BPOの基礎知識
今回は「遠隔サポート」に着目し、その重要性やメリット・デメリット、導入時のポイントについて解説します。
非対面・非接触が推奨されているニューノーマル時代にマッチしたお客様サポートの形として、遠隔サポートは期待されています。
遠隔サポートとは
遠隔サポートとは、お客様が商品やサービスの設定や操作方法に迷ったり、不具合があったりした際に電話などを利用して離れた場所から企業のサポートを受けられるサービスでリモートサポートとも呼ばれています。
スマートフォンの操作をはじめ、パソコンの設定やインターネットの接続設定など幅広いシーンで活用されています。従来では、店頭などでの対面サポートがメインだった場面においても活用が進んでいるのです。
コブラウジング(画面同期)機能
以前は電話の口頭説明によるサポートがメインでしたが、最近ではコブラウジング(画面同期)機能を活用した遠隔サポートも増えています。
コブラウジング機能とは、お客様とオペレーターのブラウザ画面(閲覧画面)が同期され、リアルタイムでオペレーターがお客様の状況を把握できる機能で、よりスムーズな案内が可能となり、サポート品質の向上につながる機能として期待されています。
遠隔サポートの重要性
遠隔サポートが重要な理由として、CX(顧客体験)向上を通した顧客満足度の向上や利用促進への貢献が挙げられます。
リアルタイムでお客様の問題を解決し、商品やサービスの快適な利用をサポートすることでCX(顧客体験)が向上することが期待できます。
<関連記事>カスタマーエクスペリエンス(CX)とは?企業が重要視したい新たな価値観
そしてサービスに満足する体験が重なることで顧客満足度の向上につながり、「継続的に利用したい」とお客様の利用促進に貢献する可能性も大いにあります。
遠隔サポートのメリット
ここでは遠隔サポートのメリットについて解説します。
スピーディーな問題解決
一つ目のメリットは、スピーディーな問題解決を後押しすることです。
遠隔サポートであれば、お客様は店舗に足を運ぶ必要がなく、その場でスピーディーな問題解決が可能となり、お客様の労力を少なくするエフォートレスな体験に近づくことができます。
より多くのお客様対応が可能
二つ目のメリットは、より多くのお客様に対応できることです。
一人ひとりのお客様の所へ訪問する対面サポートの場合、移動時間が発生したり、お客様の都合に合わせたスケジュール調整が発生したりとスムーズなお客様サポートが難しい面があります。
遠隔サポートであれば、サポート担当者は移動する必要がなくなり、お客様に問題が発生したタイミングにリアルタイムでサポートすることができます。そのため、より多くのお客様の問題解決ができるメリットがあるのです。
他社との差別化に貢献
三つ目のメリットは、他社との差別化を図れることです。
サポート体制を充実させ、気軽にお客様が問い合わせられる環境が整っていることは、お客様が商品やサービスを選ぶ際のポイントのひとつにもなり得ます。そして、他社との差別化にもつながり、お客様がロイヤルカスタマーになるきっかけになるかもしれません。
遠隔サポートのデメリット
ここでは、遠隔サポートのデメリットについて解説します。
導入・運用にコストがかかる
一つ目のデメリットとして、導入や運用にコストがかかることが挙げられます。
遠隔サポートを行うためのツールの導入や運用に発生する費用や案内役のオペレーターのサポート体制の構築や業務フローの整備なども必要となります。
対面と比べてサポートに時間がかかる可能性もある
二つ目のデメリットは、対面サポートと比べてサポートによりも多くの時間がかかる可能性があることです。
電話による口頭での遠隔サポートの場合、対面と比べてお客様の状況が見えづらいデメリットがあります。そのため、問題の原因の特定に時間がかかり、想定上に時間がかかるケースもあります。
遠隔サポートでは、いかに対面サポートに近い環境に近づけることができるかが重要となります。
遠隔サポート導入時のポイント
ここでは、遠隔サポートを導入する際のポイントについて解説します。
ツールの活用
一つ目のポイントは、対面サポートに近い環境を作るためのツールの活用です。
電話やチャットだけによるサポートでは、対応できるお問い合わせの種類が限られてしまう懸念があります。そこで、映像や画面の共有などお客様が自身の状況を共有できるツールの活用がスムーズな遠隔サポートを実現する上で重要なポイントとなります。
TMJの映像サポートサービス「みえサポ」では、スマホの映像と通話を組み合わせた新しいサポートスタイルを提供しています。お客様のスマホ映像がオペレーターのパソコンに共有されるため、リアルタイムでお客様の状況を把握しながらサポートを行うことができます。
サービス品質の統一
二つ目のポイントは、サービス品質の統一です。
お客様サポートは、担当するオペレーターによって回答の品質にムラが出やすい傾向があります。丁寧で的確な応対ですぐに解決できた時もあれば、解決できず再度問い合わせが必要となったというケースもあるかもしれません。
そこで、オペレーターへの教育体制をしっかり整え、WEBサイトやチャットボットによる他のコンタクトチャネルなどと情報を揃えるなど、いかにサービス品質を統一するかがポイントとなります。
サービス品質の統一は、お客様のサービスへの信頼性にもつながり、顧客満足度の向上にも貢献します。
運用体制の整備
三つ目のポイントは、運用体制の整備です。
遠隔サポートでは、リアルタイムでお客様の状況に合わせたサポートが基本となり、スムーズなサポートを実現するための運用体制の整備が必要不可欠です。
たとえば、電話などが繋がりづらい状況が続くと、お客様は問題を解決できずに不満が募り、他サービスの利用に切り替えてしまう可能性があります。
運用体制の整備では人員の確保や業務フローの確立をはじめ、チャットなど電話以外のコンタクトチャネルも設けることで電話だけにお問い合わせが集中しない環境を作ることもポイントとなります。
また、FAQサイトやチャットボットなどお客様が自己解決できるチャネルも併せて設けることでオペレーターによる有人対応を減らし、運用負荷の軽減につなげることができます。
<関連記事>自己解決とは?コンタクトセンターにおける取り組みのポイント
自社の従業員では対応が難しい場合、業務の外部委託もひとつの選択肢です。TMJをはじめとするBPO企業では業務の遂行だけでなく、業務プロセスの構築も委託範囲となるため、運用体制の整備も含めた委託が可能となります。
幅広い活用シーンがある遠隔サポート
遠隔サポートは、
- 操作や設定を案内するテクニカルサポート
- 書類の記入サポート
- 目視で行う確認作業や点検業務
- 買い取り査定
- オンライン接客
など幅広いシーンで活用することができます。
TMJでは遠隔サポートの「みえサポ」をはじめ、幅広いお客様サポート業務の対応が可能です。お客様サポートの拡充をご検討の際は、ぜひTMJへお気軽にご相談ください!
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