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BPOの基礎知識


初回投稿日 : 2021/02/04

顧客視点を大切にするカスタマージャーニーマップとは?基礎知識を解説

顧客視点を大切にするカスタマージャーニーマップとは?基礎知識を解説

ニューノーマル時代が到来し、リアル店舗などのオフラインでの接点が減っている一方で、WEBをはじめとする非対面での顧客接点が増えています。
今回は顧客接点を重視する「カスタマージャーニーマップ」に着目し、作成するメリットをはじめ、作り方や作成時のポイントなど基礎知識を解説します。

カスタマージャーニーマップとは

カスタマージャーニーとは、「お客様の旅」を意味し、お客様が商品やサービスを知り、実際に購入に至り、購入後はどうだったかという一連の流れを旅(ジャーニー)に見立てたものを指します。

そして、カスタマージャーニーの中でのお客様の感情、行動、企業との接点を可視化し、図式化したものが「カスタマージャーニーマップ」です。

お客様によって、描かれるカスタマージャーニーマップは異なります。お客様がたどる旅をその時々の「点」としてではなく、感情、行動、接点をつなげた「線」として全体像から見ることがカスタマージャーニーマップにおけるポイントとなります。

カスタマージャーニーマップを作成するメリット

カスタマージャーニーマップを作成することでどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、4つのメリットについてご紹介します。

CX(顧客の体験価値)の向上

お客様の行動や感情などを接点に応じて可視化できることで、CX(顧客の体験価値)の向上につなげられることが1つ目のメリットとして挙げられます。

お客様の潜在的なニーズや顧客接点における課題を見つけられる可能性があり、お客様のニーズに合った改善に取り組むことでCXの向上が期待できるのです。CXが向上することで顧客満足度を高め、他社との差別化につなげることができます。

<関連記事>カスタマーエクスペリエンス(CX)とは?企業が重要視したい新たな価値観

顧客接点の強化

2つ目のメリットとして、顧客接点の強化が挙げられます。

お客様が商品やサービスを知るきっかけとして、店頭やテレビCMをはじめとする広告だけでなく、自社サイト、SNS、口コミサイトなどのWEB情報から購入に至るケースも増えています。さまざまな顧客接点がある中で、商品やサービスの認知拡大に向けてどの顧客接点を強化するのが最適なのか判断する上で、カスタマージャーニーマップを活用することができます。

また、顧客視点に立ち、お客様の感情に寄り添うことで、それぞれの行動に至った背景を理解できれば、顧客接点を見直し、効果的な改善策に取り組むこともできます。コロナ禍で非対面での顧客接点が増えたことで、改めて顧客接点のあり方を見直す企業も増えています。

顧客接点を強化することで新規顧客の獲得だけではなく、サービスの離反抑止にもつなげることができるのです。そして、お客様の状況に合ったアプローチが可能となれば、売上アップにもつなげることができます。

施策の優先順位付けに活用

改善すべき課題を可視化できるカスタマージャーニーマップは、どの施策を優先的に取り組むべきなのか優先順位付けをする場面でも活用できるメリットがあります。

どの課題の改善に優先的に行うのか重要度を比較した上で施策を実行していくことで、改善効果が早い段階から見られる可能性があります。

そして、お客様の要望やニーズに合った取り組みをスピーディーに実施できれば、ロイヤリティ(※)の向上にもつながり、一時的な接点ではなく、継続的に接点のあるロイヤルカスタマーが増える可能性があります。

<関連記事>ロイヤルカスタマーとは?定義やマーケティング手法を解説

※ロイヤリティ:特定の商品・サービス・ブランドに対して、顧客がもつ愛着心。

関係者間での認識のすり合わせに有効

カスタマージャーニーマップでお客様の行動や内面を含めた動きを見える化することで、関係者間で情報共有がしやすいメリットがあります。

ひとつのサービスをお客様へ届けるために、企画担当者、開発担当者、営業担当者、マーケティング担当者、カスタマーサポート担当者などさまざまな関係者がたずさわっています。

