BPOの基礎知識
企業の成長につながる「人材育成」にはさまざまな手法があり、企業によって最適な取り組み方は異なります。
今回は人材育成における3つの手法やキャリア別から見る人材育成におけるポイントについて解説します。
人材育成とは
人材育成とは、従業員が業務に必要な知識やスキルを習得し、企業と共に成長できるように育てる取り組みを指します。自社の課題や従業員に合った手法で人材育成に取り組むことが大切です。
人材育成の手法
人材育成には、大きく分けて3つの手法があります。ここでは、OJT、OFF-JT、自己啓発の3つをご紹介します。
OJT(On-the-Job Training)
OJTとは「On-the-Job Training」の略称で、職場で上司や先輩の指導を受けながら実際の業務に携わり、仕事のやり方を学んでいく手法です。中長期的な期間の中で、上司や先輩の指導担当者が手本を見せた後に本人に実践させる形で業務を教えていきます。
OJTでは、指導担当者と本人の1対1の指導体制となるため、本人の知識やスキルの習得状況に応じた指導ができる柔軟性の高さがメリットといえます。また、指導内容も実務がベースとなるため、OJT後には即戦力として早い段階から貢献が期待できるメリットもあります。
OFF-JT(Off-the-Job Training)
OFF-JTとは、「Off-the-Job Training」の略称で、職場外で研修などの座学を通して業務に必要な知識を学ぶ手法です。短期間で期間を絞って、企業によっては参加者同士でディスカッションを行うグループワークも交えながら、学ぶスタイルです。
研修場所で参加者が集まって実施する集合研修が主流でしたが、最近では新型コロナウイルスの感染予防対策としてオンライン研修も増えています。
OFF-JTでは、一度に多くの対象者に向けて教育ができるメリットがあります。また、基礎知識を体系的に学ぶ場を設けることができます。
またOFF-JTの中には、上司との面談を行う1on1ミーティングもあります。
自己啓発(SD)
SDは「Self Development」の略称で、自己啓発を指します。自己啓発では企業側が人材育成の機会を作るのではなく、従業員が自発的に業務に必要な知識を取得する手法です。
業務に関連した書籍を読んだり、eラーニングや社外のセミナーを受講したり、資格を取得したりなどが一例です。
従業員自身の予定に合わせて学習できるメリットがあります。また、選択肢が広いため従業員それぞれの興味や関心が高い分野への知識を深めることができます。
キャリア別から見る人材育成のポイント
人材育成を行う対象者によって最適な手法は異なります。ここでは、キャリア別に人材育成におけるポイントについて解説します。
新卒社員
新卒社員はまだ実務経験がないため、基礎知識の習得が重要となります。
入社直後は電話対応をはじめとする基本的なビジネスマナーを身につけることが求められます。また、企業が求める人物像や事業内容をはじめ、社内ルールなどの業務で必要となる知識やスキルも学ぶ必要があります。
基礎知識の習得をメインとする新卒社員への人材育成としてはOFF-JTやOJTが向いています。OFF-JTでは新卒社員向け研修を入社直後に実施し、必要な知識を体系的に学びます。
そして業務の流れや実務の詳細については、OJTを導入することで実践的にスキルを身につけることができます。OJTでは、1対1で教育担当者から直接指導を受けられるため、サポートを必要とする新人社員には最適です。
中途社員
中途採用の社員は、基本的なビジネスマナーは身につけているものの、企業によって業務の進め方をはじめ企業文化や風土は異なるため、基礎知識の研修は必要です。
新卒社員とは異なり、中途社員に対しては即戦力として活躍することが期待されています。そのためOFF-JTとOJTを組み合わせながら、企業における業務の進め方や社内体制などの基礎知識を指導します。また、必要に応じて自己啓発を通して業務に必要な知識やスキルを補うこともあります。
新卒社員と比べて、実務をベースとしたOJTの割合が高い傾向にあります。また、OFF-JTの一部として入社後のフォローアップ研修を定期的に実施することで、モチベーションアップにつなげているケースもあります。
中堅社員
中堅社員は、企業の成長をけん引する重要な立場でありながら、後輩社員をサポートするOJTの教育担当者となっていることも多いです。
教育担当者向けのOFF-JTや自己啓発が重要となります。OJTでは、教育担当者の知識やスキルによっても対象者の育成状況は左右されます。そのため、効果的なOJTの実現をはじめ、後輩社員を育成するために必要なスキルや知識の習得が大切になります。自己啓発では、後輩社員の育成だけでなく、自身のキャリアアップに必要な専門知識の習得が必要となります。
管理職層
管理職層は自身の業務の遂行だけでなく、部下の管理や育成する立場になります。
そのため、部下の能力を最大限に引き出す能力を培うことが重要です。1on1ミーティングやコーチングマネジメントは部下の成長を促進する手法の一例です。それらの手法を実施するためのOFF-JTや自己啓発が重要となってきます。
1on1ミーティングやコーチングマネジメントでは、部下自身が自分で課題に気付き、自身の行動変容につなげることがポイントとなっています。そして行動変容を促す上では、上司と部下のコミュニケーションが大切になのです。部下がパフォーマンスを最大限に発揮できるように、コミュニケーション能力を強化することが管理者層には必要とされています。
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