論が動き出します。
最初に手をつけるのは、件数の多い順ではない
外したときの被害が小さい順に着手します。会議室の予約案内を間違えても誰も困りませんが、給与に関わる処理を間違えると、取り返すのに何倍もの労力がかかります。
失敗が許される場所から始める。範囲を決める作業は、AIの性能を調べる作業ではありません。自分たちの仕事を棚卸しする作業なのです。