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BPOの基礎知識


初回投稿日 : 2022/04/28

InsurTech(インシュアテック)とは?日本の保険業界への影響や事例

あらゆる業界で進むAIやIoTを活用したデジタル化の動きは、保険業界も例外ではありません。近年注目を集め日本国内の保険業界でも浸透しつつある「InsurTech(インシュアテック)」は、まさにそれにあたるでしょう。本記事では、このインシュアテックの概要や、業界・顧客にとってのメリット、保険業界に与える変化などについて解説します。

InsurTech(インシュアテック)とは

保険を意味する「Insurance」と「Technology(テクノロジー)」を掛け合わせたものが「InsurTech(インシュアテック)」です。AIやIoTなどの最新テクノロジーを駆使し、企業の業務効率化や収益性の向上を実現し、サービスの利便性を高めるための新しい概念をインシュアテックと表現します。インシュアテックを推進することで新しい保険商品やサービスを生み出すだけでなく、企業の販売体制や事務の運用においても多大なる変化をもたらしています。

海外で先行していたインシュアテックですが、日本国内でも最新テクノロジーを駆使し、新たなサービスや、運営体制を築く保険会社が登場しています。今後もこの動きはより活発になっていく事が予想されます。

インシュアテックの活用事例

では、実際にインシュアテックを活用することでどのような保険商品が生み出されているのでしょうか。

テレマティクス保険

通信を意味する「テレコミュニケーション」と、情報工学を意味する「インフォマティクス」を掛け合わせたものが「テレマティクス」です。特に自動車保険において活用されることが増えてきました。そして、このテレマティクスを活用した保険を「テレマティクス保険」と呼びます。

例えば、テレマティクスを活用した自動車保険では最新のデジタル技術を活用し、ドライバーの運転データの収集・分析を実施。そのデータを元に、顧客ごとの保険料を算定することができます。

走行距離に連動し保険料の算定を行う商品や、運転時の速度やブレーキのかけ方などをデータ化して保険料の算定を行うものなど、さまざまなタイプの保険商品があります。事故を起こす可能性が大きいと判断されると保険料が上がり、逆にその可能性が小さいと判断されると保険料が下がる仕組みも構築できるのです。

割り勘保険

「割り勘保険」とは、その名の通り保険金の額を割って複数人で負担しあう仕組みの保険商品です。一般的な保険商品は、契約した顧客に毎月保険料を支払ってもらい、保険金の支払い事象が生じた場合には、受け取っていた保険料から保険金を被保険者へと支払う仕組みとなっています。

一方で割り勘保険は、契約した顧客から毎月の保険料を受け取ることは原則ありません。保険会社が保険金を支払う必要が生じた場合は会社負担で一旦支払い、その保険金に手数料などを上乗せした金額を契約者全員で均等に割って支払ってもらうことでまかないます。

年齢などに応じて複数のグループに分けられる商品が大半です。保険金の支払いが発生した場合は、そのグループ内で割り勘をして保険料の額を決定する仕組みになっています。

これは「P2P(ピアツーピア)保険」とも呼ばれています。割り勘保険は、加入者が多ければ多いほど支払う保険料の額が小さくなります。割り勘保険商品では通常保険料の上限が設けられているため、保険金が多額になってしまった場合でも高額の保険料を請求されることはありません。

また、割り勘保険商品は毎月の保険金額や保険料の使途などを開示することで、このシステムが成り立っています。保険料の行方などが可視化される点も特徴的であり、新しい仕組みの一つといえるのではないでしょうか。

オンデマンド保険

通常の保険商品は、契約すると継続的に保険料を支払うことになります。それに対して、必要なときだけ利用できる短期間の保険商品が「オンデマンド保険」です。レンタカーなどを借りる際に利用しやすい「1日自動車保険」や、年に数回の利用で十分な「国内旅行保険」などがオンデマンド保険にあたります。

オンデマンド保険と呼ばれるのは、窓口での契約ではなくスマートフォンなどを利用して契約できる手軽な保険商品であることがその理由です。契約のタイミングや場所も問いません。保険料も比較的安く設定されている商品が多いため、ユーザーにとって利用しやすい保険サービスといえるでしょう。

