テックタッチ(テクノロジーを活用した1対nの顧客接点)領域では、「予測的解決」を行っていくことが望まれます。予測的解決とは、顧客の痛点(期待はずれや不便なこと)を予測し、先回りして解決策を提示するやり方です。テックタッチ層の中にはサイレントカスタマーが圧倒的に多いため、このアプローチが有効です。
ロータッチの顧客応対で得た痛点の発生ポイントを構造化し、顧客行動やサービス利用状況に基づいて痛点が発生しそうな顧客層へテックタッチで先回りしたフォローを行います。こうすることで、サイレントカスタマーの痛点を解消し、静かな離反層を抑止することにつながります。
そのためには顧客データの活用が必須です。多くの属性情報を組み合わせることで顧客セグメントの精度を高め、よりパーソナライズされた情報を準備しておくことが鍵になります。
そういった意味でも、連載第2回で述べた「VOCを中心とする顧客情報活用基盤の強化」は重要といえます。
第2回:VOC収集から関連データ統合まで「進化の4段階」