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BPOの基礎知識


初回投稿日 : 2020/08/17

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?企業が押さえておくべきポイントを解説

DX

今後のビジネスを発展させていくためには、IT技術を意識した戦略が必要不可欠です。そんなIT技術の発展と共に「DX」に注目が集まっています。今回はDXの定義とともに、ビジネスでの活用シーンからAI・IoT・5Gなど企業が押さえておくべきテクノロジーまで解説します。

DXとは

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは何か、混同されやすい「デジタイゼーション」や「デジタライゼーション」との違いと共に説明します。

DXの定義

DXとは、「Digital Transformation」の略称で、IT技術によって社会にもたらされる変革を指します。英語圏では「Trans」が「X」と略されるのが一般的であるため、DXという表現が定着しています。

1990年代ころから急激にIT技術が進化し始め、2000年代になってDXという概念が生まれました。DXの起源となったのは、スウェーデンのウメオ大学の教授であるエリック・ストルターマン氏が2004年に提唱した「進化し続けるIT技術は、人々の生活のあらゆる面を豊かに変化させる」という考え方だといわれています。2010年代になると、イギリスのコンサルティング会社やスイスのビジネススクールなどによって、ビジネスにおけるDXの重要性が叫ばれるようになりました。

2018年には、日本におけるDXの定義や推進に関して、経済産業省「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)」をまとめています。その中では、企業は事業拡大や利益の追求のためにDXを積極的に活用する必要があると示されています。このことからも、IT技術はビジネスに対しても大きな変革をもたらす存在として認識されていることがわかります。

デジタイゼーション(Digitization)との違い

DXは、デジタイゼーション(Digitization)と同義ととらえられてしまう場合も多いです。DXとデジタイゼーションはIT技術を取り入れるという点では同じですが、細かい定義に違いがあります。

デジタイゼーションとは、これまでアナログだった部分にIT技術を取り入れることを指します。たとえば、従来は資料を紙に印刷してやり取りしていたものをメールを使ってデータを添付して共有するようにするのがデジタイゼーションです。デジタイゼーションを行うことで、それぞれの業務を効率化やコストの削減につなげることができます。

一方、DXはIT技術の活用により社会に対して変革をもたらすことを指します。デジタイゼーションのように、個別的な作業にIT技術を取り入れるというよりも、より幅広く世の中全体に対して影響を与えます。デジタイゼーションはDXを実現するためのひとつの要素だといえるでしょう。デジタイゼーションによって局所的なデジタル化を積極的に取り入れることは、社会全体のDXの第一歩となります。

デジタライゼーション(Digitalization)との違い

DXと似たものとしては、デジタイゼーション以外にもデジタライゼーション(Digitalization)があります。デジタライゼーションとは、ある工程の流れにIT技術を導入することを指します。たとえば、従来の音楽はCDとして販売されるのが一般的でした。しかし、インターネットの発達により、いつでもどこでも音楽を再生できるストリーミングが可能になりました。それにより、聞きたい音楽が聴き放題となる月額定額制のサービスが今では主流になっています。この仕組はサブスクリプションと呼ばれており、IT技術の導入によって商品やサービスの販売方法が大きく変化した事例の一つです。

局所的なデジタル化を意味するデジタイゼーションとは違い、デジタライゼーションは長期的な戦略を意識するのが特徴的です。サブスクリプションは顧客が継続的にサービスを利用すると想定されており、ビジネスにおける長期的な戦略として注目を集めています。このように、デジタライゼーションは、IT技術の導入とともにビジネスモデルそのものを変革します。ただし、社会全体に対して影響をもたらすDXとは異なり、デジタライゼーションはあくまでも一定のビジネスモデルのみを対象とするものです。デジタライゼーションは、局所的なデジタイゼーション社会全体を対象とするDXのあいだに位置する概念だといえます。

ビジネスシーンにおけるDX活用

ここでは、DXがどんなビジネスシーンで活用できるか解説します。

新規サービスの開発

ビジネスシーンにおけるDXとしては、デジタル技術をもとにした新規性のあるサービスの開発が挙げられます。デジタル技術を活用すれば、それまでは不可能と考えられていた事業内容であっても、実現できる可能性が出てきます。DXによって新たな取り組みが成功すれば、売上や利益を向上させられるとともに、最新技術を取り入れている革新的な企業だというポジティブなイメージも作ることができます。

DXを目指すなら、新しいデジタル技術を取り入れるだけでなく、適切な方法を意識して開発を進める必要があります。そのためには、専門性をもちながらさまざまな経験を積んでいる多様な人材の確保が必要不可欠です。

そして、新しいサービス開発を任された担当者は企業が持つ従来の考え方や方針にとらわれず、斬新なアイデアを積極的に創出することが求められます。企業側も、新規事業に失敗はつきものであることを認め、自由にさまざまな方向性を模索できる環境を用意する必要があります。

業務の見直し

ビジネスを意識したDXでは、デジタル技術をもとにした業務の見直しも重要です。個人がそれぞれ自分自身の業務を見直して便利なシステムの活用を意識するだけでは、デジタイゼーションにとどまってしまう可能性があります。DXを実現するには、社内の業務を全体的に見直し、デジタル技術を積極的に取り入れていく必要があるでしょう。社内全体で利用できる新たなシステムを導入したり、新しい技術を活用しやすい環境を整えたりすることが求められます。

