BPOの最前線コラム

BSCのフレームワークで見る
コンタクトセンターの計画立案に役立つ考え方のヒント

2016.12.08

  • 品質向上
  • 業務効率化
  • 顧客獲得

年末のこの時期になると、来期または中・長期の活動計画の立案や予算の策定をされている方も多いのではないでしょうか。

当社で毎年、クライアントさまを対象に実施している「TMJビジネス交流会※1」、2016年度は「経営貢献できるコンタクトセンターのあり方」と題し、バランスト・スコアカード(BSC)※2 のフレームをベースに、第1回「顧客の視点」、第2回「プロセスの視点」、第3回「学習と成長の視点」というテーマを設定し開催しました。この交流会シリーズを通してモデレータとして深く関わっていく中で、各回とも「経営貢献へのあり方」について参加者のみなさまと議論をさせていただきました。今回はそのBSCを用いたフレームワークと課題整理の考え方についてお話しいたします。


※1:TMJでは、2009年から8年間に渡り、年3回、東京・名古屋・大阪の3拠点で年間のべ9回開催してきています。各回とも2部構成になっており、第1部では問題提起の位置づけで事例を紹介、第2部では提起された問題に対する課題認識やそれに対する取り組み内容を参加者どうしで共有することで解決のヒントを探るワークショップ形式になっています。 日々のオペレーションに追われることで視野が狭くなりがちな中、同業他社あるいは異業種の方が同じ課題を持っていることや、さまざまな取り組みをしていることが分かることで毎回高い評価をいただいています。

※2:ロバート・S・キャプランとデビッド・ノートンが1992年に「Harvard Business Review」誌上に発表した業績評価システム
 

コンタクトセンターのプレゼンスを向上させる視点

このような仕立てで交流の場を設けさせていただいたのは、コンタクトセンターの企業内におけるプレゼンスを向上したいとの思いがあったからです。「○○キャンペーンを実施するので、それに関する入電があるかもしれません。Q&Aはこれです」と社内の他部門から周知があり、跳ね上がるかもしれない入電に備えるということは、コンタクトセンターで日常よく見る光景だと思います。しかし、コンタクトセンター運営は、このような「マス・コミュニケーションの受け皿」から脱却し、既存を中心とする顧客の維持・活性を実践する戦略的なチャネルであるべきと私達は常々考えています。

これまで私達は、切り出されたプロセスを如何に高い品質で、効率的に対応するか、という課題に向き合ってきました。そのこと自体はとても重要なのですが、顧客視点に立てば、購買や利用に関わる一連の行動の一部分でしかなく、コンタクトセンターで担当するプロセスの前後工程との関連性をより意識すべきだと考えています。
このような背景のもと、TMJビジネス交流会第1回目では「顧客の視点」に立ち戻ってみることの重要性を問題提起させていただきました。

TMJビジネス交流会第2回目の「プロセスの視点」。この観点での改善活動は、それぞれの企業においても日々さまざまな取り組みがされていると思います。それらの活動を支える重要な観点としてこの回では「ナレッジマネジメント」を取り上げてみました。 この観点はFAQの整備など足元にある課題であると同時に、今後避けて通ることができない「人工知能の活用」の重要な足掛かりになるとの意味合いも含んでいます。

そして、多様な技術に支えられて顧客や消費者にとっての利便性が向上する一方で、そのサポートは複雑さを増している。そのような状況を鑑みつつ、交流会第3回目では、人の教育について「学習と成長の視点」というテーマで議論させていただきました。

BSCフレームワークによる4つの視点  

「中長期計画の骨子」策定にBSCのフレームを活用する

このように「顧客の視点」「プロセスの視点」「学習と成長の視点」それぞれの観点で課題を整理し、経営にどう貢献できるのかを考えていくとどうでしょうか。年次や中長期計画の骨子が見えてくるのではないでしょうか。

これからの事業活動において顧客接点、特にコンタクトセンターが持つ役割はますます大きくなっていくと感じています。 
今回ご紹介したような考え方が、今後の課題整理と計画立案に少しでもお役に立てれば幸いです。


(ご参考)
2016年度TMJビジネス交流会レポート
「4つの視点で考える 経営貢献できるコンタクトセンターのあり方」

第1回 コンタクトセンター起点で顧客をファン化させるには~エンゲージメントを高めるセンター改革の軌跡~
第2回 プロセス改善で経営貢献するセンターへ~入電抑制からコンタクトの最適化~
第3回 経営貢献につなげる!コンタクトセンターにおける人材育成の再構築を目指して
 
 

川野 克俊

事業基盤本部 事業企画部 商品・事業企画室 室長

顧客満足度(CS)調査や各種調査・分析を通して、顧客期待と行動を可視化、顧客接点における施策の企画・実践を提供する部隊を率いる。徹底した顧客目線とVOCの活用により「あるべき姿」を導くアプローチには定評があり、クライアント社内のプロジェクトにも深く関与。カスタマーエクスペリエンスの構築・実践、共創マーケティングなど新しいカタチの顧客接点づくりにも取り組んでいる。 筆者へのご意見・ご質問は kkawano@tmj.jp まで。

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