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コールセンター


初回投稿日 : 2026/01/06

ちゃんと決めているのに、なぜ現場はバラつくのか?

ルールはあるのに判断が揃わないのはなぜか?

コンタクトセンターに、ルールやマニュアルが存在しないことはほとんどありません。
本人確認、案内範囲、エスカレーション条件、禁止事項など、業務に必要なルールは一通り整備されています。

それでも現場を見渡すと、

  • 同じ内容の問い合わせなのに対応結果が微妙に違う
  • オペレーターごとに案内の深さや慎重さが異なる
  • QAやSVのレビューで評価が割れる

といった状況が起きていないでしょうか。

ルールはある。教育もしている。

それでも判断が揃わない――

この違和感こそが、多くの現場で見過ごされがちな課題です。

判断がバラつくのは「守っていない」からではない

判断が揃わないと聞くと、「ルールを守っていない人がいるのではないか」と考えがちです。

しかし実際の現場では、

  • ルールは理解している
  • 故意に逸脱しているわけではない
  • むしろ慎重に判断しようとしている

というケースが大半です。

それでも差が出るのは、同じルールを前にしても、考え方の順番が揃っていないからです。

この違いが最も分かりやすく表れるのが、多くのセンターで日常的に発生する「本人確認」の場面です。

本人確認ルールは決まっているのに、案内可否が人によって変わる

多くのセンターでは、本人確認について次のようなルールが定められています。

  • 本人確認は必須
  • 登録情報と一致しない場合は追加確認を行う
  • 確認が取れない場合は案内を控える

マニュアルにも明記され、研修でも繰り返し共有されています。

それにもかかわらず、実際の応対では判断に差が生まれます。

あるオペレーターは、「氏名と生年月日が合っていれば進めてよい」と判断します。

別のオペレーターは、「少しでも違和感があれば必ず追加確認を入れるべき」と考えます。

また別のオペレーターは、「お客様が急いでいる様子だったので、そのまま案内した」と振り返ります。

誰も本人確認を軽視しているわけではありません。全員が「ルールは守っているつもり」です。

それでも結果として、案内できる内容や可否が人によって変わってしまいます。

「決めている」状態で止まると、判断の迷いが生まれる

この場面で揃っていないのは、本人確認というルールそのものではありません。

揃っていないのは、

  • どこまで確認できたら「OK」と判断するのか
  • 少し曖昧な場合、厳しめに倒すのか原則に戻すのか
  • 迷ったとき、何を基準に判断を終えるのか

といった判断のラインと順番です。

そのためオペレーターは無意識のうちに、

  • 過去に注意された経験
  • 先輩のやり方
  • 自分なりの安全策

を基準に判断するようになります。

これが、ルールはあるのに、判断が揃わない状態を生み出します。

FAQが整備されているのに、案内内容が揃わない理由

オプションサービスや追加手続きについても、FAQやトーク例が整備されているケースは多くあります。

それでも現場では、

  • 料金やメリットまで丁寧に説明する人
  • 概要だけを簡潔に伝える人
  • トラブルを避けるため触れない人

といった違いが生まれます。

オペレーター側からは、

  • どこまで説明すれば「案内した」と言えるのか
  • 必須説明と補足説明の線引きが分からない
  • 時間がないとき、省略してよいのか判断できない

という声が聞こえてきます。

FAQはあっても、案内判断の基準と優先順位が揃っていないためです。

同じ通話を聞いても、SV・QAの評価が割れる瞬間

判断のバラつきは、応対後のレビューでも顕在化します。

同じ通話を聞いても、

  • 「最低限はできているのでOK」
  • 「重要点が弱いのでNG」
  • 「時間制約を考えれば妥当」

と評価が割れることは珍しくありません。

この状態が続くと、

  • オペレーターは何を基準に直せばよいか分からない
  • SVの指導が抽象的になる
  • 改善が再現されない

という悪循環に陥ります。

判断が揃っているセンターで共通していること

応対品質が安定しているセンターでは、ルールよりも次の点が具体的に共有されています。

  • 本人確認は「この情報が取れた時点でOK」と定義されている
  • オプション案内は「この条件に該当したら、最低限ここまでは必ず伝える」と揃っている
  • 迷った場合は「省略」ではなく「原則に戻る」と決めている

その結果、

  • 応対内容のばらつきが減る
  • QA評価が安定する
  • SVの指導が具体的になる

といった変化が生まれています。

判断のバラつきは、個人の問題ではない

「きちんと決めているはずなのに、現場では判断がバラついてしまう」
こうした状況は、オペレーターの意識やスキルに原因があるわけではありません。

多くの場合、判断を揃えるための“設計”がなされていない――
問題の本質は、そこにあります。

執筆者紹介

ビジネスのデザイン力で、事業の一翼を担うBPOパートナーのTMJ。将来にわたる経営環境に最適なビジネスプロセスを設計し、事業を代替することで、クライアント企業の継続的な事業成長を総合的にサポートしています。

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