図式化した情報をベースにすることで、関係者間で認識のすり合わせがしやすく、関係者間の連携を強化できたり、取り組みの中で悩んだ際にカスタマージャーニーマップを指標として活用できたりすることで、認識のズレが生じにくくなります。

そして、顧客接点における課題の解決に向けて、効率的に取り組めることが期待できます。

カスタマージャーニーマップの作り方

ここでは実際にカスタマージャーニーマップをどのように作成すれば良いのか、作り方について解説します。

対象となる主人公「ペルソナ」の設定

カスタマージャーニーマップの作成に欠かせないのが「ペルソナ」の設定です。

ペルソナとは、商品やサービスを訴求したいお客様像を指し、ターゲット像を具体化したカスタマージャーニーマップにおける主人公となります。

  • 年齢、性別、居住地、家族構成、職業などの基本的な属性
  • 趣味、価値観、最近の悩みなどの内面的な属性
  • ライフスタイルや行動パターンから見える行動における属性

などがペルソナの設定に活用できる項目の一例となります。

ペルソナの設定をする際は、WEBサイトへのアクセスデータやお客様アンケートをはじめ、問い合わせ内容など自社データを活用することでよりリアルなペルソナの設定に近づけることができます。そして、ペルソナに関する情報をストーリー仕立てで考えることで、ペルソナを描きやすくなります。

たとえば、

30代の独身女性、旅行が趣味、写真撮影も好き、たまった写真の保存場所に困っている

という情報も、

彼女は30代で起業し、忙しい毎日を送りながらも独身生活を楽しんでいる。長期休暇が取れる時には必ず旅行に出かけ、たくさんの写真を撮る。旅先の思い出が詰まった写真は保管場所に困るほど多いが、削除したくないので気軽に利用できる写真管理アプリを探している

としたほうがリアルなペルソナを想像しやすくなります。

また、必要に応じてペルソナを複数描くことも大切です。お客様の中には、商品やサービスの「熱心なファンでリピーター」の方もいれば、「初めて利用する」という方もいます。それぞれのペルソナによって、この後に描かれる感情、行動、接点は異なり、最適な施策も異なってくるのです。

ペルソナを詳細に設定することは、売上アップへの近道ともいえます。

想定される「行動」を時系列に並べる

ペルソナを設定した後、ペルソナの行動をフェーズに分けて時系列に並べていきます。

たとえば、サービスの利用に至ったペルソナの動きをみる場合、

  • サービスを知る
  • サービスに興味をもつ
  • 他サービスと比較・検討
  • サービスの無料版を試す
  • サービスの利用を開始する
  • サービスに満足し、継続的に利用する

などペルソナの状況に応じて、フェーズを分けます。利用に至るまでだけでなく、利用開始後のフェーズも考慮することが大切です。お客様が途中で解約せず、継続的に利用していただけるためのアフターサービスのあり方もCXを向上させる重要なフェーズなのです。

そして、フェーズに応じて、「行動」をカスタマージャーニーマップに記載します。

たとえば、「サービスを知る」フェーズでは、

  • SNS広告で知った
  • ネット検索していて、自社サイトにたどり着いた
  • 友人との会話で知った

などさまざまな行動が考えられます。

行動で生まれる「感情」を想像する

ペルソナの行動を整理した後、それぞれの行動で生まれた「感情」を想像し、カスタマージャーニーマップに加えます。

顔のイラストや絵文字を活用しながら、気持ちの浮き沈みを折れ線グラフでつなげていくことで感情の変化がわかりやすくなります。

感情を想像する際は、要望や思い込みを極力なくし、顧客視点に近づけるように気をつけることが大切です。自社にとって都合が良い想像に偏ると、有効性の低いカスタマージャーニーマップになってしまう可能性があります。

行動の中で生まれる「接点」を描く

お客様との接点となるタイミングは「タッチポイント」とも呼ばれており、カスタマージャーニーマップの中でも描いてきます。そして、タッチポイントとなった場所や媒体は「チャネル」と呼ばれています。

