ボイスボットとは、対話型AI（人工知能）・音声認識・自然言語処理などの技術を活用して自動応答するシステムのことです。仕組みとしては、AIを用いて①お客様の発話を音声認識技術でテキストへと変換、②自然言語処理でテキストの整形を行い、③整形されたデータを解析し、問合せへの回答文を作成、④回答文を音声合成技術で読み上げるというものです。

コンタクトセンターにボイスボットを導入することによってさまざまなメリットが得られ、企業の課題解決につなげることが可能です。ここでは、コンタクトセンターにボイスボットを導入する主なメリットを紹介します。

有人対応が必要な電話のみ転送する、よくある問い合わせはAIによる自動回答を行うなどの設定をしておくことで、オペレーターの工数を大幅に削減できます。

定型の質問項目のみで対応できる資料請求や申し込みの受付については、ボイスボットとRPAを連携させて人を介さずに資料請求や申し込みなどを完了させる使い方も可能です。

ボイスボットに最初の受付や簡単な問い合わせ対応を任せることで、電話口でのお客様の待ち時間を削減することができます。オペレーターの対応が必要な場合は、ボイスボットで連絡先や折り返しの希望日程をヒアリングすることも可能です。

ボイスボットは多くの業界や業務で導入が進んでいます。具体的に、ボイスボットはどのようなシーンで活用されているのでしょうか。

業界問わず、受付・予約などで活用されるケースが多くあります。たとえば以下のような場面が挙げられます。

• 金融や通信サービスなどの申し込み受付
• ガスの閉開栓の訪問日時の予約受付
• 通信販売における注文手続き
• 飲食店やホテルの受付・予約
• 工事日程や面談日の調整
• 金融機関の継続的な顧客管理など

ボイスボットは入電に対応するインバウンド業務だけでなく、アウトバウンド業務にも活用されています。たとえば、以下のような場面における活用です。

• 不動産業界における退去予定日の確認
• 金融・保険業界における未入金のお知らせ
• 既存顧客の入金忘れや未入金の発生を未然に防ぐ入金の案内連絡

ボイスボットを活用することで、オペレーターの工数をかけずに確認や案内業務を実施することが可能です。

問い合わせが集中する時期や時間帯の問い合わせは、オペレーターが全件対応できないケースもあるでしょう。このようなとき、ボイスボットがお客様の連絡先と折り返しの希望日程をヒアリングして、入電の予約を取ることで、電話口で待つ時間を削減することが可能です。

また、ボイスボットを導入すると24時間365日で受電対応ができます。営業時間外の問い合わせであっても、用件や折り返しの連絡先をヒアリングしておき、後日コールバックすることが可能です。多様化するニーズに応え、顧客を取りこぼすことなくキャッチできます。

また、問い合わせの内容がシンプルであれば、ボイスボットが回答してクロージングできる場合もあります。簡単な対応をボイスボットに任せることで、あふれ呼を防止し、迅速な顧客対応が実現します。

コンタクトセンターにボイスボットを導入することで、申込書や各種変更書類の送付依頼・書類請求などに活用できます。たとえば、書類請求の受付は申込者の氏名・住所・連絡先などの情報をヒアリングできれば良いため、ボイスボットに業務を任せることができます。

従来のIVRシステムは問い合わせ内容のヒアリングにおいて、お客様がプッシュボタンを入力する方式であり、手間や時間がかかっていました。その点、ボイスボットは入力の手間を省き、氏名や住所など非選択式の情報もヒアリングすることが可能です。

また、書類請求の受付以外にも、証明書の再発行などの問い合わせにも対応できます。さらに、併せて後続の業務も自動化することで、問い合わせから書類発行までの工程を人を介さずに完結させることが可能です。

ボイスボットをコンタクトセンターに導入することによって、CXの向上や人的リソースの補完などのメリットを得られます。活用できる業界や業務の範囲が広いことから、ボイスボットの導入増加はさらに加速することが予想されます。また、サービスを利用するお客様側においても、ボイスボットを経験した人の割合が増えていることから、抵抗感なく利用してもらえるケースがほとんどです。

TMJの「AI音声自動応答サービス」は、システム提供から対象業務の選定、シナリオ設計・運用までを支援するサービスです。蓄積したコールセンター運営ノウハウを活用して支援を行うため、ボイスボットを導入した直後から成果を上げることも可能です。トライアルや期間限定のご利用に便利な3か月限定のプランもありますので、気軽に導入を検討してみてください。サービス詳細やお問い合わせは＜こちら＞。