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BPOの基礎知識


初回投稿日 : 2021/09/17

保険金支払い業務の課題と業務委託するメリット

保険金支払い業務の課題と業務委託するメリット

今回は、スムーズな保険金支払いを実現する上で欠かせない保険金支払い業務の課題と業務委託活用のメリットについて解説します。

保険金支払い業務とは

保険金支払い業務とは、事故や災害に遭われたお客様に対して保険金のお支払いを行うための一連の業務を指し、業務内容は多岐にわたります。

<関連記事>損害保険の保険金支払い業務とは?業務効率化におけるポイント

保険金支払い業務における課題

保険金の不適切な支払いや支払い漏れは、保険業界全体の信頼にも関わる問題となります。ここでは、円滑な保険金支払い業務を実施する上での課題を解説します。

保険金支払い業務における課題

正確性の担保

一つ目の課題は、正確性の担保です。

たとえば損害保険の保険金請求処理では、罹災証明書や交通事故証明書など事故や災害の状況によって必要な証明書は異なり、処理に専門性を必要とする業務があります。その一方で交通費や治療費などに関する請求書類を確認し、システムに金額を入力するシンプルな定型業務もあります。

保険金支払い業務は、専門性が必要な業務だけでなく、定型業務も発生する難易度の幅の広い業務といえます。

そして、保険金支払い業務は金銭を取り扱うため、見落としや見間違いのミスは認められず、いかに正確性を担保しながら業務を効率化するかが大きな課題のひとつとなっています。同じ名称の書類でも、発行機関や団体によってフォーマットや項目の記載箇所が異なるケースも多く、確認に時間を費やすケースも少なくありません。

最近では、種類や仕様が異なる書類や帳票にも対応できるスキャナーの登場やエントリーシステム(※)の導入により、正確性を担保しながら保険金支払い業務をデジタル化する動きが進んでいます。

※エントリーシステム:紙の書類や帳票に記載されているデータを効率的にシステムへ入力するために活用されるシステム

迅速な支払いが求められる

二つ目の課題は、迅速な支払いが求められる点です。

万が一の備えとして期待される「保険」の特性上、保険会社にはスピーディーな保険金の支払いと対応が求められます。保険金支払いのスピードは、お客様満足度やNPS(※)に直結する傾向があり、保険会社として支払いが遅れた場合には遅延損害金が発生するリスクもあります。

その一方で、保険金のお支払いにあたって入院が発生するようなケースでは、長期にわたって不規則にお客様から書類が送付され、効率的な業務対応だけでなく、保険金の支払期限を考慮した対応を行う必要があります。

書類が送付されるタイミングがお客様の状況によって異なる中で、いかに保険金支払いのスピードを向上させるかが大きな課題となっています。

※NPS:企業や商品、サービスへのお客様の愛着度を示す「顧客ロイヤリティ」を測る指標顧客体験(CX)の評価・改善指標のひとつ。

関連書類が多岐にわたる

三つ目の課題は、保険金請求に必要な書類が多岐にわたる点です。

たとえば入院や通院での保険金請求があった場合、治療費以外にも病院からの診断書や診察報酬明細書、交通費など複数書類の提出が必要となります。

ひとつの事案(※)で必要な書類が多岐にわたる上に、お客様の事故や災害の状況によって請求書類も異なりそれぞれ不定期でお客様から送付されるため、書類管理や処理を行う現場は煩雑になりやすい課題があります。

※事案:今回の事故/被害のケース。保険金の請求や照会があった「対象事故」。

ペーパーレス化と費用対効果のバランス

四つ目の課題は、ペーパーレス化と費用対効果のバランスです。

保険金支払い業務では必要となる書類が多岐にわたるため、書類のやり取りや保管に多くのコストと手間がかかります。

そこで、書類を電子データ化し、ペーパーレス化に取り組むことで書類のやり取りでかかっていた時間やコストを削減することができます。電子データ化により、スムーズな情報共有を実現するだけでなく、広域災害発生時の書類紛失リスクや劣化リスクの軽減が期待できます。

また、保険金支払い業務の中には業務工程がシンプルな定型業務もあり、ペーパーレス化で情報共有ができる環境を作ることで、全国の各サービスセンターで実施されていた定型業務を集約し、業務効率化を実現できるメリットがあります。

保険会社における保険金支払い業務とペーパーレス化は相性が良く、取り入れることで多くのメリットがあるのです。

一方でペーパーレス化を実現するためには、エントリーシステムの導入や書類をスキャンする機器や基幹システムの整備など費用や体制の整備が必要となります。

業務効率化の必要性を感じるものの、対応する書類の量を考えるとペーパーレス化による費用対効果が見込みづらいと導入にふみ出せないケースも少なくありません。

<関連記事>ペーパーレス化は必要?導入が進む背景やメリット・デメリットを解説

保険金支払い業務に業務委託(BPO)を活用するメリット

保険金支払い業務における課題を解消する上で、自社内で業務を行うだけでなく、業務委託(BPO)(※)の活用という選択肢もあります。ここでは、TMJの保険金支払事務BPOのご紹介も交えながら業務委託のメリットについて解説します。

※BPO:「Business Process Outsourcing」の略称で、アウトソーシングの一種。自社で行っている業務の一部を外部へ委託し、業務のプロセス自体も見直すことで、企業の抱えている課題解決にもつなげるサービス。

<関連記事>BPOとは?特徴から導入のメリット・ポイントまでやさしく解説

保険金支払い業務にBPOを活用するメリット

ノウハウ・経験を活かした最適な業務フローの構築

一つ目のメリットは、過去のノウハウや経験を活かした業務フローの構築ができることです。

業務委託(BPO)を活用した場合、過去の保険金支払い業務の対応実績や培ったノウハウをふまえた業務フローの構築が可能です。正確性とスピードの両立に向けて、自社で業務フローを構築する場合よりも、短期間かつ効率的に業務を実施することができます。

たとえばTMJでは、小ロット・数百種類・数万単位の書類に合わせた柔軟なペーパーレス化への対応が可能で、企業に合わせて最適なツールやシステムもご提案いたします。

また、ペーパーレス化の導入だけでなく、業務改善に向けた効率的なフローの構築やその後の処理対応までご提案させていただくことで、費用対効果を見込める体制作りに貢献します。

突発的な非常事態発生時にも柔軟な運用体制作り

二つ目のメリットは、突発的な非常事態発生時にも柔軟に運用体制を築けることです。

自然災害の発生などでお客様からの問い合わせが突発的に集中する際にも、TMJでは増員対応を含めた運用体制の強化をスピーディーに行うことができます。支払い期日がある業務だからこそ、柔軟な運用体制は大きなポイントとなります。

また、BCPの観点からも業務を行っていた拠点で災害が起きたケースに備え、緊急事態発生時の業務の運用体制を考慮し、業務が止まってしまうリスクを分散させる運用体制作りは大切です。

<関連記事>緊急事態に備えて企業に求められるBCP(事業継続計画)の対応とは

TMJではBPOサービスを幅広く展開しており、企業の課題に合わせて最適な環境を整えることで企業の売上拡大に貢献します。

保険金支払い業務や業務改善に関して課題を抱えている方はぜひご相談ください!

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執筆者紹介

ビジネスのデザイン力で、事業の一翼を担うBPOパートナーのTMJ。将来にわたる経営環境に最適なビジネスプロセスを設計し、事業を代替することで、クライアント企業の継続的な事業成長を総合的にサポートしています。

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