―今後の取り組みについてお聞かせください。
境氏
今、新たに取り組んでいるのは音声認識AIのトライアルです。認識された音声のテキストを何に使うか。コールリーズンを分析し、効果が大きそうなものからトライアルをしていきます。音声認識AIは活用の幅がありすぎて、お客さまにとって良そうそうなものはいくつか考えられるし、センターにとって利便性が高そうなものもいくつかありますがROI視点だと選択肢が狭まります。何かと組み合わせてソリューション化しないといけない。
あとは、テレビ電話を通じたお客さまのテクニカルサポートも実施予定です。ただ、通信環境などお客さま環境の事情もあるので、チャットと並行して運用する必要があると思っています。
石井氏
ノンボイス化のターゲットはどのようにお考えですか?
境氏
ノンボイス化の目標比率は明確に定めているわけではありません。今、サービスとしては顧客接点の在り方を単発で終わらせるのではなく継続的な関係を作るべく、会員向けのアプリ「まなびの手帳」をリリースしました。アプリ接点から顧客接点を広げていった先に、問題解決や手続き自動化など施策をどれだけ増やしていけるか。いかにお客さまにとって使いやすく、使いたいと思えるものにしていけるかを考えて作っていきます。これから商品やサービスがどんどんデジタル化していくので、特にテクニカルサポートなどにおいては、お客さまにとって身近なツールで解決できるようにしていきたいです。
石井氏
弊社のお客さまでは有人チャットを主体にし、問い合わせ対応全体の5割をノンボイス化し、効率化している事例もあります。
境氏
弊社の場合、メール対応が極端に少ないです。会員情報をベースにしたコミュニケーションが必要なので、日をまたぐメール対応というノンボイス対応はこれまで避けてきました。電話の方が、即時性があるので適していました。即時性も満たしたノンボイス対応がチャットなので、チャット対応は増やしていきたいと考えています。
石井氏
そうなると本人確認でセキュリティ対策が必要になるのですね。
境氏
個人情報の基盤ができると在宅オペレーションも実現できます。働き方の面でもオペレーターにとって選択肢が広がり、センターの安定稼働にもなり、お客さまをお待たせしないことに繋がります。テクノロジーを活用し、今後も変革し続けていきます。