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BPOの基礎知識


初回投稿日 : 2020/09/16

業務効率化とは?実現する5つの手法をご紹介

業務効率化

多様な働き方を選択できる社会を実現し、少子高齢化に伴う労働力の減少に対応するために「働き方改革関連法」が施行されました。働き方改革では、長時間労働の是正が進められ、業務の効率化が必要不可欠となっています。今回は、業務効率化に着目し、取り組むメリットや実際に実現するための5つの手法をご紹介します。

働き方改革で注目される業務効率化

働き方改革関連法では、長時間労働を是正するために、時間外労働の上限規制が強化されました。過酷な長時間労働は、過労死や健康被害につながり、ワーク・ライフ・バランスの実現も遠のけてしまいます。そのため、企業は従来の業務内容を見直し、業務効率化の実現に向けての具体的な取り組みが求められています。

たとえば、

  • 社内向け資料の作りこみに時間をかけすぎない
  • 経費精算はアウトソーシングする
  • 契約はITシステムを導入し電子化する

など身近な業務から業務効率化は可能です。業務効率化を進めることで企業の生産性をアップさせ、将来の労働力不足の解消につなげることが働き方改革のねらいです。

<関連記事>生産性向上とは?定義や生産性を高める3つのポイントを解説

日本の労働生産性

働き方改革の中で業務効率化が推進される背景のひとつとして、日本が先進諸外国と比較して労働生産性が非常に低いことがあります。労働生産性とは、労働に投入した従業員や労働時間がどれだけ成果を生み出したかという指標です。

出典:労働生産性の国際比較 2019

公益財団法人 日本生産性本部が公表した「労働生産性の国際比較 2019」によると、OECD(経済協力開発機構)加盟諸国における日本の労働生産性(※1)は36カ国中21位でした。主要7カ国(※2)の中では最下位の状況が続いています。

なぜ日本の労働生産性はOECD加盟諸国と比較して低いのでしょうか。その背景のひとつとして、雇用形態の違いがあります。労働生産性が比較的高い欧米諸国では、業務内容や条件が明確に定められた「ジョブ型」の雇用が主流です。一方、日本では職務内容を限定しないポテンシャルを重視した「メンバーシップ型」の雇用が主流となっています。

メンバーシップ型の場合、ジョブ型と異なり業務内容が限定されていないため、従業員が様々な仕事を兼任して長時間労働につながりやすいことが指摘されています。そして、長時間労働が生産性の低下にもつながっています。

長時間労働を是正し、業務効率化を実現するためには、各企業が全社一丸となって取り組むことが必要です。企業の指揮をとる経営陣だけでなく、従業員の意識改革が求められます。

※1 労働生産性:本データでは「GDP÷就業者数(または就業者数×労働時間)」で計測。
※2 主要7カ国:フランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、日本、イタリア、カナダの7つの先進国を指し、「G7」とも呼ばれています。

業務効率化のメリット

業務効率化には、企業と従業員の双方にメリットがあります。ここでは業務効率化のメリットについて詳しくご紹介します。

経費削減

業務効率化のメリットのひとつは、人件費など経費を削減できることです。

たとえば、業務効率化を通して長時間労働を是正することで、残業代や光熱費を抑えることができます。また、業務の一部をアウトソーシングすることで新たに人を雇用する際にかかる採用コスト・給与・社会保険料といった費用を抑えることができます。また、業務効率化により社内文書のペーパーレス化が進めば、紙代・トナー代・複合機のリース代などの経費を削減できます。このように、業務効率化は企業の様々な経費の削減に貢献します。

従業員のロイヤリティの向上

業務効率化には、従業員のロイヤリティ(忠誠心)を向上させる効果もあります。

働き方改革では、柔軟な働き方を選択できるようにすることで従業員の意欲や能力を発揮できる環境を作ることが改革内容として掲げられています。業務効率化で従業員にとって働きやすい環境が作られることで、その企業で長く働き続けたいという従業員のロイヤリティが生まれやすくなります。

業務効率化を実現する5つの手法

ここでは、業務効率化を実現する5つの手法をご紹介します。

廃止

不要な業務の廃止は業務時間の確保につながり、業務効率化に大きく貢献します。

たとえば、

  • WEB会議システムの導入で移動時間の削減
  • ワークフローシステムの導入で作業の見える化

が一例となります。

在宅勤務・テレワークが広まったことをきっかけにWEB会議を取り入れる企業が急増しました。WEB会議を導入することで遠隔コミュニケーションが容易になり、移動時間を大幅に削減することができます。

ワークフローシステムの導入では、社内申請や契約書の締結までの承認ルートが見える化されることで、不要な作業を削減することができます。申請から承認・データの保管まですべて電子化することで、業務効率化が進み、ペーパーレス化も実現できます。

統合

業務内容によっては、統合することができます。統合することで、業務の管理もしやすくなるメリットがあります。

たとえば、

  • FAQの導入で問い合わせの多い情報を集約
  • 複数部署にまたがっている重複業務を一部署へ統合

が一例となります。

顧客や社内からよくある問い合わせをFAQページに集約させることで、担当者が問い合わせ対応に充てていた時間を削減しながら、顧客や社内の不明点を効率的に解決することができます。

重複業務の統合では、各部署に担当者を設けるのではなく、重複業務を一つの部署の業務内容として統合することで、業務の効率化を進めることができます。

標準化

標準化では、業務内容をマニュアル化することで業務手順を統一化することができます。業務手順が統一されることで、生産性や品質のばらつきをなくすことができ、特定の従業員しか分からない属人化を解消することができます。

アウトソーシング

アウトソーシングとは、自社で行っていたサービスや業務の一部を外部に委託することを指します。

業務を委託することで、従業員は本業務に集中することができます。業務内容の実施だけでなく、業務の設計から実施まで抜本的に見直しを行うBPO(※)と呼ばれるアウトソーシングの形もあります。専門性を持つ企業へアウトソーシングすることで、業務効率化だけでなく業務の品質向上にもつなげることができます。

※BPO:Business Process Outsourcingの略称。

<関連記事>BPOとは?アウトソーシングとの違いやメリット・導入時のポイントを解説

自動化

業務の自動化では、ロボットやAIに作業を任せることで人為的ミスをなくしながら、業務時間を大幅に短縮することができます。

たとえば、

  • 繰り返し作業にRPAを導入
  • 大量データをAIで自動分類

が一例となります。

RPAとは「Robotic Process Automation」の略称で、パソコンを使った作業の一部をロボットに置き換えることで業務の自動化を可能としたサービスです。同じ手順や動作を繰り返すPC作業は、単調が故に人為的ミスが起きやすくなります。そこで、RPAを活用することで人為的ミスをなくしながら、効率的に作業を進めることができます。

AI活用においては、あらかじめ決められたプロセスに従って行う作業は人間よりも効率的に行うことが可能です。蓄積データの整理やテキストチェックなど、人が行うと多くの時間を要する作業を短期間で対応することが可能です。

<関連記事>DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?
企業が押さえておくべきポイントを解説

業務効率化で企業の生産性を高めよう

業務効率化は長時間労働の是正にもつながり、働き方改革の実現に貢献します。業務効率化は全社一丸となり、実現可能なものから進めることでスムーズに進めることができます。

株式会社TMJでは、業務量調査・分析パッケージをはじめ、働き方改革支援サービスRPAサービスなど企業の業務効率化を支えるサービスを幅広く提供しております。業務効率化をご検討の方は、ぜひご相談ください!お問い合わせは、<こちら>。

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執筆者紹介

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