高齢者対応の取り組みを始めて以来、同テーマのセミナー・講演を社内外で行っていますが、よくご質問いただくのが、「高齢者とは何歳と捉えていますか?」という問いです。
一般的には「65歳以上」と定義されています。これは、国連の報告書(1956年)において65歳以上を高齢者として取り扱ったことがその由来といわれます (*2)。
しかし現実にはどうでしょうか?
10月4日に公表された「2016年度版 厚生労働白書」によると、高齢者だと思う年齢は「70歳以上」と答えた人が41%で最も多く、「65歳以上」が20%、「75歳以上」が16%となりました。また、年齢が上の人ほど「高齢者だと思う年齢」も高くなる傾向も見られました (*3)。
前述の報告書の定義と国民の意識にギャップが見られることがわかります。
*2 東京大学高齢社会総合研究機構『東大がつくった高齢社会の教科書』2013年
*3 厚生労働省政策統括官付政策評価官室委託「高齢社会に関する意識調査」2016年