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BPOの基礎知識


初回投稿日 : 2020/10/15

OJT研修で企業が抱えがちな課題と効果を高めるポイントとは

OJT研修で企業が抱えがちな課題と効果を高めるポイントとは

新人研修にはいくつかの方法があり、そのひとつがOJTです。もともとは第一次世界大戦中にアメリカの軍隊が取り入れた「4段階職業指導法」がOJTの前身といわれており、日本には戦後の高度経済成長期に入ってきました。現在では多くの企業でも取り入れられています。そこで今回は、OJT研修の効果的な取り組み方について詳しく解説します。

OJTとは

「On-The-Job Training」の略称であるOJTは、職場で実際の業務を体験させながら新人を育てる方法です。OJTの基本概念はアメリカのチャールズ・R・アレン氏が提唱した「4段階職業指導法」が基礎だといわれています。彼は、造船所の現場監督として人材育成に取り組んでいました。

4段階職業指導法では、

  • やってみせる
  • 説明する
  • やらせてみる
  • 確認・追加の指導

という4段階の基本的な手順に沿って行われます。

OJTでは実際の業務に従事している上司や先輩の姿を見ることができるため、業務の内容を把握しやすいというメリットがあります。

また、上司や先輩が1対1で教えてくれるため新人のペースや個性に合わせて進めることができます。指導する上司や先輩が近くにいるので、実際に業務をやってみた後に評価を受け、改善すべきところがあればすぐに指摘や指導も受けられます。

新人教育の内容は実務に沿ったものであるため、研修が終われば即戦力として早い段階から貢献することができるのもメリットの一つです。教える側にとっても業務をさらに詳しく理解するきっかけになったり、指導力がアップしたりするメリットもあります。

<関連記事>OJTとは?メリット・デメリットから現場導入時のイロハまで徹底解説

OJTとOFFJTの違い

新人の研修方法にはOJTのほかにOFFJTという手法もあります。

OFFJTは「Off The Job Training」の略称で、職場外で時間を設けて研修対象者に向けて、業務に必要な知識を教えます。座学で行われる講習会のような形式が多く、グループワークなどを行う場合もあります。

OFFJTでは、企業の業務に必要な知識を体系的に学べるのがメリットです。特に、形式知化できるものについては、基本の知識はもちろん専門知識も深掘りして学べるチャンスがあります。また、体系的にOFFJTで学ぶことで、全体像の把握にも役立ちます。企業の業務全体を見渡せることで、広い視野を持って業務を進めることができます。

一方で、OJTは実務に必要な知識・技術・ノウハウについて実務を通して学ぶため実践的です。

教育面では、OFFJTの場合、人事の教育担当者や研修のプロが担当する場合が多く、担当者による質の違いが少ないというメリットがあります。

一方OJTでは、現場の担当者の教えるスキルによっては質のバラつきが出る可能性があります。

OFFJTで得た知識とOJTによって積み重ねた実務経験の両方を組み合わせることで、広い視野や深い知識と実践的な技術やスキルの両方を効率よく身につけることが可能となります。

<関連記事>OJTとOFFJTは何が違うの?違いやメリットを徹底比較

OJTの導入における課題

では、実際にOJTを実施する際には、どんな課題があるのでしょうか。せっかくOJTを取り入れるならば、効果的に実施したいものです。ここでは、OJTを実施時において企業が実施時に抱えやすい3つの課題について説明します。

教育計画と実施体制

OJTでは、期間を区切り、その期間内で効率的に業務を習得し、知識や技術を新人に身につけてもらう必要があります。

そのためは、

  • OJTの実施期間や対象業務の範囲を考慮したスケジュール
  • 一人前として、独り立ちさせる時期

の計画を立案し、その計画に基づいて教育を行うことがポイントとなります。

また、教育の進捗状況は新人一人ひとりで違うため、計画通りに教育が進められない状況も考えられます。必ず計画通りに進めなければならないと考えたり、新人に合わない教育体制やスケジュールのまま進めたりしても計画倒れになりかねません。そのような事態を招かないように、遅れが出た場合も柔軟に対応できるようOJT担当者と人事担当者が相談し、計画に変更を加えられる体制を整えることが大切です。

OJT担当者によるフィードバックのバラつき

新人に対して客観的なフィードバックができる体制を創出することで効果的なOJTを実施することができます。

OJT担当者によって、指導に長けている人もいれば苦手な人もいます。新人の仕事ぶりが同じような状況だったとしても、OJTの担当者によってアドバイスやフィードバックが違ってくる場合もあるでしょう。その結果、OJTの成果が一律ではなく、担当者によってばらつきが出る可能性もあります