デジタル技術を適切に取り入れれば、業務を効率化できる可能性があります。その場合、全社をあげて業務の見直しを図ると、不必要な作業や慣習なども明らかになります。本当の意味でのDXを目指すには、単に新しいデジタル技術を取り入れるだけでなく、業務の状況を根幹から見直して改善する必要があります。

企業のあり方を見直し

デジタル技術を活用して、企業のあり方そのものを見直すことも重要です。企業はさまざまな要素によって成り立っているため、見直す対象は多岐に渡ります。たとえば、事業内容、組織体制、顧客との関わり方などデジタル技術を通して分析することができます。

DXとは、デジタル技術の活用にとどまらず、変革をもたらすことまで含まれています。そのため、企業のあり方を見直すためにデジタル技術を取り入れるだけでなく、実際に大きな改善を進める必要があります。これまでの実績やノウハウにとらわれず、これからの時代に対応できる新しい企業体制の構築を目指すことがポイントとなります。

DXを実現するテクノロジーとは

DXを実現するには、現状どのようなIT技術があるのでしょうか。ここでは、3つのテクノロジーについて紹介します。

AI

AIとは「Artificial Intelligence」の略称で、人間のように高度な知能をもつシステムを指します。そんなAIによるデータ活用は、DXの実現に向けて期待が寄せられています。なぜなら、現代社会においてすでに膨大なデータが蓄積されており、データをいかに活用するかが今後のビジネス成功のカギともいえるからです。今後もさらに大量のデータが蓄積されていくと考えられるため、いち早くデータを効率的に活用できるようにする必要があります。

AIを導入すれば、膨大なデータから必要な情報だけを瞬時に抽出することが可能になります。また、人間が行えば時間や手間がかかる複雑な分析も、AIに任せれば瞬時に分析することができるようになります。すでに、顧客からの問い合わせへの回答や重要な意思決定の場面に、AIを導入している企業もいます。AIの研究は現在進行形で進められているので、今後さらに活用の幅が広がっていくでしょう。

AIを導入するだけで、DXを実現できるわけではありません。DXを意識してAIを導入するなら、活用方法や目的を事前に熟慮する必要があります。

IoT

IoTとは「Internet of Things」の略称で、日本語では「モノのインターネット」を指します。あらゆるものがインターネットに接続できるようになりつつあり、モノ同士の情報のやり取りも可能になってきました。IoTは、家電をはじめ、ビジネスにおける活用の幅も広いです。たとえば、製造業では生産ラインへのIoT導入により設備の状態を把握し、不具合や故障を早期発見する仕組みが取り入れられています。また、交通の分野では車両にIoTの技術を取り入れ、混雑状況をリアルタイムで把握する仕組みが構築されています

なお、IoTは5Gによりさらに利便性が向上すると考えられています。よって、今後ますますIoTの活用の幅が広がっていき、ビジネスにおいても汎用性が高まる可能性が高いです。場合によっては、個人宅で利用されているIoT家電から情報を集め、よりよい商品やサービスの提供のためにビジネスに役立てられる可能性もあります。

5G

5Gは、「5th Generation」の略称で、5世代目にあたる次世代通信規格を指します。日本では、2020年から順次5Gによるサービス提供が始まります。5Gの特徴をふまえ、AIやIoTなどもうまく活用すれば、DXの推進のために大きく貢献するでしょう。これまでの次世代通信規格と比べ、高速大容量での通信が可能になり、インターネットの利便性が向上します。膨大なデータを瞬時に処理できたり、高画質の動画を視聴しやすくなったりするのです。インターネットを通じたデータ活用が進み、より幅広いサービスの提供が可能になるでしょう。

また、5Gが普及すると、多数同時接続も容易になります。その結果、通信トラフィックの増大による通信の遅延が起きにくくなる可能性が高いです。多数同時接続が可能になると、中継装置にかかるコストも削減できます。そして、パソコンやスマートフォンだけでなく、複数のIoT機器も同時に利用しやすくなると考えられます。さらに、ネットワークの遅延やタイムラグを抑えられる低遅延通信も5Gの特徴です。5Gを利用すれば、確実性が求められる自動車の運転や医療現場における手術などの遠隔操作も可能になるといわれています。

企業価値を高めるDX

今後、ビジネスを進めていくうえでは、DXの実現を目指すことが大切です。DXを取り入れて企業価値を高めるには、企業全体においてIT技術への理解を深める必要があります。DXの導入には、長期的な目線で取り組む必要があります。可能なところから少しずつIT技術を活用しつつ、着実にDXの実現を目指していきませんか?

株式会社TMJでは、AI導入支援サービスをはじめ、業務量を可視化する業務量調査・分析パッケージのご提供など、DXにつなげるサービスを幅広く提供しております。DX導入のご検討の際は、ぜひご相談ください!

執筆者紹介

業務改善ノート編集部

ビジネスのデザイン力で、事業の一翼を担うBPOパートナーのTMJ。将来にわたる経営環境に最適なビジネスプロセスを設計し、事業を代替することで、クライアント企業の継続的な事業成長を総合的にサポートしています。

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