たとえば、「サービスを知る」フェーズでは、

  • SNS
  • 自社WEBサイト
  • 友人の口コミ

などペルソナの行動によって、接点は異なります。

現状ペルソナとどんな接点があり、どんな接点を作っていく必要があるのか検討する上で、重要な要素となります。タッチポイントやチャネルは顧客のフェーズによって変化するため、現状でどんな接点があり、新たにどのような接点を作っていく必要があるのか検討する上で重要な要素となります。

ここまでご紹介したペルソナ、行動、感情、接点を一つに図式化することでカスタマージャーニーマップが完成します。

カスタマージャーニーマップ作成時のポイント

より効果的なマーケティング施策に取り組むために、カスタマージャーニーマップを作成する際、どのような点に気をつけるべきなのか、ここではご紹介します。

現状の状況を正しく把握

効果的なカスタマージャーニーマップを作る上で、現状の状況を把握し、反映した内容を盛り込むことがポイントとなります。現状に沿ったカスタマージャーニーを描くことで、早期から改善効果が見える施策作りにつなげることができます。

株式会社TMJでは、カスタマージャーニー調査支援サービスを提供しています。

  • WEBサイトのログデータ
  • お客様からのお問い合わせ履歴やVOC(顧客の声)
  • お客様対応担当者へのアンケート

などからお客様の特徴、ニーズ、実態、課題を調査・分析し、現状のカスタマージャーニーマップを描きます。

そして、今後の商品やサービスのあり方や改善策の立案に向けて、情報を整理します。

その後、関係者でワークショップを開催し、顧客視点を意識しながら理想のカスタマージャーニーマップを描きます。

詳しくは、<こちら>。

お客様のニーズや市場環境は日々変化するため、カスタマージャーニーマップは作成して実行したら終わりというものではなく、定期的な見直しが必要です。自社で継続的に見直すことが難しい場合、サポートサービスを利用するのも一案です。

部署が異なるメンバーで取り組む

カスタマージャーニーマップをより良くする上で、異なる視点を持つメンバーで取り組むことが2つ目のポイントとなります。

1人の視点で描かれるカスタマージャーニーマップより、複数の関係者それぞれの視点を盛り込んだカスタマージャーニーマップの方が情報量が多く、新たな気付きも生まれやすくなります。また、部署が異なると視点も異なるため、部署を横断したメンバー構成が理想的です。

複雑にし過ぎず、ゴールは明確に

カスタマージャーニーマップを作成する目的となるゴールは、明確にすることが3つ目のポイントとなります。

カスタマージャーニーを複雑にしてしまうと、作成に時間がかかり過ぎてしまい、その後の施策実行がなかなか進まないという可能性があるのです。現状の課題からゴールを明確にした上で、カスタマージャーニーマップを描くことでスムーズに進めやすくなります。

たとえば、

  • 自社ECサイトの会員数を増やす
  • 自社ECサイトの退会率を下げる

の2つのゴールでは描かれるカスタマージャーニーマップが異なります。

課題をひとつのカスタマージャーニーマップに盛り込み過ぎず、シンプルにすることで改善に向けてスピーディーに対応しやすくなります

カスタマージャーニーマップの作成で、CX向上に貢献

カスタマージャーニーマップを作成することで現状の実態を把握し、さらに最適なカスタマージャーニーマップを描くことで、CX向上に向けた取り組みを強化することができます。

株式会社TMJではカスタマージャーニー調査支援サービスを通して、現状における課題の特定から改善策の実行まで企業に合わせた幅広いサポートを行っております。カスタマージャーニーマップの作成を検討の際は、ぜひご相談ください!お問い合わせは、<こちら>。

執筆者紹介

業務改善ノート編集部

ビジネスのデザイン力で、事業の一翼を担うBPOパートナーのTMJ。将来にわたる経営環境に最適なビジネスプロセスを設計し、事業を代替することで、クライアント企業の継続的な事業成長を総合的にサポートしています。

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