そこで、OJTの成果レベルを維持するためには、OJT担当者同士で情報交換できたり、人事担当者に相談できたりする体制を整えておくことがポイントとなります。そして、客観的なフィードバックをOJT担当者が新人にすることが効果的なOJTにつながります。

OJT担当者への業務負担

OJTを実施すると、教える側の負担は大きくなり、いかに主業務とバランスを保つかがポイントとなります。

OJT期間中、OJT担当者は自身の主業務をこなしながら、新人に教え、新人の業務の進捗状況にも気にかけなければなりません。そのため、OJTで新人への教育に時間や手間を取られると、本来自分が行うべき主業務への注力が分散化する可能性があります。そして、新人に適切な指導ができないばかりか、業務に差し支えがでる懸念もあるのです。

OJTを実施する際は、本来の業務が滞らないよう、計画の段階はもちろん実施の段階においても、新人とOJT担当者双方に対してサポート体制を整える必要があります。

OJTの効果を高める3つのポイント

ここでは、効果的にOJTの研修を行うための3つのポイントをご紹介します。

OJTに合う業務の棚卸し

OJTを新人研修として取り入れるのに向いている業務とそうでない業務があります。OJTを研修に取り入れる前に、まずは業務の棚卸をすることがポイントです。

業務が「暗黙知」であるか「形式知」であるかが判断するポイントのひとつです。

知識や経験から習得する「暗黙知」の業務の場合、業務マニュアルとしてまとめるのが難しい傾向にあります。経験によって身に付いた業務の進め方や技術は、業務を行うなかで習熟していきます。そうした暗黙知の業務はOJTを取り入れるのに向いています。特にそのなかでも、一定のルールが定まっている場合はOJTに取り入れる業務として最適です。

暗黙知とは対照的に、資料やマニュアルとして「形式知」化できる業務もあります。形式知化できる業務の場合、業務マニュアルに沿って業務を進められる場合はOFFJTでの習得が向いています。しかしながら、どんな業務も最初からスムーズに行うことは難しいため、先輩や上司のサポートは必要となります。

先輩のやってみせる姿を見ながら学ぶ、身体や感覚で覚えるなどOJTに合う業務はさまざまです。OJTが新人教育の手法として主流になっているといっても、どんな業務にもOJTが合うとは限りません。適しているかどうか業務の棚卸を行い、合う業務にOJTを取り入れることが大切です。

職場全体でフォローできる体制作り

新人の指導を上司や先輩を担当者としながら、職場全体でフォローできる体制を整えることが大切です。

たとえば、担当者が突発的な業務で忙しくなり、新人の指導に充てる時間を確保できず、新人への指導が後回しになったり放置されたりする可能性もあります。これらの事態を避けるために、担当者を決めながらも、職場全体でフォローできる体制を整えておきましょう。新人が入ってきた際は、職場全員で新人を育成するという意識の共有がポイントとなります。

フィードバックをナレッジとして社内に蓄積

OJT実施後に、上司や先輩から新人へのフィードバックをナレッジとして社内に蓄積することが3つ目のポイントとなります。

OJTを行う企業側にとってもフィードバックは重要な役割を果たします。

OJTの結果を関係者内で共有することで、OJTの事例がナレッジとして社内に蓄積することができます。共有方法は、ヒアリングや報告書などがあります。現場のOJT担当者からのフィードバックが共有されることで改善点が見つかり、今後のOJTや研修全体の計画を立てる際に役立てることができます。

たとえば

  • 実施したからこそ見えたOJTを導入に向いている・向いていない業務
  • OJT教育担当者として、負担が大きかったこと
  • 実施期間は適切であったか

などです。

また、新人にとって、できた項目とできなかった項目を明確にされることで、改善点が明確になり、成長につなげることができます。また、フィードバック内容がその後改善されているかチェックすると、さらに効果的でしょう。

自分をきちんと評価しアドバイスをくれる存在がいることが、新人のモチベーションアップにつながります。そして、業務に対して肯定的にとらえられるようになり、企業や部署にも愛着が出て離職防止にもつながる可能性もあります。

OJT研修で新人に即戦力を

OJTは企業の新人教育に欠かせないものになっています。新人側にも教育担当者側にもメリットがあり、新人を即戦力として育てる手法として期待されています。OJTを上手く取り入れるためにはポイントを押さえ、OFFJTと組み合わせることでより効率的に進めることができます。

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執筆者紹介

業務改善ノート編集部

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