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業務改善ノート Business Improvement Note

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コンタクトセンターのプレゼンスを向上させる「デザイン力」の活用

初回投稿日 : 2016/08/19
最終更新日 : 2019/04/01

目次

  1. コンタクトセンターにおけるデザイン力とは
  2. アナロジカル・シンキング ~「3つのA」でセンターの企画力を向上させる
    1. アフォーダンス:情報の感じや、らしさを掴む
    2. アナロジー:情報のイメージや連想から可能性を広げる
    3. アブダクション:次々に仮説を立てつつ最適解を見出す

コンタクトセンターにおけるデザイン力とは

最近、“デザイン”というキーワードが含まれるビジネス書が目に留まることが多くないでしょうか。米国のビジネススクールでも「デザイン」の授業に人気があるそうです。これまでの延長線上で物事を考えていてもイノベーションを実現しにくくなっていることが背景にあるようです。

先日、ある大学で「仕事とデザイン」という公開講座を受講しました。数名のゲストスピーカーの方々が登壇されましたが、お話しされた内容は「プロダクト・デザイン」とか「グラフィック・デザイン」とか、いわゆる「デザイン」の話ではなかったのです。
この公開講座のメッセージは、「デザイン力」=「企画」×「表現」にありました。つまり、ゲストスピーカーの講話は、何を企画し、どのように表現したか?の結果としてのストーリーだったのです。

この講座を受けながら、「デザイン力」を「コンタクトセンター(コールセンター)のプレゼンス向上」と置き換えてみると、我々が取り組むべきことが見えてくる気がしました。

コンタクトセンターのプレゼンス向上 = 企画 × 表現

我々は「企画力」も「表現力」も、もっと磨きをかける必要があると感じています。
効率を重視してきた我々コンタクトセンターとしては当然のこととも言えるかもしれません。しかし、人工知能の発達やSNS活用の広がりなど顧客接点のあり方が大きく変わろうとしている今、現在保有する顧客接点という資産を「企画力」と「表現力」をもって有効活用しなければならないと考えています。

アナロジカル・シンキング ~「3つのA」でセンターの企画力を向上させる

「企画力」については発想力などの要素も含まれると思いますが、これを実践するためには少し普段からの心掛けが必要になってくると思います。その心掛けのヒントを、「アナロジカル・シンキング」に見出すことができるのではないかと感じています。

アナロジカル・シンキングについては、あるセミナーの中で編集工学研究所の松岡正剛所長がおっしゃっていたことを引用させていただきます。
アナロジカル・シンキングとは、

「アフォーダンス(情報の感じや「らしさ」を掴む)」
「アナロジー(情報のイメージや連想から可能性を広げる)」
「アブダクション(次々に仮説を立てつつ最適解を見出す)」

という3Aによる思考フレームです。
何だか難しい感じがしますが、コンタクトセンター運営の中で実践が可能です。
このあと具体的に見ていきたいと思います。

 

アフォーダンス:情報の感じや、らしさを掴む

お問い合わせという断片情報からお客さまの期待を推察してみてください。

これを実践する最も簡単な方法は以前このコラムでも紹介したVOE(Voice Of Employee)、すなわちオペレータの暗黙知の活用です。「お客さんは何を期待しているのか」をオペレータにインタビューしてみてください。普段履歴に残されていないお客さまの情報を掴んでいるはずです。

アナロジー:情報のイメージや連想から可能性を広げる

顧客に対して何が提供できるのか、顧客接点横断的に考えてみてください。

ここで重要な着眼点は、新規顧客の獲得や既存顧客の活性につなげるために何ができそうかを、コンタクトセンターという接点以外にも目を向けて考えることだと思います。具体的には、各種広告コミュニケーション、ウェブサイト、パッケージ、取り扱い説明書、各種申込書などがそれに当たると思います。さらには、お客さま同士のコミュニティをどう形成し、活かすかなども視野にいれる必要があるかもしれません。

アブダクション:次々に仮説を立てつつ最適解を見出す

コンタクトセンターにおいては小さいPDCAサイクルをまわすことをイメージしてみてください。

広告コミュニケーションや営業、マーケティング機能を担っている部門では、お客さまとの接点をどのように発生させるか?から手掛けなければなりません。一方で、コンタクトセンターでは毎日相当数のお客さまとの接点が発生しています。つまり、テストマーケティングの機会がそこにあると捉えるべきだと考えています。アフォーダンス~アナロジーを通して「仮説」を立て、小さくPDCAをまわしながら、より良い方法を模索・確立して展開するというサイクルが構築出来るのではないかと思います。

 

最後に繰り返しとなりますが、人工知能の発達やSNS活用の広がりなど顧客接点のあり方が大きく変わろうとしています。
コンタクトセンターという顧客接点運営を担っている私たちは、普段から3Aを意識・心掛けることで、この変化に能動的に関わっていかなければならないと思います。

執筆者紹介

川野 克俊

マーケティング推進本部 カスタマーサクセス推進PJ
テーマ:顧客評価、顧客育成、CX、カスタマーサクセス、VOC
顧客満足度(CS)調査や各種調査・分析を通して、顧客期待と行動を可視化、顧客接点における施策の企画・実践を提供する部隊を率いる。徹底した顧客目線とVOCの活用により「あるべき姿」を導くアプローチには定評があり、クライアント社内のプロジェクトにも深く関与。カスタマーエクスペリエンスの構築・実践、共創マーケティングなど新しいカタチの顧客接点づくりにも取り組んでいる。

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