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専門家コラム


初回投稿日 : 2024/02/28

【資料付き】ChatGPTでアウトバウンドコールのトークスクリプトを作成するためのプロンプトのコツ

新規顧客の獲得や既存顧客のニーズ把握など、企業にとってアウトバウンドコールは重要な役割を果たしています。しかし、オペレーターごとに知識や経験に差があるため、個人のスキルに依存したままではトークの品質にバラつきが発生してしまいます。そのため、アウトバウンドコールのトークの品質を一定に保つために、トークスクリプト(会話のシナリオ)を用意するケースが多いと思います。本記事では、アウトバウンドコールにおけるトークスクリプトをChatGPTで作成するためのプロンプトをご紹介します。

トークスクリプト作成用のプロンプト3選と出力結果をまとめた資料を無料でダウンロード

OpenAI社が公式に推奨しているプロンプト作成のポイントとして「参考文献を提供する」というものがあります。

(参照元:https://platform.openai.com/docs/guides/prompt-engineering

ChatGPTにPDF形式などのデータをアップロードして読み込ませることで、データの内容を元にしたトークスクリプトの作成が可能です。
しかし、ChatGPTの回答品質を担保するためにはデータが構造化されていることが望ましく、営業資料やマニュアルなどの図やイメージ図も含まれた形式のデータでは、期待する生成結果が得られません。
上記のような営業資料やマニュアルなどを使用した方が作業面では効率的なのですが、現在のChatGPTではまだそこまで成果を期待できないため、本記事ではテキストのみで指示を出すという前提で行っています。

アウトバウンドのトークスクリプトを作成する際のポイントを紹介

プロンプトを作成するにあたり、OpenAI社が公式に推奨している「明確な指示出し」というポイントをふまえて、以下を意識して作成しました。

  • 詳細な説明をする
  • ペルソナを設定する
  • デリミター(区切り記号)を使用する
  • 必要なステップを指定する(※今回のタスクでは該当なし)
  • 例を挙げる
  • 出力の長さを指定する

(参照元:https://platform.openai.com/docs/guides/prompt-engineering

加えて今回は、感情を込めたプロンプトを入力する「EmotionPrompt」の手法も用いました。これはMicrosoftなどの研究チームによって発表された、プロンプ​​トに感情を込めることで生成AIの出力精度を向上させる技術を指すものです。

(参照元:https://arxiv.org/abs/2307.11760

実際のプロンプトには、「自分を信じて限界を超えてください」や「成長の機会だと捉えて挑戦してください」等の、感情を込めた文言を加えました。

用途別|アウトバウンドのトークスクリプト作成用のプロンプト3選

アウトバウンドコールの目的は企業によってさまざまですが、本記事では、実施することが多いアウトバンドコールを3つ取り上げ、トークスクリプト作成のプロンプトをご紹介します。

  1. テレアポ
  2. テレセールス
  3. 市場調査

尚、今回はGPT4の特性を活かし、スクリプト出力後に追加で再出力を依頼することによって、どのように出力結果がブラッシュアップされるかも合わせて確認しました。

再出力依頼用プロンプト

以下は、3つの用途別プロンプトに共通して使用した再出力用のプロンプトです。

1.テレアポ用スクリプト作成のためのプロンプト

試行の結果、顧客の現状や家族構成等をふまえた上で説明しており、うまく興味喚起を行った上でアポを取得するスクリプトができました。また、再出力後のスクリプトでは、全体的に言い回しが丁寧になっている等の違いが見られ、より洗練された内容に仕上がりました。

※詳細は資料ダウンロード<無料>からご確認いただけます。

2.テレセールス用スクリプト作成のためのプロンプト

試行の結果、顧客属性に合わせた自然な提案や切り返しを行うスクリプトができました。テレセールスは、テレアポよりも状況に合わせてより臨機応変にトークを変えていく必要があるため、顧客情報や商材情報を極力細かく設定することが望ましいです。再出力後のスクリプトでは、テレアポと同じく全体的に丁寧な言い回しの内容に仕上がりました。

※詳細は資料ダウンロード<無料>からご確認いただけます。

3.市場調査用スクリプト作成のためのプロンプト

試行の結果、電話の目的の伝え方も丁寧で、調査事項も漏れなくヒアリングしているスクリプトができました。また、再出力後のスクリプトでは、冒頭の電話の目的の説明や結びの謝意の言葉をより丁寧に述べており、顧客が持つ企業イメージを損なわない内容に仕上がっています。

※詳細は資料ダウンロード<無料>からご確認いただけます。

詳細情報を追加することで、精度向上の可能性も

ご紹介したプロンプトよりも、更に詳細な情報を追加することによって、より精度の高いスクリプトを出力できる可能性があります。

ただし、検証結果のスクリプトはあくまでも素案であるため、最終的に実利用される際には内容のチェックと修正が必要です。

今回は、スクリプトに盛り込むべきポイントや想定される質問もChatGPTで作成しましたので、修正にあたりご参考いただけますと幸いです。

※詳細は資料ダウンロード<無料>からご確認いただけます。

ChatGPTの活用でトークスクリプト作成の効率化と均質化を実現

アウトバウンドコールにおいて重要な役割を果たすトークスクリプトですが、その作成には時間がかかり、内容によっては完成後に大幅な修正が必要となる場合もあります。また、作成者によって表現のバラつきが発生するなど、品質を一定に保つことも容易ではありません。しかしChatGPTを活用すれば、プロンプトを書き換えるだけで作成の効率化や均質化を実現することができます。

自社コールセンターの営業力底上げにお悩みの企業様にとって、本記事の内容が課題解決の一助となれば幸いです。

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執筆者紹介

荻野 桂也 氏
株式会社エーアイスクエア 営業部 アソシエイト
テーマ:クラウド、AWS、要約技術、ChatGPTプロンプト
新卒で、自動車に関するイーコマース・インターネットメディア事業の提供会社に入社。中古車輸出入のプラットフォーム事業において、法人顧客の新規営業、カスタマーサクセス等を担当。2021年にエーアイスクエアに参画。営業担当者としてAIシステムの新規営業に加え、導入における検証や定着支援、精度向上に向けたコンサルティングも担当。コンタクトセンターにおけるサービス・ソリューションの研究・検討において株式会社TMJと協働している。

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