インシュアテックのメリット

インシュアテックの導入や推進は、契約者と保険会社の双方にメリットがあります。

契約者のメリット

ウェアラブル端末など最新のデジタル機器を活用し契約者のデータを収集・分析することにより、契約者にとって最適な保険商品をAIが判断することが可能となります。これまで選定に時間がかかっていた保険商品の選別が容易になります。

例えば、健康や安全に関するデータを蓄積し定期的に分析してシステムに落とし込むことで、誰でも保険商品や保険料の見直しができるようになります。健康や安全に対する意識の向上につながり、健康寿命を延ばすことにも寄与するでしょう。スマートフォンなどを活用し保険の申込や保険金受け取りの手続き等が手軽にできる点も契約者にとってのメリットです。

保険会社のメリット

保険会社と契約者とのやりとりは、インシュアテックにより簡素化されていくでしょう。商品の提案や選別をAIが行うようになれば、営業費の削減につながります。

また、顧客からの意見や問い合わせの収集・分析にテクノロジーを活用することで、コールセンターでの対応や代理店とのコミュニケーション品質向上も期待できます。顧客や代理店の満足度が向上することによって契約者数や契約の期間延長につながり、保険会社の売上やブランディングなどにも大きく貢献してくれると考えられます。

さらに、事務領域の効率化ができるのもインシュアテック導入のメリットです。AIやIoTを活用することで、自動応対やスマートフォンを活用した事故の一次受付デジタル機器を活用した損害調査や査定などが可能になり、手続きに関わる人件費や工数の削減が実現します。

インシュアテックによる日本の保険業界への影響

インシュアテックは、日本の保険業界にどのような影響を与えるのでしょうか。ここでは、業界の変化について考えます。

顧客とのコミュニケーションの変化

ここまで説明してきたように、インシュアテックは保険業界を根本的に変える可能性を秘めています。従来とはまったく異なる商品が登場し、顧客とのコミュニケーションに大きな変化を与えることになるでしょう。対面での営業や事務手続きといったものが大幅に減り、スマートフォンやパソコンなどを利用した非対面でのコミュニケーションへと移り変わっていくことは間違いありません。

顧客のニーズに合わせた商品提案や、事務手続きの効率化を叶えるためには、専用のツールやシステムの導入が必要になります。TMJの「カスタマージャーニー調査支援」は、そのような機能を備えたツールの一つです。このツールは顧客の行動データから実態を把握し、顧客へのアプローチ精度の向上を実現。結果、売上に貢献すると同時に応対時間の短縮によるコスト削減効果も見込めます。インシュアテックを推し進めるための重要なサポート役となってくれるでしょう。

手続き・オペレーション方法の変化

インシュアテックによって、これまで紙運用をしていた業務や、現地に担当者が足を運んで判断する必要があった業務などの刷新が期待されます。書面でのやりとりが必要だった保険金請求の書類手続きや、損害調査現地調査はテクノロジーを活用した運用に変化していくでしょう。企業間での競争を勝ち抜くための重要な要素となることは間違いありません。

データの重要度

インシュアテックは、顧客の行動や心理などのデータを収集・分析することで成り立つ概念です。人と人とのふれあいや思いやり、寄り添いなどの感情や感覚すらもデータ化されていくと考えられます。データの価値は今後ますます向上し、企業にとって重要な資産になっていくでしょう。

保険業界はインシュアテックで次なるステージへ

保険業界ではすでにインシュアテックの導入が進み、進化する段階へと突入しています。この流れは今後さらに加速していくに違いありません。インシュアテックの導入は競合との差別化や顧客満足度向上においても重要な要素です。

TMJでは、顧客の接点を調査して、より快適にサービス・商品を利用してもらえる提案を行うカスタマージャーニー調査支援の他、データ活用に寄与するAI-VOC分析サービスや、業務の改善や効率化を実現する保険金請求書類のペーパレス化も取り扱っています。

お問い合わせは<こちら>。

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執筆者紹介

業務改善ノート編集部

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